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大相撲
宇良8番勝負
三月場所は稀勢の里の負傷をおしてのまさかの逆転優勝のインパクトが強すぎた。もう一つの話題新入幕の宇良がかすんだカタチだが、どんな相撲を取るか本来ならもっと注目が集まっても不思議ではない。奮闘宇良の勝利の8番をふり返ってみよう。初日 佐田... -
大相撲
平成29年五月場所チケット事情
4月8日土曜10時、五月場所の前売りが始まった。大阪場所、負傷稀勢の里の本割・優勝決定戦を連勝した感動シーンで、いっそう人気は高まることが予想された。大阪場所は、2時間十数分で15日間分のチケットが完売した。大阪府立体育会館が7800人のキャパ... -
大相撲
千秋楽 本割・優勝決定戦連勝しての優勝4
第6号は曙である。曙と貴乃花は同期の桜だ。2人は激しい出世争いをしてきた。初優勝は貴乃花(当時貴花田)が先行し、2場所後曙が追いかけるカタチで初優勝した。しかし、大関、横綱への昇進は曙が先行し、貴乃花が追いかけるカタチとなった。<曙>&nb... -
大相撲
巡業での稽古のあり方
春巡業が始まって、巡業の様子が伝えられている。負傷した稀勢の里は休場している。負傷に関して新たな情報がはいると、短期間に直ると考えるのは、楽観的すぎると思えてくる。また、無理に出場しても、百戦錬磨及び若手力士は今度間違いなく稀勢の里の弱... -
大相撲
千秋楽 本割・優勝決定戦連勝しての優勝3
第4号は大乃国である。北勝海と大乃国はともに北海道出身。横綱に昇進した時期も近かった。北勝海が2場所早い。大乃国は新横綱の場所を8勝7敗、翌場所肝臓機能障害などで途中休場した。横綱として窮地であった。3場所目の昭和63年三月場所大乃国は2... -
大相撲
大相撲外国人差別問題を考察する
去る三月場所14日目、大関照ノ富士が大関復帰を目指す琴奨菊に変化で勝ったときのことである。観客から「モンゴルに帰れ」という野次がとんだ。これはモンゴル人に対する差別ではないか、というのである。国会で文部科学大臣が「まず、事実関係をしっかり... -
大相撲
記録遠のく白鵬
三月場所、横綱らしい相撲が取れず、早々と途中休場した白鵬。これで5場所連続優勝なしと、初優勝以降ワースト記録となった。成績もよくない。34勝16敗25休である。勝率6割8分である。記録男白鵬もここへきて急激に衰えが忍び寄っている。<三月場所4... -
大相撲
千秋楽 本割・優勝決定戦連勝しての優勝2
第3号は横綱輪島である。輪島は昭和48年七月場所に横綱になった。その4場所前、貴ノ花と同日大関に昇進したが、次第に差がついていった。突如輪島に対抗するように出現したのが北の湖であった。昭和49年一月場所、関脇で優勝した北の湖はその勢いのまま... -
大相撲
稀勢の里の相撲内容を採点する
三月場所は稀勢の里で始まり、稀勢の里で終了した。その間、稀勢の里はどんな相撲を取ったのか。相撲内容を採点してみた。採点の基準は、自分の力をどれくらい土俵で発揮したかである。勝ち負けではない。点数は1点から最高5点までとし、小数点0.5まで区... -
大相撲
千秋楽 本割・優勝決定戦連勝しての優勝1
去る三月場所、左の負傷をおして出場した新横綱稀勢の里2敗。先頭を走るのは1敗大関照ノ富士。負傷稀勢の里が照ノ富士を本割・優勝決定戦と2番勝利するとは誰が想像できただろうか。<栃錦のブロマイド> 千秋楽の本割、優勝決定戦で逆転優勝した... -
大相撲
稀勢の里の本当の価値
稀勢の里が春巡業を休場して、治療に専念するという。治療は1ヶ月を要する。巡業で稀勢の里に会うことを楽しみにしていたファンには残念なことかもしれない。しかし、稀勢の里の力士生命を大切に思うなら、ケガを直すことが第一である。<モンゴルに対抗... -
大相撲
稀勢の里の初休場
三月場所、重症をかかえながら最後まで出場した稀勢の里。その不屈の精神力に頭が下がる思いである。それほどの稀勢の里が、実はこれまでたった1度だけ休場したことがある。それも稀勢の里にとっては不本意な休場であったと記憶している。いったいどんな... -
大相撲
稀勢の里涙の表彰式
傷だらけの優勝。負傷稀勢の里の予想もできない本割・優勝決定戦での逆転優勝は、まさにまさかの展開で、大相撲ファンの心に強烈な感動を刻んだ。テレビは千秋楽の放送を10分延長したが、表彰式の模様は冒頭のみであった。改めて主な表彰を稀勢の里の表情... -
