大相撲

■22秋11日目 優勝に値する取組

終盤戦、優勝争いは最高潮へと入っていく。まず、
1敗同士の玉鷲と北勝富士が激突した。北勝富士に
とっては上位好成績者との対戦2番目にあたる。玉鷲
は前日テレビのインタビューで、北勝富士には全勝で
いてほしかった、という趣旨の発言をしている。なん
たる自信の表れか。

<玉鷲の突き離し>

相撲はその通りになった。北勝富士左前褌狙いも玉鷲
の突きがまさって取れない。玉鷲はそのまま突き離し
て西土俵に北勝富士を追い込み最後は押し出した。
「強い」その一言に尽きる玉鷲の相撲であった。北勝
富士は何もできなかった。完敗であった。

<最後玉鷲が北勝富士を押し出す>

ところが12日目の玉鷲の相手は若元春である。これは
いささか解せない。玉鷲にはまだ小結霧馬山、翔猿、
翠富士、琴ノ若、宇良、高安の上位陣および優勝を
争う錦富士戦が残っている。若元春戦よりはるかに
優先される取組のはずである。単独トップに立ったら
なおさらである。

その前におこなわれた高安対妙義龍も同様である。
高安が対戦すべきは5勝5敗の妙義龍より優先すべき
取組があったはずである。貴景勝、若隆景、霧馬山、
翔猿、琴ノ若、玉鷲である。もっとも相撲は押し合い
けん制のなかから妙義龍がふところに入って下手投げ
で決めた。皮肉にも高安が思わぬ取組で敗れて3敗に
後退した。

<高安、妙義龍に敗れる>

優勝を争う者にはそれにふさわしい対戦相手が必要で
ある。時津山・玉乃海が平幕全勝優勝したことがあっ
た。だが、横綱・大関戦は一番もなかった。こんな
優勝のどこに価値があるのだろうか。優勝にはふさわ
しい対戦相手を。残りの日数は少ないので疑問符の
つく取組は御免蒙りたい。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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