
九月場所の新番付が発表された。関脇は優勝
した御嶽海が東にまわり、8勝の逸ノ城が
西にまわった。これは合理的な編成で賞賛
したい(予想は逆が多かった)。ちなみに
七月場所では御嶽海対逸ノ城戦は実現して
いない。阿武咲と朝乃山はどちらが上位か。
予想では朝乃山だが、その通りになった。
十両西3枚目で13勝優勝の貴ノ岩、十両東
4枚目で優勝同点の隆の勝はどこまで上がる
か。両力士とも思ったほど上がらなかった。
貴ノ岩は5枚上がって西13枚目、隆の勝も
5枚上がって東14枚目に留まった。
<東関脇御嶽海>
番付は当然ながら力士のランキングがメイン
である。しかし、本当に実力にそったモノ
だろうか。稀勢の里は横綱である。しかし、
今の稀勢の里に本当に横綱の実力はあるの
だろうか。将棋の世界では順位戦があり、
名人をトップにA級-B級1組-B級2組-
C級1組-C級2組とクラスがある。だが、
九段が最下級のクラスにいることは珍しく
ない。段位が落ちないという点では横綱と
共通点がある。しかし、実力によって容赦
なくクラス落ちしていくのである。
そもそも横綱が落ちないということは、実は
誰も決めていなかったという。稀勢の里の
1年間は5勝11敗74休である。これが大関
なら幕下まで陥落している。横綱が降格しな
いのは大特権なのだが、だからといって実力
が横綱とは限らない。これが番付の矛盾の
第一である。

<真価が問われる稀勢の里>
御嶽海はここ3場所、29勝16敗である。大関
豪栄道は22勝17敗6休、大関高安は21勝9敗
15休である。御嶽海より悪いのである。ちな
みにここ最近の上位限定3場所の大関以下の
成績の第1位と2位は以下である。なお、
地位は3場所目である。

ここに豪栄道と高安の名は1度しか出てこな
い。大関なんてそんなものだ、というのなら
特権、待遇は与えるべきではない。大関は
大関にふさわしい実力はない。これが番付の
第二の矛盾である。昔専門誌の読者欄で「大
関が9勝するのと関脇が9勝するのは何が
違うの」という少年の素朴な疑問が載った
ことがある。

<休場が目立つ高安>
本来、番付に矛盾があってはいけない。実力
にふさわしい番付にするには、横綱は時代を
築けるほどの力量に限定し、大関は上位限定
成績3場所の通算成績の1位と2位が交代制
でなるのも一考である。
今朝は4時45分おきでした。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
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