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大相撲
■福岡2日目 パワー負け日馬富士の連敗は深刻
初日黒星スタートの稀勢の里が、難敵阿武咲と対戦した。勝負は立ち合い一瞬で決まった。気負いすぎた阿武咲の下半身が崩れた。稀勢の里は短期決戦で1勝。今の稀勢の里はとにかく勝っていくことが必要である。ここで負けがこんで、休場のパターンはもう限... -
大相撲
■福岡初日 複数ある稀勢の里の敗因
3場所連続休場明けの稀勢の里が、実力者玉鷲に押し出された。初日早々不安な出だしとなった。稀勢の里対玉鷲は3度も立ち合いが合わなかった。最初の立ち合い不成立で稀勢の里の戦法が露見する結果となった。2度目、3度目は玉鷲がつっかけたように見え... -
大相撲
平成29年福岡 横綱・大関に挑む9人のサムライ
横綱白鵬・稀勢の里、大関高安が土俵に戻ってくる。3横綱2大関の上位にフルに挑む力士は3枚目北勝富士までである。東関脇御嶽海から北勝富士までのここ1年間の上位戦の成績は以下である。なお、照ノ富士、琴奨菊は元大関のプライドのため、表からはず... -
大相撲
年間最多優勝争いになる十一月場所
納めの十一月場所の優勝は白鵬か稀勢の里か。白鵬になっても、稀勢の里になっても今年3回目の優勝になり、年間最多優勝になる。ともに休場明けの場所となる。白鵬は過去休場後の成績は以下である。関脇6勝3敗6休→9勝6敗大関全休→10勝5敗▼横綱0勝3... -
大相撲
4横綱時代の終焉
<H29年7月 鶴竜(右)今年最後の一番となった北勝富士戦>鶴竜が早々と十一月場所の休場を決定した。これでまたも4横綱皆勤はならなかったと嘆く方がいるだろうが、4横綱時代は75場所あって皆勤はわずか14場所にすぎない。期待値は20%にすぎないので... -
大相撲
阿武咲と貴景勝を徹底比較2
4.取り口阿武咲・貴景勝ともに突き押しを得意とする。前に出る相撲は四つ相撲力士にとっては一歩間違えると、もっていかれる恐れがある。横綱・大関戦で波乱を巻き起こす要素がいっそう出てくる。突きを得意とした力士に千代の山と朝潮がいる。相撲巧者... -
大相撲
阿武咲と貴景勝を徹底比較1
若くてたくましくて将来性を感じさせる力士、それが阿武咲と貴景勝である。ともに平成8年生まれの21歳の若武者である。九月場所、阿武咲は横綱日馬富士、実力者御嶽海、嘉風、玉鷲に勝って10勝をあげ、小結昇進を決めた。一方、貴景勝は横綱日馬富士、大... -
大相撲
2勤1休の白鵬の限界を探る
白鵬は連続優勝しながら九月場所を休場した。白鵬はこれまで休場の少ない横綱だった。それが、優勝回数や各通算勝利数新記録を達成した要因であった。ここ1年は2勤1休の場所となっている。白鵬自身は東京オリンピックまで務めることを口にしているが、... -
大相撲
勢いが止まった高安
大関に昇進する前は勢いがあった高安だが、大関に昇進したとたん9勝6敗、1勝2敗12休と不成績が続いている。つまり、大関になって勢いがパタリと止まってしまったのである。これは気になる傾向である。<場所入りする新大関高安>高安は十一月場所カド... -
大相撲
現役力士の三賞受賞事情
先場所は3横綱・2大関が休場するなか、貴景勝、阿武咲、朝乃山、嘉風の三賞力士の活躍で場所は盛り上がった。三賞は戦後の混乱期のなかからなんとか大相撲を盛り上げようという気運から誕生した。また、優勝できる力士は限られるが、三賞なら受賞できる... -
大相撲
大奄美の出世街道
十一月場所唯一新入幕を果たした力士が大奄美である。本名坂元元規、鹿児島県大島郡出身、追手風部屋(元大翔山)。185センチ、181ロ。得意技は右四つ寄りである。相撲は小学2年生より相撲道場で取る相撲少年だった。高校相撲では金沢大会で優勝の実績が... -
大相撲
十一月場所の灯りが消えかかったとき
近年、相撲人気は満員札止めが続いているが、大相撲冬の時代は当日赴いてもけっこういい席が買えたものである。特に福岡場所はテレビに映る範囲でも空席がわかるほどであった。このままでは福岡から相撲の灯りは消えるのではと心配されたほどであった。<... -
大相撲
横綱の連続休場後のフル出場
