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現代幕内力士の新入幕までの所要場所数番付

新入幕の熱海富士のスピード出世が話題になってい
る。高校出身力士では朝青龍の所要場所数11場所と
並んだと。朝青龍は厳密には留学生で、高校3年時
に19歳になるため大会に出場できなくなり、元大関
朝潮の若松部屋に入門した。序ノ口から新入幕まで
あるいは付出初土俵から新入幕までどのくらいの場
所が必要だったのか。2022年十一月場所の幕内力士
42人を新入幕までの所要場所数番付にしてみた。そ
れが以下である。

トップクラスの遠藤、御嶽海は幕下10枚目格付出し
である。逸ノ城、千代大龍は幕下15枚目格付出しで
ある。千代大龍は初土俵の場所をなんと途中休場し
ている。妙義龍は15枚目格付出しだったが、新十両
で靭帯断裂によって長期休場に追い込まれ、三段目
まで番付を下げている。また、若隆景は三段目付出
しである。

<遠藤>

序ノ口からのスピード出世は北勝富士の9場所であ
り、続く力士が正代の10場所である。ともに学生出
身である。北勝富士は十両以下すべて勝ち越しで入
幕を決めた。正代は幕下以下をすべて勝ち越してい
る。4年時に実績がないと学生出身でも序ノ口から
のスタートになる。だが、序ノ口では相撲経験がな
い力士もおり、相撲にならない取組になることが出
てくる。果たしてこれでいいのか疑問が残る。

<北勝富士>

新入幕まで12場所すべて勝ち越してきた力士に栃ノ
心がいる。大変な偉業である。熱海富士・宇良は幕
下以下すべて勝ち越して入幕した。3年以内に入幕
した力士は若隆景までであり、17人いる。新入幕は
早かったが、ケガで番付を下げた力士が照ノ富士で
あり、宇良であることはよく知られている。

<栃ノ心>

ケガで苦労した力士が番付最下位の竜電である、新
十両の場所で右股関節骨折によって番付を序ノ口ま
で下げている。その序ノ口で1番しか取らない場所
が4場所続いた。序ノ口を全休すると前相撲からや
り直しになる。またそうなると養成費が支給されな
くなる。竜電はそれを回避したのである。そうした
大変な苦労のなかで竜電は最も新入幕まで場所数が
かかる結果となった。

<竜電>

朝青龍は入幕10場所で大関に、大関3場所で横綱に
昇進した。入幕後もスピード出世であったわけであ
る。朝青龍はスピードと集中力で取る相撲だった。
熱海富士は、タイプは異なるが、どこまで迫れるの
か。興味は尽きない。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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