大相撲
平成29年三月場所総評
★稀勢の里で始まり稀勢の里に終わった場所だがまず、三月場所のチケットが発売当日2時間十数分で15日分が完売した。これ以上ないと思えるほどのスピード完売だった。今、大相撲の人気の源は日本人横綱になっている。話題性、期待度は大きい。<君が代斉唱... -
大相撲
■春千秋楽 大波乱!稀勢の里が逆転優勝
ついに千秋楽をむかえた三月場所。しかし、期待がふくらむとはいかない。1敗照ノ富士、2敗稀勢の里。直接対決で優勝を争うのだが、稀勢の里の左肩は、重症だからまず相撲にならない、と誰しも思う。筆者も思う。しかし、稀勢の里は昨日の鶴竜との敗戦から... -
大相撲
■春14日目 稀勢の里休場のすすめ
14日目は取組開始は遅い。10時ごろ体育館前でスポーツ紙記者が、お客さんに稀勢の里の出場をどう思うか。という声が耳に入ってきた 。なんと稀勢の里は出場するのか。そこへ10大ニュースや場所の展望で回答をくださるM氏とばったり。稀勢の里は出場は驚き... -
大相撲
■春13日目 暗転の新横綱
日馬富士の速攻に稀勢の里は、土俵下へ転落。日馬富士の集中力とスピードはすばらしかった。先場所白鵬が逆転を許したような微塵の甘さもなかった。土俵下に落ちた稀勢の里はしばらくおきあがれない。左肩をおさえているようだ。脱臼かと心配する向きもあ... -
大相撲
■春12日目 優勝のゆくえ
ここへ来て優勝戦線は大きく様変わりした。高安は日馬富士にいいところなく敗れ、連敗。幾分優勝から後退した。高安は残り3日を勝ち抜き、13勝にしておきたいところである。稀勢の里は荒鷲を問題にしなかった。それにしても12日目に負け越している荒鷲を... -
大相撲
■春11日目 最高の相撲で高安を撃破した鶴竜
全勝高安、最初の横綱戦は鶴竜であった。この一番、鶴竜は最高の立ち合いをした。前褌を取って食い下がった。これで高安は突き押しを封じられた。それでも高安の抵抗はすさまじく、鶴竜は簡単に攻めきれない。これが横綱対関脇戦か。鶴竜は有利な体勢をを... -
大相撲
■春10日目 稀勢、高安優勝に近いのはどっち
全勝高安対貴ノ岩戦 何とか勢いのある高安を止めようとして貴ノ岩は変化に出た。だが、高安はくずれない。逆にあわてる貴ノ岩をはたき落としてしまった。変化をくうのは立ち合いが斜め上に向けて立たないからである。高安に奇策は通じなかった。全勝... -
大相撲
■春9日目 不発に終わった二の矢、三の矢
全勝高安対豪風戦豪風は何をするかわからない側面をもっている。 それが高安相手に立ち合いの奇襲に出た。高安、大きく泳いだが、そこまでだった。 足が出ず、ばったり倒れこんだ。曲者ぶりはみせたが、惜しかった。全勝稀勢の里対琴奨菊戦琴奨菊は先場所... -
大相撲
■春8日目 後半の見所は誰が稀勢、高安を倒すか
7戦全勝で、同じ田子ノ浦部屋の稀勢の里と高安が快進撃を続けている。新横綱、関脇ということからいえば、予想以上の成績である。この日高安は地元大阪出身の勢戦に勝ち越しをかける。しかし、出足が止まり、互いに上手が取れず、探り合いの状態。一瞬、... -
大相撲
◆お知らせ 賢明な読者の皆様へ
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た生の大相撲をお届けするため、8日目から千秋楽まで大阪入りします。同時に大阪情報もお届けする予定です。(ホテルにパソコンがあるので大丈夫だと思います……)原則... -
大相撲
■春7日目 場所のゆくえ
7日目が終了し、場所は思わぬ展開をみせてきた。思わぬとは予想を超えているということである。まず、白鵬がもろい負け方をし、早々と休場していまったことである。場所前、稀勢の里を指名して稽古した横綱とは思えない結果である。稀勢の里に対抗できる... -
大相撲
■春6日目 高安への大いなる期待
白鵬に続き、4連敗の豪栄道が今日から休場した。これによって横綱・大関リーグ戦は5番しか行われなくなった。このままいけば12日目までに横綱・大関リーグ戦はないことになる。先場所は12日目と14日目という終盤戦に横綱・大関リーグ戦が2日間もなかっ... -
大相撲
■春5日目 予想を超えた稀勢の里