<三月場所で負傷した稀勢の里>3場所連続休場中の稀勢の里、鶴竜は、今度の十一月場所出場に向けて調整中である。以前、連続休場後引退した横綱については触れてきた。今回はフル出場した横綱についてみていこう。横綱は実質地位化した常陸山以降を対象... -
大相撲
平成29年十一月場所番付雑感
十一月場所の番付が発表された。今回、予想番付はそれほど苦労する面が少なかったのでは。その原因ははっきりしている。3横綱が休場して横綱の白星独占がなかったからである。大関もそこそこ勝つが、2大関が休場して輪をかけてしまった。結局出場したの... -
大相撲
四股名あれこれ 現役幕下以下編
幕下以下は四股名花盛りである。もちろん本名の力士もいるが、部屋の特徴の文字を駆使した四股名や新感覚の四股名があふれている。【難読四股名】次の四股名が読めるだろうか。黎大 富蘭志壽 黒熊 美 天空海 貴公俊敏夷東 迅風 大和海黎大はれおん... -
大相撲
46年前の相撲部屋事情
今から46年前の昭和46年三月場所、相撲部屋は26であった。なお、昭和46年三月場所は北の富士、玉の海が同日横綱に昇進してから1年たった場所である。そのなかで十両以上の関取を擁する部屋は、以下である。時津風(元豊山=内田)部屋 6人春日野(元栃... -
大相撲
現代相撲部屋事情
現在相撲部屋は45ある。そのなかで十両以上の関取を最も多く擁している部屋はどこか。伊勢ケ濱(元旭富士)部屋と九重(元千代大海)部屋の6人が第1位。追手風(元大翔山)部屋と木瀬(元肥後ノ海)部屋が5人で第3位。なお、希善龍は幕下落ちが濃厚な... -
大相撲
幕下以下の年齢
久々に幕下以下の力士の年齢を調査してみた。年齢は平成29年に迎えた歳、及び12月31日までに迎える歳とした。対象は幕下以下の力士だが、九月場所限りで引退した力士は含まれていない。ただし、九月場所の新弟子を加えている。また、舛の勝改め隆の勝と貴... -
大相撲
大相撲の原点に立つ小兵力士
2020年に東京でオリンピックが開催されるが、両国国技館はボクシング会場になる。相撲は世界大会が行われるほど広がっているが、オリンピック種目にはなっていない。その理由は競技場が土俵という特殊性があげられる。日本なら相撲部がある学校なら土俵は... -
大相撲
殊勲賞の中身5【昭和31年初~32年11月】
昭和31年初場所は、本名四股名の成山が殊勲賞を受賞した。だが、横綱・大関の成績が悪すぎた。それは殊勲賞が取れなかった朝汐も同様である。優勝は横綱鏡里が14勝1敗で優勝した。1敗は新大関若ノ花がつけた。その若ノ花は13勝2敗の好成績であった。2... -
大相撲
改訂二所ノ関の系統
元若嶋津の二所ノ関親方が、サウナ帰りの自転車で転倒して、緊急脳手術をしたというニュースが流れた。サウナでも体に変調が見られたとか、自転車で何度も転倒しながら、泥だらけで走らせていたという情報が出ている。サウナと雨が降る外の温度差が、血管... -
大相撲
殊勲賞の中身4【昭和29年初~30年秋】
前回の昨年の11月22日以来の再スタートです。このテーマは必ずしも関心度が高くないのですが、ある方が注目しているので時間をかけて現代に近づくようベストを尽くしてみます。昭和29年初場所、大関吉葉山が念願の初優勝を成し遂げた。千秋楽は1敗横綱鏡... -
大相撲
優勝大台40回に挑む白鵬
優勝大台の40回を目前にして九月場所は休場してしまった白鵬。前人未到の優勝記録は十一月場所以降に持ち越しとなった。大鵬が32回の優勝回数を達成したときは、今後破られない記録になるのでは、と思われた。なにしろそれまでの優勝最高記録は年2場所制... -
大相撲
将来の大関候補に浮上した阿武咲
九月場所の阿武咲は、上位を相手に10勝5敗と予想を超える大活躍をした。なにしろ横綱日馬富士、大関照ノ富士をはじめ、実力者御嶽海、嘉風、玉鷲を倒して10勝をあげたのだから、とてつもない結果を残したといえる。今度の十一月場所は、新小結が予想され... -
大相撲
横綱10大史10 外国人横綱誕生
外国人関取の事実上のパイオニアといえば、ハワイ出身の高見山である。外国人唯一の幕内力士であった時代は97場所に及んだ。高見山は愛嬌があり、強さともろさをもち合わせて土俵をわかせた。優勝経験はあるが、最高位は関脇であった。<高見山優勝の記事... -
大相撲
横綱10大史9 双羽黒横綱途上で相撲界を去る
