九月場所が終了したことで、今年の本場所は1場所を
残すのみとなった。コロナ休場は番付面では考慮され
るが、年間最多勝ではマイナスにしか働かない。そう
いう意味では運も大きな要素になる。
年間最多勝レースはどのように展開しているのか、
数字を出してみた。それが以下である。単なる数字の
比較ではなく、横綱・大関との対戦率によってクラス
分けした。また、幕内在位5場所の力士を対象とし
た。5場所幕内に在位した力士は33名である。年6場
所幕内在位となると、少なくても1名は減りそうで
ある。
七月場所終了時点では若隆景と琴ノ若が並んでいた
が、若隆景が一歩先んじた。といっても49勝である。
1場所平均10勝を切っている。横綱が万全でないとき
はどうしても数字は低くなる。今の大関に期待はでき
ないし、論外である。混沌の時代なのである。
6場所の年間最多勝でもっとも数字が低かったのは
令和元年朝乃山の55勝である。翌年年5場所のときに
貴景勝が51勝だった。50勝代が4年連続続いていた。
若隆景は今が奮起のしどころである。連続2ケタ勝
利、それが大関への道につながる。
九月場所優勝した玉鷲は42勝である。1場所平均8.4
勝である。また、霧馬山が力をつけてきている。霧馬
山、豊昇龍、琴ノ若のなかで2ケタ勝っていく力士は
誰か。彼らが年間最多勝を争う時代が早く来ていた
だきたい。