2敗白鵬が今日から休場した。4横綱の皆勤は、最初の場所から崩壊した。豪栄道が4連敗で今後どうするか気になる。負けが込んだから休場するのはおかしいし、みっともない。悪いところがあるなら最初から休むべきである。「休場は試合放棄である」と言っ... -
大相撲
■春4日目 大関候補と4横綱へ物申す
今日の好取組は御嶽海対高安、玉鷲対正代の関脇・小結戦である。大関を狙える逸材同士の対戦である。まず、御嶽海対高安戦は高安の強さが強調される一番だった。御嶽海の馬力を受け止め、上手が取れないにも関らず、後退するどころか、圧倒してしまった。... -
大相撲
■春3日目 白鵬に陰り
今日の白鵬の相手は、比較的取りやすい豪風である。豪風に変化はあるが、白鵬は変わられてばったりいく立ち合いではない。にも関らず、白鵬は豪風にもろ差しになられかけた。豪風はさしみのよさで勝負する力士ではない。それがもろ差しになられかけたのだ... -
大相撲
■春2日目 大相撲人気を左右する稀勢の里の成績
2日目は平日だが、満員札止めである。いや2日目だけではない。今場所はチケットが完売だから、15日間満員札止めは間違いない状況である。ある意味、WBC以上に熱いのが、大相撲かもしれない。人気の源は新横綱稀勢の里である。19年ぶりの日本人横綱誕... -
大相撲
■春初日 華麗さはない4横綱 がそのまま出た初日
まず、始めに言いたいことは「4横綱」についてである。放送では「4横綱」がやたら強調された初日であったが、「4横綱」時代は、けして華麗なものではない。むしろ逆で悲惨なケースが多い。実態はこうである。これまで「4横綱」は71場所あるが、皆勤は... -
大相撲
横綱・大関に挑む9力士の戦跡
12日から始まる三月場所、東関脇玉鷲から東前頭3枚目松鳳山までの9力士(大関だった琴奨菊を除く)が横綱・大関6人(場合によっては5人)に挑む。上位に休場が出ると東前頭4枚目嘉風まで入ってくる。休場者が出なくても同部屋対戦せずで、日馬富士、... -
大相撲
稀勢の里の15日間を推測する
新横綱で三月場所を迎える稀勢の里。最近は少なくなったが、新横綱は初日に負ける傾向があった。昨年の三月場所から今年の一月場所の1年間の成績は74勝16敗と堂々たる数字である。稀勢の里は三月場所でどういう成績を残すか。休場者がでなければ、前頭東... -
大相撲
稀勢の里対白鵬 激闘7番勝負
時の最強者は稀勢の里へと移った。白鵬はそうはいくかという思いが当然あるだろう。稀勢の里と白鵬の対戦は、時には節目で時には優勝争いで激突してきた。2人の対戦はまだまだ続くが、ここで過去の激闘をふり返ってみよう。ここ1年は記憶に新しいのでそ... -
大相撲
忘れられた大関
大相撲のニュースは今、稀勢の里を中心に展開している。これはやむを得ない。しかし、十一月場所前は、豪栄道が横綱の期待を担って、話題をさらっていたのだ。土俵の目撃者も以下のテーマで取り上げてきた。(クリックすると読めます)横綱昇進問題を考察... -
大相撲
大関陥落 琴奨菊の復帰はあるか
一月場所、琴奨菊はついに勝ち越せず、大関陥落が決まった。1年前の優勝の栄光は、もはや遠い昔になってしまった。琴奨菊は立ち合いから一気のがぶり寄りで攻める相撲である。最近は出足がとまる、あるいはまわりこまれる相撲になると勝てなくなってきて... -
大相撲
鶴竜・日馬富士は復活できるか
一月場所、鶴竜は連続優勝するチャンスだった。それにも関らず、気前よく負けすぎた。5勝5敗1不戦敗4休。負け方がもろく、誰とやっても勝てるかどうか見通せない状態だった。横綱の負け越しは、はなはだよろしくない。ということで休場やむなしとなっ... -
大相撲
新横綱の優勝確率11.1%に挑む稀勢
三月場所の優勝力士は誰か、となると決定打に欠ける。候補をあげても場所が始まってみなければ何ともいえない。いわば核となる横綱がいない状態である。本来なら稀勢の里が一番相撲が安定し、勢いがあるのだが、新横綱の優勝は簡単ではない。年2場所の時... -
大相撲
記録男白鵬の三月
このところ話題を稀勢の里に奪われ、存在感が薄れる一方なのが白鵬である。もちろん実績は申し分ない。優勝37回、連勝63、横綱731勝、幕内925勝、通算1019勝、9年連続年間最多勝など多数ある。このうち第2位が63連勝、第3位が通算1019勝である。しかし... -
大相撲
宇良 カモと苦手