双羽黒は優勝なく、横綱に昇進した。横綱審議委員会の稲葉修氏は「優勝のない力士が横綱になるのはおかしい」と発言したが、協会は押し切ってしまった。双羽黒はなぜ横綱に押し上げられたのか。昭和61年七月場所は、北尾(双羽黒)、大乃国、朝潮、北天佑... -
大相撲
平成29年十一月場所チケットネット事情
チケットの発売日は10月7日だが、ネットでは実はその前に売り出されていた。先行予約のチケットである。先行予約は申し込んだ方のなかから抽選で当選者が出る。通常の料金より高目で、コンビニなどで番号によって引き出すことができる。よく名義が入って... -
大相撲
たった1度の十両入りのチャンス
▼十両東12枚目 北はり磨 5勝10敗西13枚目 矢後 7勝8敗西14枚目 希善龍 6勝6敗3休△幕下東筆頭 貴源治 4勝3敗西筆頭 北太樹 4勝3敗東2枚目 翔猿 5勝2敗東3枚目 舛の勝6勝1敗十一月場所の十両昇進は、舛の勝改め隆の勝と再十両... -
大相撲
イレブン横綱
かつてイレブン横綱といわれた横綱がいた。イレブン横綱とは11勝4敗横綱のことである。いわれたのは相撲中継の解説でおなじみの北の富士である。なぜそう呼ばれたのか。順を追って話そう。<イレブン横綱と呼ばれた北の富士>北の富士は燃える要素がある... -
大相撲
5場所経過!平成29年年間最多勝レース
月日が経つのは早いもので、今年もすでに5場所を終え、残り1場所になった。5場所までの各力士の成績はどのようになったのか。それが以下である。いつも通り、横綱・大関との対戦率によってクラス分けした。その結果横綱・大関はAクラスには一人もいな... -
大相撲
平成30年土俵の目撃者カレンダー
急に涼しくなりました。興味深いテーマをこれからもお届けます。マーク2カ所をクリックして支援してください。よしなに↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓にほんブログ村 相撲 ブログランキングへ ↑↑↑↑↑↑↑↑。 -
大相撲
平成29年十一月場所チケット事情
10月7日、関東地方は雨の予報であった。だが、十一月場所のチケット発売日の威力か、9時頃わずかな霧雨と化した。今年に入って5場所すべて満員御礼をだしているだけに、激しいチケットの争奪戦が予想された。その反面九月場所は横綱をはじめ、休場者が... -
大相撲
横綱の連続休場後の引退
横綱は摩訶不思議な地位である。どんなに休んでも地位が変わることはない。こんなことはほかのスポーツでは見られない。ボクシングでもチャンピオンが長い間防衛戦をおこなわないと王座を剥奪されてしまう。<鶴竜>鶴竜、稀勢の里はもっか3場所連続休場... -
大相撲
相撲好者旭国
相撲好者といっても相撲好きのファンのことではない。力士旭国のことである。ついたあだ名はピラニア。くいついたら離れない相撲である。小兵力士にこうしたあだ名がつけばしめたものである。相撲のうまさはピカ一。やがてあだ名は理詰めな相撲から相撲博... -
大相撲
横綱10大史8 千代の山横綱返上問題
千代の山は戦後の相撲界で最も期待される力士であった。千代の山も食料事情の悪い中にもかかわらず、期待に応えてきた。5場所で十両昇進というスピード出世。2場所後には入幕。入幕した場所ではなんと10戦全勝している。<千代の山のブロマイド>入幕9... -
大相撲
横綱10大史7 横綱審議委員会誕生
現代は、横綱に推挙する力士が出現したとき、協会はまず、横綱審議委員会に諮問する。横綱審議委員会がOKを出してはじめて協会が最終決定をする。こうして横綱は誕生する。それでは、横綱審議委員会はいつどのような経緯で誕生したのか。歴史をふり返っ... -
大相撲
三賞に縁が薄かった偉大な大鵬
今年の五月場所、宇良が11勝をあげながら、三賞を受賞できなかった。これはいささか腑に落ちない決定であった。三賞には運、不運がつきまとうのか。新入幕の10勝は敢闘賞かと思いきや龍皇は受賞でなかった。龍皇にとっては幻の敢闘賞であった。優勝32回、... -
大相撲
阿武咲あの日あの時
九月場所10勝5敗で金星と敢闘賞を獲得して、大活躍したのが阿武咲であった。阿武咲は幕下以下を11場所とスピード出世とともに18歳という若さで十両入りした。幕下以下時代の知られざる阿武咲を写真でふり返ってみよう。H25年1月出世披露 &... -
