双葉山の対戦成績 第4回|笠置山・出羽湊・両國ら横綱時代の好敵手

双葉山は横綱時代の好敵手のうち、笠置山に17勝0敗、出羽湊に15勝0敗、相模川に10勝、綾昇に11勝3敗、両國(瓊ノ浦)に9勝2敗だった。69連勝は瓊ノ浦戦から始まり、笠置山と出羽湊は一度も双葉山に土をつけられなかった。

※双葉山の対戦成績シリーズ第4回(完)。出典は田口道宏が本文に記録した星取りによる。

目次

双葉山 対戦相手別の星取り(第4回)

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横綱時代を中心とした好敵手との通算成績を一覧にした。数字はいずれも双葉山から見た勝敗である。

対戦相手双葉山の成績メモ
笠置山17勝0敗早大出身のインテリ力士。一度も勝てず
出羽湊15勝0敗双葉山に一度も勝てなかった相手
相模川10勝双葉山最後の対戦相手。すべて69連勝後
綾昇11勝3敗昭和16年夏に金星(1敗は不戦敗)
両國(瓊ノ浦)9勝2敗69連勝はこの相手から始まった
鹿嶋洋7勝2敗横綱時代に金星2つ
豊嶋5勝2敗押しの威力に定評。昭和20年の空襲で戦死
櫻錦5勝2敗関西力士団出身。けたぐりの奇襲も
出典:田口道宏 集計(本文記載の星取りによる。相模川は記録に勝ち星のみ記載)

双葉山の対戦成績は、第1回(69連勝と横綱との星取り)第2回(鏡岩・清水川ら好敵手)第3回(玉ノ海戦)から続く完結編である。

笠置山17勝
「双葉山に勝ったらその場で引退してもいい」と言
っていた笠置山だったが、ついに1度も勝てずに終
わった。笠置山は当時珍しく早稲田大の学生出身だ
った。大学へは出羽海部屋から通っていた。インテ
リで、文章を書かせたら見事なできであった。後年
元双葉山の時津風理事長のもとで協会のスポークス
マン役を務めていた。「勘ちゃん(笠置山の本名=
勘治)は理屈で勝とうというんだもの。そうはいか
ないよ」と元双葉山はおかしそうに語っていた。

笠置山のブロマイド
<笠置山のブロマイド>

出羽湊15勝
双葉山と10回以上対戦して1度も負けなかった対戦
相手に出羽湊がいる。双葉山の69連勝がストップし
た場所に漁夫の利で優勝した。もっとも横綱・大関
との対戦はなかった。双葉山の連勝前に1勝。69連
勝中に4勝。69連勝後に10勝している。右四つ十分
だが、双葉山にとっては二十分であった。

双葉山のブロマイド
<双葉山のブロマイド>

相模川10勝
今日(こんにち)春日野部屋の力士といえば栃を頭
につける傾向がある。それは元栃錦の春日野の代か
ら始まったことである。元栃木山の春日野は、それ
にこだわることはなかった。相模川もそうだし、ほ
かに鹿嶋洋、神東山、因州山、大江戸、若鳴門など
がいた。相模川はすべて69連勝後の対戦であった。
そして双葉山最後の対戦相手でもあった。昭和20年
夏場所初日相模川と対戦したあと、双葉山は休場し
た。翌場所全休して引退した。

相模川のブロマイド
<相模川のブロマイド>

綾昇11勝3敗
1敗は不戦敗であり実質2敗である。1敗は双葉山
が強くなる前だった。それでも双葉山に7回以上対
戦して2勝した力士の一人である。昭和16年夏場所
に横綱双葉山から金星をあげている。しかし、立ち
合いはペテン立ちだった。立つと見せかけ、待った
のそぶりのように見せ、相手が力を抜いたところを
立ったのである。双葉山は相手が立てばいつでも立
つ人だった。

両國9勝2敗
両國は改名する以前は瓊ノ浦であった。双葉山が新
入幕のときから対戦していた。69連勝以前3勝1敗
であった。そして69連勝は瓊ノ浦にうっちゃりで勝
って始まった。69連勝中は5勝であった。双葉山の
連勝が69でストップした昭和14年春場所、双葉山は
悪夢のごとく3連敗している。そのうちの2敗目が
両國であった。決まり手はうっちゃりであった。双
葉山は大陸の巡業中にアメーバ赤痢にかかり体調は
万全ではなかった。この場所4敗している。

瓊ノ浦時代の両國のブロマイド
<瓊ノ浦時代の両國のブロマイド>

鹿嶋洋7勝2敗
鹿嶋洋との対戦は、すべて双葉山が横綱のときであ
る。安藝ノ海に69連勝でストップされた後両國に負
け、そして鹿嶋洋に下手投げで負け、3連敗をきっ
している。これが初顔だった。その1年5カ月後の
場所で双葉山は押し出しで敗れている。ともに金星
であった。鹿嶋洋は幕内在位17場所で最高位前頭筆
頭で終わっている。

豊嶋5勝2敗
豊嶋は立ち合いの出足鋭く、押しの威力に定評があ
った。双葉山の横綱時代に対戦があり、7回対戦が
あった。最初と最後の対戦で勝って2勝している。
双葉山は豊嶋にとって安心して思い切ってあたれる
対戦相手であった。負けた相撲でもかなり押し込ん
だことがあった。昭和20年3月の空襲で帰らぬ人と
なった。

櫻錦のブロマイド
<櫻錦のブロマイド>

櫻錦5勝2敗
櫻錦は春秋園事件で協会を脱退した天竜の関西力士
団に入門した力士であった。すべて横綱双葉山との
対戦であった。初顔できっぷのいい相撲で勝ってい
る。1年経過した2場所後、けたぐりの奇襲で再び
勝っている。しかし双葉山の体には触れておらず、
とび違いの結果であった。双葉山の右目は見えなく
なっていたため右への動きは視界から消えていた。

双葉山の69連勝は2023年の1月で84年経過する。そ
れでいて、いまだに誰にも破られていない。大変な
偉業であった。

双葉山の横綱時代の対戦についてよくある質問

双葉山に一度も勝てなかった力士は誰ですか?

笠置山(17戦)と出羽湊(15戦)です。笠置山は「双葉山に勝ったら引退してもいい」と語りながら、ついに一度も勝てませんでした。

双葉山の69連勝はどの相手から始まりましたか?

瓊ノ浦(のちの両國)戦です。双葉山がうっちゃりで勝って連勝が始まりました。通算は双葉山の9勝2敗で、連勝が止まった場所では逆に両國が双葉山を破っています。

双葉山最後の対戦相手は誰ですか?

相模川です。昭和20年夏場所初日に対戦したあと双葉山は休場し、翌場所全休して引退しました。

関連記事:双葉山の対戦成績 第1回(69連勝と歴代横綱との星取り)

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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