三月場所、稀勢の里につぐ注目力士宇良が、ついに入幕をはたした。十両5場所は長かったか短かったか。5場所間に1度負け越している。同期の北勝富士は先に入幕している。この機会に宇良の十両時代をふり返ってみよう。宇良は十両時代粘り、技、動きで観... -
大相撲
玉鷲の出世街道
このところめきめき力をつけてきた力士に玉鷲がいる。十一月場所で日馬富士と3大関に勝ち、一月場所では鶴竜と2大関を倒すまでに成長した。玉鷲はこれまで横綱・大関を脅かすような存在ではなかった。玉鷲は32歳になり、幕内を45場所務めている。これま... -
大相撲
三月場所番付発表 不可解な稀勢の里の位置
<先場所優勝した稀勢の里(右)>新番付が発表された。先場所14勝で優勝した稀勢の里は第4の横綱のポジションである。なにゆえ、4勝の日馬富士、5勝の鶴竜より下位におかれるのか。いやそれだけではない11勝の白鵬と14勝の稀勢の里は3勝の差がある。... -
大相撲
横審誕生以前の横綱の昇進3
同じ出羽ノ海部屋の大錦が大関3場所、栃木山が大関2場所で通過したのに対し、常ノ花は8場所かかった。新大関の場所をケガで全休したしたり、低迷期があったりした。だが2度目の優勝のあと8勝2敗で横綱に昇進した。大関で間隔があいた優勝で横綱にな... -
大相撲
寺尾という四股名にこめられた思い
父・兄弟関取の先駆けは、父鶴ヶ嶺と井筒3兄弟である。父はもろ差し名人で技能賞の常連であった。井筒3兄弟は長男鶴嶺山・次男逆鉾、3男寺尾という相撲一家である。また、母も2代目西ノ海の養女の養女ながら孫にあたる。親子関取はいる。増位山親子、... -
大相撲
横審誕生以前の横綱の昇進2
2代目西ノ海は大関在位13場所(7年)と初優勝が認められ、大正5年春場所後横綱に推挙された。相手の方屋には横綱太刀山・鳳がいて、2代目西ノ海の方屋には横綱はいなかったが、1場所で解消された。2代目西ノ海はこのとき37歳。晩年期であった。横綱... -
大相撲
四股名のルーツ ○○里
時の人稀勢の里だが、最後に「里」がつく四股名は、幕内では唯一人である。ある意味珍しい四股名の分類に結果的になっている。すぐ思いつく○○里の四股名は、同部屋の兄弟子だった若の里、師匠だった隆の里であろう。最後に「里」のつく四股名のルーツは誰... -
大相撲
横審誕生以前の横綱の昇進1
横綱審議委員会が誕生したのは、昭和25年4月21日であった。横綱でいえば千代の山からである。また、横綱昇進の基準ができたのは、昭和33年1月6日である。適用されたのは、初代横綱若乃花以降である。その内容は以下である。一、横綱に推薦する力士は品... -
大相撲
相撲部屋紙一重の継承
相撲部屋の継承は必ずしもスムーズにいくとは限らない。ともすればお家騒動に発展する恐れがある。引き継ぐといっても現代は建物まではいかないケースもみられる。時の人、稀勢の里の所属する部屋は田子ノ浦(元隆の鶴)部屋である。以前は鳴戸(元隆の里... -
大相撲
高安、御嶽海、正代の横綱・大関戦を検証
今、若くてまだまだ強くなる候補をあげるとしたら、高安、御嶽海、正代の3力士であろう。まだ成長途上だが、期待は大きい。高安は今月末に27歳、御嶽海は24歳、正代25歳である。一月場所大活躍だった高安と御嶽海は、横綱・大関を倒し、高安は敢闘賞を、... -
大相撲
稀勢の里、横綱初土俵のカギは稽古
18日牛久市で行われた稀勢の里のパレードに、5万が人集まったという。とてつもない人数である。筆者が常磐線の牛久駅で下車したとき、明らかに稀勢の里のパレードが目的とひと目でわかる方を何人も見かけた。明治神宮の1万8千人といい、久々の日本人横... -
大相撲
稀勢の里、牛久で熱狂的パレード
2月18日、稀勢の里の故郷牛久でパレードが行われるとあって早々と出かけた。牛久までは遠い道のりだが、9時前には着いた。駅前には稀勢の里の手形の記念碑がりっぱに飾られていた。横断幕やステッカー、横綱の土俵入りの写真などで駅も町も祝賀ムードに... -
大相撲
知られざる?横綱の土俵入り
日本出身の横綱稀勢の里の誕生は、ブームともいえる大きな反響をおよぼしている。稀勢の里はこれまで3度土俵入りを行っている。明治神宮、トーナメント大会、福祉大相撲である。稀勢の里の横綱の土俵入りの型は雲竜型と紹介するメディアがあった。せり上... -
大相撲
好敵手差がつくとき 大鵬・柏戸