大相撲
早めの十両昇進発表の意味
本日十両昇進が発表された。幕下の十両昇進候補は4人いた。東筆頭 貴源治 4勝3敗西筆頭 北太樹 4勝3敗東2枚目 翔猿 5勝2敗東3枚目 舛の勝6勝1敗これに対し十両からの陥落候補は3人いた。東12枚目 北はり磨 5勝10敗西13枚目 矢後 7... -
大相撲
幕内最高優勝の賞金案
平成29年九月場所は日馬富士の11勝4敗の優勝で閉幕した。幕内最高優勝の賞金は、現在1000万円である。しかし、これは成績とまるで無縁である。優勝改革として筆者はかねがね賞金は成績に応じて配分すべきだと主張してきた。ではどのようにするのがいいの... -
大相撲
■秋千秋楽 熱狂的ファンが日馬対豪栄道戦を盛り上げた
日馬富士か豪栄道か。結びの一番優勝をかけて激突。というほどの期待と緊張感はまるでもてなかった。2人とも、とにかくよく負けた。日馬富士は金星4つ、豪栄道の3敗もすべて平幕である。結びの一番はよく負けた者同士の今場所唯一の横綱・大関リーグ戦... -
大相撲
■秋14日目 チケット完売に反比例する場所の中身
連敗豪栄道が悲鳴をさそう相撲ながら、貴ノ岩になんとか勝利して3敗で止めた。3敗でも豪栄道は単独トップである。3横綱2大関の休場はまたとない優勝チャンスであったはずだ。ほかの力士は何をしていたのか。特に実力者関脇御嶽海は期待する前に連敗ス... -
大相撲
■秋13日目 場所の終焉
豪栄道が前日に続き、貴景勝に圧倒され連敗した。豪栄道はこれで3敗目である。3横綱2大関が休場する場所で、3敗がトップとはあまりに低レベルすぎる。絶対的強者どころか、比較的強者もいなかったのが、今場所の実態である。<豪栄道(はたき込み)貴... -
大相撲
■秋12日目 豪栄道2敗の意味
優勝戦線トップの豪栄道が、松鳳山に敗れて、2敗となった。立ち合いは2度不成立。3度目に立って突き合い、押し合いの応酬から豪栄道が引いた。まわり込んで再び攻めに転じたとき、はたき込まれてしまった。豪栄道の敗因は引いた点にある。それでもトッ... -
大相撲
■秋11日目 豪栄道が土俵を締めた
追うものは敗れ、リードする者は勝利する。11日目はそんな日になった。2敗千代大龍の対戦相手は5場所連続三役の玉鷲である。玉鷲の突きと千代大龍の突きとどちらの突きが先手を取るか。焦点はそこである。両力士立ちあがって、先手は千代大龍が取ったが... -
大相撲
■秋10日目 日馬富士の今後
日馬富士が調子を取り戻してきた矢先、平幕の貴景勝に不覚をとった。日馬富士は鋭く立った。ここまではいい、だが、組み止められず、突き合い、押し合いの展開から貴景勝がかわすと、日馬富士はバランスをくずして前に落ち、4敗をきっした。今場所の日馬... -
大相撲
■秋9日目 優勝の行方
9日目を終えて、優勝の可能性を秘めた力士がしだいにしぼられてきた。3敗まで可能性はあるが、ここでは中間視点として1敗豪栄道、2敗阿武咲、千代大龍、貴ノ岩、大翔丸のうち横綱・大関と対戦した3力士にしぼって検討してみる。碧山を退けた豪栄道は... -
大相撲
■秋8日目 熱戦が目立った中日
雨の8日目。今日はかつてあった相撲の会のメンバー3人と観戦した。久々に会うなつかしい方もいた。メンバーの1人が、三段目の福山が大野城相手に居反りをみせたと話してくれた。筆者は電車のトラブルで遅れて国技館入りしたので、残念ながらその相撲は... -
大相撲
■秋7日目 アンバランスな取組&勝負ポイント
まず、今日の取組でいただけなかった点を指摘しておきたい。取組は昨日つくられたものだが、1敗の大栄翔と対戦したのは、休場から再出場した佐田の海である。どうみてもアンバランスだし、佐田の海に勝ち目は薄い。結果はその通りになった。<佐田の海(... -
大相撲
■秋6日目 注目の三番を斬る
絶対的強者がいない場所は、戦国場所かサバイバル場所か、はたまたどんぐりの背比べ場所か。メディアの中には星が先行している力士に注目しがちだが、彼らが勝ち進んでいけるとは限らない。その前に実力者がたちふさがるのを見落としてはいけない。それが... -
大相撲
■秋5日目 乱戦・混戦模様の今場所
まだ序盤戦が終わったばかりで、成績をうんぬんするのは早いが、場所は乱戦・混戦模様になってきた。なぜ、こうした事態になるのか。絶対的強者がいないからである。番付でいえば横綱・大関に責任がある。企業で高級待遇を受けていて、結果を出せなければ... -
