5日目は様々な展開にお目にかかれた。それだけに
観戦する者をエキサイトさせた。順を追って記して
いこう 。
まず、玉鷲対高安戦である。先場所千秋楽直接優勝
を争った両力士である。なかなか優勝に届かない高
安。だが、今場所はひと味違う。闘志、激しさ、や
る気がみなぎっている。玉鷲に対するリベンジは、
あって当然である。相撲は、高安が四つに組み止め
た。玉鷲の突き押しは封じられた。相撲は離れてと
組み止めての両面をもつ希有な格闘技である。高安
は一気に寄り立て黒房下に寄り切った。高安の気迫
がまさった一番だった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/11/高玉A-e1668686175503.png)
若隆景対宇良戦は微妙な勝負になった。相撲は、若
隆景が果敢に攻め立て西土俵一気に押し出したが、
土俵際もつれた。物言いがついた、後ろのカメラマ
ン席から「宇良の足が先に出ている」という声が聞
こえた。物言いの説明を聞くまでもなく、若隆景の
勝利を確信した。土俵際が一番面白いというが、ま
さに典型的な一番となった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/11/若宇A-e1668686204487.png)
翔猿はますます油断できないだけでなく、地力を確
実につけてきている。御嶽海を攻めて西土俵まで追
い込んだ。まさに予想外の展開であった。パワーと
体重で優る御嶽海が小兵の翔猿に追い込められると
は、誰が想像できただろう。だが、ここから御嶽海
が粘って逆転の突き落としを決めるのだから二重の
驚きであった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/11/御嶽猿A-e1668686232664.png)
豊昇龍対翠富士は技の応酬からもつれた。最後はか
わず掛けで両者後ろに倒れた。微妙にも見えたが、
豊昇龍に分があった。物言いさえもつくことはなか
った。豊昇龍は貴重な1勝をもぎ取った。翠富士も
いい相撲だった。勝負はわずかの差だった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/11/昇翠A-e1668686259738.png)
貴景勝対逸ノ城戦は嫌な予感がした。巨体の逸ノ城
は押しにくい。押し込めなかったら貴景勝に勝ち目
はなかった。だが実際は、逸ノ城が見て立ったため
貴景勝の押しが生きてそのまま押し出した。これは
予想外の展開となった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/11/貴逸A-e1668686283779.png)
正代はお得意の(?)黒星先行になった。カド番で
待ったなしだが、まきかえせるのか気になる。序盤
を終え、上位の1敗は豊昇龍、御嶽海、高安の3人と
なった。