今、将来は大関、末は横綱という候補は、正直あげにくい。大関まではいけるけれど、横綱となると躊躇するのが本当のところである。ところが、大鵬、柏戸は関脇以下のころから将来の横綱間違いなしというほどの逸材であった。若くて、強くてなおかつ柔と剛... -
大相撲
大相撲冬の時代、大阪場所の人気度
大阪場所のチケットが1日、いや数時間で15日間分が売り切れた。驚異的なことである。ただし、注釈がつく。ネットダフ屋・にわかネットダフ屋が、買い占めていることが考えられるからだ。それにしても明治神宮の稀勢の里の横綱の土俵入りに1万8000人も集... -
大相撲
御嶽海・正代の出世街道
一月場所をわかした力士に学生出身の御嶽海と正代がいる。今年活躍する力士として両力士をあげる者がいるほどである。御嶽海と正代はそもそもプロのスタートから違っていた。御嶽海は東洋大相撲部で学生横綱、アマチュア横綱を獲得した実績から幕下10枚目... -
大相撲
大関の負け越し
稀勢の里の大関31場所で優勝以外、たった1回だけあったことがある。それは負け越しである。それも千秋楽の不戦敗によって決定してしまった。また、琴将菊は連続負け越しで三月場所は関脇に陥落するが、大関32場所で8回負け越している。年6場所が定着し... -
大相撲
稀勢の里の優勝回数を予想する
福祉大相撲の力士インタビューに出演したのは、時の人稀勢の里であった。そこで、一月場所の解説を休まざるを得なかった北の富士さんの手紙が読まれた。北の富士さんは35歳まで相撲を取って、優勝は15回してほしいと綴った。この優勝回数は半端ではない。... -
大相撲
稀勢の里の横綱昇進で失われたモノ
稀勢の里を6場所制最強の大関、6場所制唯一の名大関と今まで称してきた。それが思いもしない?横綱昇進で立ち消えになってしまった。稀勢の里は大関時代の成績は以下である。大関在位 31場所勝率7割1分4厘 1場所平均10.7勝12勝以上 8回 1年に1... -
大相撲
大関陥落制度あれこれ
1年前優勝した琴奨菊が、一月場所で2場所連続負け越すとは、誰が想像しただろうか。十一月場所5勝10敗、一月場所5勝10敗と大敗しての大関陥落が決定した。三月場所10勝以上すれば、規定によって大関に復帰できる。これまで復帰できたのは三重ノ海(横... -
大相撲
4横綱のゆくすえ
稀勢の里の横綱昇進で久々に4横綱が勢ぞろいする。しかし、賢明な読者は、4横綱時代がけして華麗な時代でないのにお気づきだと思う。土俵の目撃者では、昨年「検証!4横綱の時代」を、総括を含めて10回にわたって連載した。そこでは様々な問題点が浮上... -
大相撲
宇良11番勝負
一月場所の宇良は、惜しくも十両優勝に手が届かなかったが、11勝をあげて入幕を決定的にした。一月場所は稀勢の里の優勝で大いに盛り上がった。その反面横綱、大関に休場者が出て取組は寂しかった。しかし、様々な技を展開して観客を驚かせたのが、十両3... -
大相撲
白鵬の挫折
一月場所の白鵬は14日目に平幕の貴ノ岩によもやの敗戦をきっし、稀勢の里の優勝が自動的に決まってしまった。貴ノ岩は前頭10枚目で13日目まで10勝3敗だが、上位戦は小結の高安としか当たっていない。ところが、終盤にきて横綱鶴竜、大関豪栄道が休場して... -
大相撲
平成29年大阪場所チケット事情
2月5日は大阪場所のチケット販売日であった。1日たった今、販売状況は15日間完売である。驚異的なスピードという表現ですまないほどの大相撲過熱人気である。これには日本出身の横綱稀勢の里の誕生が大きい。本場所の華麗な土俵入りへの関心、新横綱と... -
大相撲
大相撲トーナメント最大の見所は稀勢の里
日本大相撲トーナメント第41回大会は、稀勢の里の横綱昇進とともに、人気が加速し、ついにはチケットが売り切れとなった。午前11時開場ではあるが、すでに多くの方が集まっていた。ただし、11時は開場であって、まだ始まっていないのだから、指定席の方は... -
大相撲
新横綱の通信簿
稀勢の里が横綱に正式に決定してから11日が経過した。三月場所まで5週間となった。この5週間で横綱としての稽古をしなければ、好成績は残せない。稽古量、対戦相手、質。質とは何を強化するか、何を身につけるか、長い相撲になっても息が切れないスタミ... -
大相撲
横綱の6場所連続(1年間)好成績8
横綱の6場所連続(1年間)好成績は最終章を迎えた。ここでは現役も登場する。朝青龍は優勝25回、7連覇など数々の記録をつくり、時代を築いた。1年間の成績ではどんな数字をあげたか。最初に72勝以上をあげたのは連続優勝を含む大関時代である。だが、... -