大相撲
■秋4日目 失われた横綱・大関の権威
横綱・大関は特別な好成績をあげ続けて初めてなれる地位である。そこには、協会の看板として、好待遇と権威がある、今場所は、3横綱・1大関と過半数以上の横綱・大関陣が休場しただけではすまない状況になってきた。残された横綱日馬富士2勝2敗、カド... -
大相撲
■秋3日目 大相撲崩壊の日
雨が降りしきる3日目。今日から大関高安、人気の宇良が休場した。これで幕内の休場者は7人に増加した。2人の休場の影響はとてつもなく大きい。高安の休場で横綱・大関リーグ戦は、今場所2番しかおこなわれないことになる。日馬富士対豪栄道、豪栄道対... -
大相撲
■秋2日目 高安の1敗は1敗以上の深刻さ
3横綱が休場しているだけに、どうしても残された横綱・大関に今まで以上に期待がかかる。特に大関2場所目の新しい力高安には期待したくなる。その高安の2日目の対戦相手は、実力者玉鷲である。高安は玉鷲に6勝8敗で、この1年間、1勝4敗と分が悪い... -
大相撲
■秋初日 この日の明暗が場所の行方を暗示
3横綱が初日から休場という異常事態。こんなときだからこそ関脇・小結の実力者を含めて誰にでも優勝のチャンスはある、と期待は膨らむ。三役・横綱は果たしてどんな相撲を取るか、初日の焦点はそこにある。玉鷲は突ききれず、松鳳山を中に入れてしまった... -
大相撲
平成29年秋!横綱・大関に挑む11人のサムライ
3横綱が休場という異常事態で、いささか挑みがいが薄い横綱・大関の数である。ここへきて2枚目の碧山まで休場となって、上位陣の寂しさは増すばかりである。そのため上位にフルに挑む力士は東5枚目正代までとなる異例さである。東関脇御嶽海から東5枚... -
大相撲
異常事態となった九月場所
昨日、稀勢の里と鶴竜の休場が決定した。今日は、それに続いて白鵬の休場が決定した。3横綱が初日から休場する異常事態となった。ニュースでは昭和以降初と報じていたが、初日から3横綱が休場するケースは明治、大正にもない史上初である。九月場所はど... -
大相撲
消えつつある優勝をかけての激突
大相撲人気が爆発したきっかけは、平成28年一月場所の大関琴奨菊の初優勝である。10年ぶりの日本出身の日本人優勝であった。十年一昔というが、さすがに長い年月であった。それだけにファンの歓喜は大きかった。このとき琴将菊は11日目、横綱白鵬と全勝同... -
大相撲
一人横綱(?)日馬富士優勝の可能性
まだ確定ではないが、もしかしたら九月場所は3横綱の休場があるかもしれない。4横綱時代、最悪の一歩手前状態である。鶴竜の休場は濃厚である。稀勢の里は万全にはほど遠い状態である。白鵬もケガからか出稽古を避けているという。仮に出場しても最後ま... -
大相撲
御嶽海カモと苦手
九月場所の東関脇は御嶽海である。大関に最も近いポジションである。御嶽海は今年に入って4場所連続上位勝ち越しで東関脇の位置を獲得した。御嶽海は先場所で入幕11場所目を経過した。インフルエンザで休場したこともあったが、ここまで不戦勝・不戦敗を... -
大相撲
高安を検証する
高安が九月場所に向けて本場所で使用する黒まわしで汗をかいた。新大関の先場所、高安は全勝を口にしたにも関らず、9勝6敗と優勝からはほど遠い成績だった。これをどう見るか。高安の実力をどうみたらいいのか検証してみた高安は最初から将来の大関候補... -
大相撲
横綱10大史6 根拠のない土俵入り名と意味2
昭和16年相撲評論家の彦山光三氏が、羽黒山の土俵入りを不知火型と決めつけてしまった。その根拠は、不知火(諾)が両手を広げて立っている錦絵があることであった。そしてそのほかの土俵入りを雲竜型としてしまった。<羽黒山のブロマイド>しかし、不知... -
大相撲
横綱10大史6 根拠のない土俵入り名と意味1
今年の一月場所後、稀勢の里が横綱に昇進した。横綱の土俵入りは、せり上がるときに左手を曲げ、右手をのばす型を選び、雲竜型と紹介された。一方、白鵬、日馬富士が見せるせり上がるときに両手を広げる型を不知火型と呼ばれている。何が問題なのか。まず... -
大相撲
復活なるか2横綱
