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栃ノ心優勝のカギ

七月場所、快調に白星を重ねていた栃ノ心が、
6日目思わぬ負傷で休場に追い込まれた。
スタートの場所につまずくのはなんともいや
な感じである。新大関から一転カド番に陥っ
てしまう。新大関の休場は15日制が定着した
昭和24年夏場所以降では、前の山、大受、
増位山、千代大海、武双山と5人いる。また
横綱では曙が新大関のときに全休している。
180713六日目幕内 825
<H30年7月 玉鷲戦で負傷>

栃ノ心は37勝8敗と抜群の成績で大関昇進
するとともに、新大関の場所初日から連勝
していっただけに勢いはあった。五月場所は
初日から12連勝し、横綱白鵬から初勝利し
ながら優勝をのがしている。この無念な思い
を晴らすのは、再度の優勝しかない。栃ノ心
の2回目の優勝の可能性を探ってみた。
栃ノ心はカド番である。カド番から優勝した
大関は、貴ノ花、小錦、魁皇、千代大海(公
傷をはさんで)、栃東、琴欧洲、豪栄道と
近年ではそれほど珍しいことではない。横綱
では貴乃花が大関時代にある。琴櫻は負け
越しのあと優勝経験があるが、当時は3場所
連続負け越しで大関降格の時代であった。
180524十二日目幕内 1413
<H30年5月 白鵬から初勝利>

優勝は絶対的強者が不在であるだけに、栃ノ
心にもチャンスが出てくる。御嶽海の優勝も
そういう間隙をついたものである。栃ノ心に
とって強敵は1勝25敗の白鵬、2勝22敗の
鶴竜である。後半どういう成績・相撲内容で
対戦するかにも左右されるが、ぜひ勝って
おきたいところである。大関を目指す御嶽海
には5勝2敗と成績・相撲内容で差をつけ
つつある。9勝16敗の稀勢の里には昨年の
七月場所勝って以来対戦がない。
180322十二日目幕内 998鶴竜
<H30年3月 優勝鶴竜を寄り切る>

栃ノ心優勝のカギはどれくらい右四つになれ
るか。そして離れて取るときは、上体が傾か
ないようにすることである。五月場所、正代
に不覚をとったのは、まさにそうした相撲で
ある。よく突っ張りは足で突っ張れといわ
れるほど足の運びが大事になる。正代には
5勝5敗(1不戦敗あり)で目下3連敗(1
不戦敗あり)中である。栃ノ心優勝のもう
ひとつのカギは、正代戦にある。
180525十三日目幕内 1312
<H30年5月 正代に不覚>

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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