大相撲
時天空あの日あの時
1月31日まさかの訃報が入ってきた。元小結時天空の間垣親方が37歳の若さで亡くなられた。血液のがんである悪性リンパ種とのことである。土俵は平成27年九月場所を最後に休場が続き、最後は三段目まで落ちたが、復帰できず平成28年8月についに引退した。... -
大相撲
横綱の6場所連続(1年間)好成績7
ここでは曙、貴乃花、若乃花という同期が登場する。先行したのは曙である。最初に横綱に昇進した。曙が最初に1年間72勝以上の成績をあげたのは、大関3場所、横綱3場所のときである。成績は72勝18敗である。そこを含め5場所連続72勝以上をあげた。その... -
大相撲
横綱の6場所連続(1年間)好成績6
このテーマは、昨年12月23日以来の再開である。この間一月場所の番付に関すること、場所の展望、本場所、稀勢の里の横綱昇進と続いた。そのため初めてご覧になる方、お忘れの方は以下をクリックしていただければ幸いです。横綱の6場所連続(1年間)好成績... -
大相撲
稀勢の里に立ちふさがる力士
昨年の三月場所から今年の一月場所までの1年間、稀勢の里は74勝16敗と堂々たる成績をあげた。時の最強者としての立場を築いた。師匠の隆の里は新横綱の場所、15戦全勝優勝を達成している。全勝は別として、稀勢の里も新横綱優勝を成し遂げたいところであ... -
大相撲
稀勢の里、大関時代の位置づけ
これまで稀勢の里のことを6場所制最強大関と称してきた。1場所平均10勝以上あげた大関は稀勢の里だけだった。しかし、稀勢の里は横綱に昇進して、大関ではなくなった。過去のものになった。しかし、横綱になった力士でも、実績は大関時代が上という者も... -
大相撲
稀勢の里横綱昇進、その成績
19年ぶりの日本出身の横綱誕生に熱狂は留まるところを知らない。これまで稀勢の里は、成績は十分だが、優勝がなかった。一気に優勝を決めたことで即横綱昇進が決定した。連続優勝ではないが、連続優勝した横綱、先輩横綱と比較して昇進成績はどうか。改め... -
大相撲
異例のなかの稀勢の里の土俵入り
稀勢の里フィーバーは止まらない。今日明治神宮でのお披露目土俵入りをメディアが流した影響も加わって、大勢の方が駆けつけた。明治神宮サイドは横綱の土俵入りを見に来た方を拝殿前の広場の外に並ばせた。早い人は午前に来ていた。その列たるやとてつも... -
大相撲
優勝稀勢の里 血涙14番勝負
これまで稀勢の里の取組グラフは相撲内容を採点したケースが多かった。実は千秋楽稀勢の里と白鵬の決戦になった場合は、両者の相撲内容を徹底比較する企画を想定していた。白鵬が14日目に負けて幻となってしまった。稀勢の里の初優勝、横綱昇進の反響は想... -
大相撲
3つのジンクスに挑む稀勢の里
今日正式に稀勢の里の横綱が決定した。伝達式は通常部屋で行うが、手狭ということでホテルになった。ホテルといっても都内の高級ホテルというだけで明らかにしていない。ある相撲ファンは言う。「ファンの祝福はいらないというわけか」さらに「モンゴル力... -
大相撲
稀勢の里栄光のグラフ
一月場所の優勝者、稀勢の里は賜杯をはじめ20の表彰を受けた。そのうち海外がフランスなど8つある。テレビではNHK金杯まで放送されていた。稀勢の里の栄光を主な表彰を未放送分も含め、いくつか紹介しよう。 八角(元北勝海)理事長より賜杯を受... -
大相撲
平成29年一月場所総評
★15日間満員札止めの盛況だった前売りが売り切れたのが発売初日から3週間ほどだから驚異的な人気である。場所は15日間満員札止めとなるほど盛況だった。ただ、ネットで高値販売するネットダフ屋及びにわかダフ屋がはびこっているとの指摘がある。主催者権... -
大相撲
■初 千秋楽 時の最強者となった稀勢の里
すでに優勝者は決まったが、千秋楽の着目点は白鵬対稀勢の里以外にない。昨年(平成28年)三月場所、五月場所、稀勢の里は13勝という好成績をあげながらも、白鵬という壁に阻まれ、優勝を逃してきた。しかし、現在状況は大きく一変している。白鵬は横綱と... -
大相撲
■初 14日目 遅れて来た男、稀勢の里が念願の初優勝