横綱審議委員会による稽古総見が行われたが、土俵に入った横綱は日馬富士一人だという。白鵬は左ひざ、稀勢の里は左上腕と左足首、鶴竜は右足首が万全ではないため申し合い合いはしなかった。もっとも、最年長横綱の日馬富士とてけして万全ではなかったと... -
大相撲
平成29年九月場所チケットネット事情
九月場所は50分でチケットが完売したという。それは15日間全体であって、個別のねらい目は五月場所より時間的余裕があったように感じた。にもかかわらず、15日間の完売時間が短いのは、別の理由があるのでは、と思わずにはいられない。番付が発表され、初... -
大相撲
平成29年九月場所番付のポイント
九月場所の番付が発表された。今回予想は難しいというのが異口同音の相撲仲間の声である。いくつかポイントごとに取り上げてみよう。1.小結は誰関脇が御嶽海と嘉風になるのは間違いないところである。ところが、小結候補は栃ノ心、玉鷲、北勝富士、栃煌... -
大相撲
白鵬の最高記録3
★横綱編横綱は選ばれし者。その中の最高記録は横綱中の横綱といえる。対象は実質横綱が地位化した常陸山以降の東京横綱である。・横綱勝利数年2場所時代では、栃木山が115勝と100勝を超えた。双葉山も横綱時代は、実質年2場所であるが、180勝をあげ、こ... -
大相撲
横綱10大史5 横綱地位となる
これまで横綱は上覧相撲を機会にそのときの強豪力士が土俵入りをする資格であった。それが幕末から強豪大関の称号と化した。しかし、横綱の最大の変化は地位化である。それはいつ、だれから始まったのか。きっかけは横綱10大史3で述べた明治23年夏場所、... -
大相撲
白鵬の最高記録2
★勝利数勝利数は積み重ねであって、減ることはない。また力士生命の長さ、休場の少なさが左右する。白鵬の勝利数はどうか。・通算勝利数序ノ口以降の勝利数が初めて1000勝を超えたのは、千代の富士である。6場所時代の申し子大鵬は872勝で引退時はトップ... -
大相撲
名門出羽海部屋の推移3
昭和43年三月場所、横綱佐田の山が引退した。その後出羽海部屋は若手のホープ三重ノ海の登場を待たねばならなかった。三重ノ海が入幕したのは、昭和44年九月場所であった。三重ノ海はホープであったが、貴ノ花、後から入幕した輪島、大受、北の湖、魁傑に... -
大相撲
白鵬の最高記録1
七月場所で通算勝利数1050勝を達成した白鵬。魁皇の1047勝を一気に抜いて、今後は前人未到の記録を突き進むことになる。同時に39回目の優勝を達成し、これまた最高記録を更新中である。白鵬はどれほど最高記録をもっているのか、調べてみた。<白鵬39回目... -
大相撲
横綱10大史4 歴代横綱誕生
江戸時代、最後に横綱を免許されたのは陣幕であった。陣幕が吉田司家から横綱を免許されたのは1867(慶応3)年10月であった。大関2場所後であった。1966年冬場所 8勝1分1967年春場所 7勝2分 10月横綱免許1967年冬場所 7勝2休 引退陣幕は大関... -
大相撲
名門出羽海部屋の推移2
常陸山-両国(前名国岩)-常ノ花と引き継がれてきた出羽海部屋。それは昭和32年思いも寄らないよらない事態をむかえ、これからの運命を大きく左右していく。それは常ノ花の出羽海理事長がガスを充満させ、鎧通しで腹・胸・首を切って自殺をはかったので... -
大相撲
大関の負け越し場所数
七月場所千秋楽、豪栄道が高安に負け、負け越しが決まった。九月場所は6度目のカド番である。大関在位18場所で6回の負け越しである。負け越し率は33.3%。七月場所途中休場した照ノ富士は5度目のカド番である。こちらは13場所で5回の負け越しである。... -
大相撲
横綱10大史3 横綱番付に登場
幕末は江戸幕府の権威が衰退していく時期である。これまでの上覧相撲を機に横綱を免許されていた横綱の土俵入りが、大関のなかでも特に強豪大関に与えられる称号へと変遷していった。これまで大関は東西に一人ずつだった。江戸時代、看板大関がいても大関... -
大相撲
名門出羽海部屋の推移1
名門といえば歴史ある部屋を思い浮かべる。その中でも出羽海部屋は名門中の名門である。現在出羽海部屋の幕内力士は御嶽海のみである。御嶽海は有望な力士で大関をねらえる逸材である。それにしても御嶽海のみというのは、いささか寂しい状況である。横綱... -
大相撲
引退相撲雑感
朝赤龍が平成30年2月4日に引退相撲をおこなう。引退相撲は東京の国技館でおこなわれることが多く、相撲ファンでも地方の方はなかなか見る機会が少ない。もっとも名古屋で合流した相撲仲間は、引退相撲には必ずかけつける熱心なファンである。<元朝赤龍... -
大相撲
横綱10大史2 制度の継続
江戸時代、横綱が免許された力士は以下である。谷風・小野川から阿武松まで約38年3ヶ月という異例とも思える長期期間がある。人生でいえば半分以上を折り返している長さである。ほかは長くても稲妻から不知火(諾)までの約10年2ヶ月、秀の山から雲竜ま... -
大相撲
横綱10大史1 その起源
品格力量抜群につき、横綱に推挙する。審判部が横綱に推挙したい力士がいるとき、理事長はこれを受けて横綱審議委員会に諮問する。ここで承認されると、番付編成会議、理事会で正式に決定する。こうした流れで、今日横綱は誕生する。それでは、横綱の始ま... -
大相撲
相撲の薦め
相撲をより深く理解するためには、実際取ってみることである。今、相撲を取ろうとすると学校の相撲部か相撲道場が思いつくが、それだけではない。公共の体育施設では様々な運動施設があり、誰でも参加できるところがある。そのなかに土俵がある体育施設が... -
大相撲
大鵬への英才教育2
納谷の特別扱いは当然稽古にも及んだ。稽古はスパルタである。これは初代若乃花と変わらない。ただし、スパルタはどの力士にもあてはまるわけではない。ほめて長所を伸ばすタイプもいる。納谷は素直に受け入れる面と耐え忍ぶ心があった。四股、テッポウの... -
大相撲
大鵬への英才教育1
現役を引退し、部屋をもった親方が夢見ることは、末は大関、横綱となる力士を育ててみたい、ということであろう。関取を誕生させるのさえ簡単なことではない。それが天下の横綱、それも大横綱とくれば、親方冥利に尽きる。<6場所時代の申し子大鵬>最近の... -
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平成29年九月場所チケット事情
今日5日10時から九月場所のチケットが発売された。五月場所よりはちょっとだけ緩やかになった印象だった。例えば14日目の席、五月場所のチケット発売日のときは、相撲仲間で購入できなかった者が2人いた。もう1人も1度コンビニの発券機で出したらそれ... -
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平成29年年間最多勝レース
今年もすでに4場所が終了した。通常ならば年間最多勝レースを伝えることはないのだけれども、今年は抜群の成績者がいないことと、横綱・大関に途中休場が多いことが意外な結果を生んでいるため、お伝えしたい。まず、4場所幕内にいた力士の一覧表をご覧... -
大相撲
総選挙と昭和・平成の横綱ベスト10との比較
7月31日放送された「力士・親方70人&ファン1万人がガチで投票!大相撲総選挙」は各人各様の意見が飛び交っている。単に名勝負を解説するのではなく、名勝負力士の人気投票を順位付けして興味を呼ぶよう企画してある。<総選挙1位の千代の富士>実はこれ... -
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横綱張り手是非論
七月場所14勝1敗で優勝した白鵬に、珍しく?横綱審議委員会から苦情がでた。苦情の中身は張り手が多すぎるというのである。格闘技は組んで行うレスリング、柔道と離れて行うボクシング、ムエタイなどに分けられる。ところが、相撲は組むときもあれば離れ... -
大相撲
大関2場所目の傾向
新大関の高安は一言でいうと期待を裏切ってしまった。優勝争いははるか遠く、「クンロク大関」に終わってしまった。これでは横綱候補にはとてもなれない、予感させない。それでは大関2場所目は期待できるのか。イメージだけだと2場所目こそ思う存分戦え... -
大相撲
小兵石浦の突破力
日馬富士が軽量、宇良が小兵といっても137キロある。ところが石浦はわずか118キロしかない。まさに幕内最軽量である。しかし、全身は鍛えぬき、筋肉の塊である。相撲の名門鳥取城北高校から日大の相撲部、オーストラリアの語学留学を経て、白鵬の内弟子に... -
大相撲
再び始まった1強他弱