14日目、優勝を争う横綱と大関の対戦相手は平幕という異例のなか、波乱が起きた。1敗稀勢の里が危なげなく逸ノ城に勝った。ここまでは順当である。しかし、2敗白鵬は貴ノ岩にいいところなく敗れ、その瞬間、稀勢の里の初優勝が決定した。そのとき歓喜の... -
大相撲
■初 13日目 次々と消える対戦相手
13日目は各段の優勝に関る取組が組まれる。取組開始は10時35分頃と思い、国技館に10時20分に着いた。しかし、実際の取組開始は力士数や休場者の影響か、10時50分であった。取組開始前に一緒に観戦するKI氏が到着していた。優勝に関る取組で注目したのは... -
大相撲
■初 12日目 工夫なき取組
鶴竜の休場は鶴竜個人の問題では済まなかった。取組編成に大きな支障を及ぼす結果となった。12日目が突然横綱・大関リーグ戦が皆無になったのである。本来なら鶴竜対照ノ富士、白鵬対琴奨菊が組まれるはずだった。それが白鵬に不調の栃煌山では盛り上げが... -
大相撲
■初 11日目 櫛の歯が欠けた場所の光
11日目、この日は場所の予想、今年の10大ニュースでお馴染みのKW氏と共に観戦した。15日間満員御礼札止めという好況とは裏腹に、横綱鶴竜が今日から休場した。これで2横綱休場、大関照ノ富士、琴奨菊が7敗という崖っぷちという櫛の歯が欠けたような場... -
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■初 10日目 終盤戦への懸念
このところ相撲内容がもう一つの稀勢の里。今日は照ノ富士相手にじりじり攻めて1敗を守った。相撲が乱れている白鵬は、勢相手に離れて取ったが、なんとかさばいて連敗を止めた。両力士に共通しているのは、強さを見せつけ、スカッと勝つとまではいってい... -
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■初 9日目 暗雲漂う優勝争い
稀勢の里がカド番で2勝6敗の琴奨菊によもやの一方的敗北。稀勢の里は立ち上がるや何をしたいのかまるでわからない状態だった。棒立ちのままでいるうちに琴奨菊の上手を取れないがぶり寄りに後退。足が俵にかかることなく、を土俵外に踏み出す始末であっ... -
大相撲
■初 8日目 優勝戦線に異変あり
勝負に絶対はない。まして大相撲は一番相撲である。3本勝負ではない。全勝白鵬が、1勝しかしていない、しかも上位初挑戦の荒鷲に負けるとは、誰が想像できただろうか。荒鷲の勝因は立ち合い変わり気味の四つ身から、休まず攻め立てたことである。白鵬は... -
大相撲
■初 7日目 大関の終焉
好調稀勢の里は、不調栃煌山をまったく問題にしなかった。6場所制最強の大関稀勢の里は先場所で大関30場所を迎えた。318勝132敗(1不戦敗あり)で勝率は7割7厘である。1場所10.6勝である。6場所制になって大関の通算成績で1場所平均10勝を超えている... -
大相撲
■初 6日目 稀勢の里の今後
稀勢の里の今日の対戦相手は先場所苦杯をなめた正代である。正代右差し、稀勢の里左差しの争いである。両者立ち上がり、予想通りの展開となった。だが、稀勢の里はいつもの稀勢の里ではなかった。左からの突き起こして正代を後退させ、一蹴した。稀勢の里... -
大相撲
■初 5日目 崩れつつある優勝争い
22勝13敗。これは横綱・大関の5日目までの成績である。よくもここまで負けたものだ、という印象である。これでは15日間満員札止めになるほど国技館に足を運んでくれるお客さんに応えられる数字ではない。負け越しそうな大関を予感させる成績さえある。相... -
大相撲
■初 4日目 正代、御嶽海どちらが出世する
正代は寄り立てる琴奨菊相手に土俵を回りこんで、琴奨菊の攻めをしのぐ。もろ差しの体勢に成功すると、反撃に転じて寄り切った。御嶽海は横綱鶴竜に怒涛の圧力。鶴竜がまわり込むも最後は出足で圧勝した。御嶽海は横綱戦を2勝1敗で終えた。正代と御嶽海ど... -
大相撲
■初 3日目 大相撲雑感
平日初の日の満員札止めは、事前に予想されていたとはいえ驚異的なことである。発売3週間くらいで既に前売りがなくなっていた。今場所の15日間満員御礼は確実である。大相撲冬の時代にこんななぞなぞがあった。野球場にいる鳥はウグイス(嬢)、では大相撲... -
大相撲
■初 2日目 玉鷲戦でみせた稀勢の里の破壊力
今日、目にとまったのは結びの一番で日馬富士を倒した御嶽海ではない。めきめき地力をつけてきた玉鷲を倒した稀勢の里である。稀勢の里が玉鷲戦でみせたのは爆発力だった。一気に玉鷲を土俵外にもっていった。これまで稀勢の里はどちらかというとじわじわ... -
大相撲
■初 初日 時間がかかりそうな新旧交代
昨年同様、初日は天覧相撲となった。木戸を通ると手荷物検査と金属探知機のようなところをくぐることになった。御前掛かり土俵入りが見られるか、いや午後5時の幕内後半からになるとのことだった。バブルを知らない世代だけでなく、御前掛かり土俵入りを... -
大相撲
どうなる一月場所の優勝争い
昨年は5人の優勝者が出た。場所前からの予想通りになったのは白鵬くらいである。明日から始まる一月場所はどうか。優勝の条件としてあげられるのは、次の3つである。第一に取りこぼしを少なくする。第二に横綱・大関戦を勝ち抜く。最後は優勝争いをする... -
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明治神宮奉納土俵入りグラフ
本場所は奇数月の第2日曜が初日である。カレンダー上8日から14日までが初日になりえるわけである。一月場所は最も早い日の8日になった。新春恒例の明治神宮での奉納土俵入りが正月明けあわただしい日程の感があるなかで行われた知った顔は2人だけ見つ... -
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横綱・大関に挑む10人のサムライ
8日から始まる一月場所、東関脇玉鷲から東3枚目隠岐の海までが横綱・大関7人(場合によっては6人)に挑む。上位に休場が出ると西3枚目勢も入ってくる。休場者が出なくても同部屋対戦せずで、先場所の正代同様、日馬富士、稀勢の里、照ノ富士と対戦す... -
大相撲
今年はどうなる 豪栄道・琴奨菊
琴奨菊と豪栄道は、昨年ともに日本中を熱狂させる初優勝を飾った。琴奨菊は10年ぶり日本出身力士としてビッグニュースになった。これが引き金となって、稀勢の里が連続13勝をあげ、秋には豪栄道が全勝優勝を達成した。優勝した場所は無敵の強さだった。だ... -
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今年はどうなる 鶴竜・日馬富士
鶴竜は白鵬と同じ年の生まれである。白鵬が若くして横綱になったのに比べ、遅れてきた横綱といえる。十一月場所の優勝は予想外であったが、本人にとっては意味のある優勝であった。それは横綱になって初めて13勝以上の成績をあげたこと。1年に1回の優勝... -
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今年はどうなる 今までと違う稀勢の里を示せるか
稀勢の里は昨年、13勝2回、12勝2回、10勝、9勝で年間69勝をあげた。これは平成25年の68勝を超える自己新記録であった。25歳から26歳にかけての記録を29歳から30歳で更新したのである。今年はどうなるか。昨年並みなら実力的にはまだやれそうである。た... -
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今年はどうなる 白鵬復活優勝のキーポイント
明けましておめでとうございます。今年はどうなる白鵬編をお届けします。白鵬といえば魁皇の最高通算勝利1047勝超えの話題もありますが、これは時間の問題であり、数字の積み重ねで減ることはないため、ここではふれません。本編は遠ざかっている優勝をメ... -
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今年1年ご愛読ありがとうございました
今年(平成28年)1年ご愛読誠にありがとうございました。昨年(平成27年)よりPVが約2.5倍という結果を得られたのもご愛読いただいた皆様のおかげです。場所のある奇数月では11月が最高のPVで、場所のない偶数月は12月が最高のPVでした。つまり、後になる... -
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続 平成28年の土俵の目撃者を振り返って
今年、相撲の技をテーマに連載していました。決まり手ではなく、決め手を中心にわかりやすい分類にと思っていました。相撲の技は相手に圧力をかけることから始まります。そういう意味で反り技というのは相撲の理にかなっていません。また、あびせ倒しを基...