暑い七月場所は白鵬の優勝で幕を閉じた。場所前の予想り優勝したのは久しぶりである。白鵬が5場所優勝なしと初優勝以降最長期間優勝なかったのみならず、その間の成績は最高が11勝、2場所休場があったほど低迷していた。2場所連続優勝は白鵬の復活とい... -
大相撲
稀勢の里の今後
横綱審議委員会が稀勢の里は九月場所全休してもいい、という趣旨の発言をした。遅きに失している。結果論で言うなら誰でもできる。五月場所も七月場所も本来なら稀勢の里自身と師匠田子ノ浦(元隆の鶴)が判断すべきものである。師匠はどう考えたのか、ど... -
大相撲
必要が迫られる優勝資格制度
戦後、日本の古いものはすべてダメということで、大相撲人気は低迷どころかどん底であった。なんとか人気を盛り返そうとする相撲協会が、記者クラブともに考案したのが、優勝決定戦制度であり、三賞制度であった。その三賞の選考が、おかしいのは既に述べ... -
大相撲
平成29年七月場所総評
★場所全体の印象稀勢の里、鶴竜、照ノ富士の横綱・大関が3人、人気の遠藤が休場で一転さびしい場所になってしまった。稀勢の里は足首のケガということだが、ころころ負けていては休場に追い込まれるのは、時間の問題だった。出場に踏み切って、負けが込ん... -
大相撲
■名古屋千秋楽 優勝予想回数の明暗
千秋楽結びの一番は、横綱同士の白鵬対日馬富士戦。勝負は、予想通り白鵬が日馬富士をくだし、39回目の優勝を14勝1敗で飾った。以前白鵬の優勝予想回数を42回と書いたが、現実味を帯びてきた。あるいは予想を超えることさえありうる。<日馬富士を倒し、... -
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■名古屋14日目 高安の6敗は今後を暗示?
白鵬の今日の相手はまだ勝ち越せない豪栄道。充実している白鵬は豪栄道を一蹴した。横綱対大関とは思えない、何か段違いの実力差を見せつけられた一番であった。それは日馬富士対高安も同様であった。<白鵬圧倒的強さで豪栄道をくだす>高らかに全勝優勝... -
大相撲
■名古屋13日目 白鵬の通算最多勝を予測する
白鵬が対戦するのは、先場所苦戦した高安。だが、充実した白鵬と低迷気味の高安ではその差がそのまま出てしまった。勝負時間はかかったが、高安が白鵬を攻め込むことは、なかった。白鵬は落ち着いて高安を退けた。<高安を圧倒する白鵬>白鵬は通算最多勝1... -
大相撲
■名古屋12日目 盛り上がりに欠けた七月場所
白鵬対玉鷲戦は離れての戦いになった。白鵬が積極果敢に攻めて、玉鷲を寄せ付けない。最後に左ざしから寄り切った。白鵬はこれで通算1047勝になり、魁皇と並んでトップタイになった。<積極的に玉鷲を攻めた白鵬>それにしても優勝争いらしい優勝争いがな... -
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■名古屋11日目 思いがけぬ白鵬の敗戦
この日は北都からはるばる来た相撲ファンと観戦した。土俵はたんたんと進行していく。よもやの波乱は、結びの一番に起きた。全勝白鵬が、関脇御嶽海に敗れた一戦である。白鵬は立ち合い素早く右上手を取って、御嶽海の出足を封じた。<御嶽海対白鵬>これ... -
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■名古屋10日目 宇良のペースにのらなかった高安
横綱・大関が3人も休場するなかで、その穴埋めに抜擢されたのが、宇良である。10日目は高安対宇良が注目を集めた。高安は考えた相撲を取った。宇良のペースにのらず、無理攻めを避けた。そのため、両力士の間にしばし、間ができた。<宇良に対し無理攻め... -
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接点 元隆の里
その男は観客席に座っていた。場所は、まだお客さんがまばらな福岡国際センターであった。男の担当は監察委員であった。彼は稀勢の里の師匠であった。観客席に座っていたため、その男=元元隆の里の鳴戸親方は福岡では身近な存在であった。<元隆の里の鳴... -
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6場所制の大横綱の出世街道
6場所制の大横綱というと誰をイメージするだろうか。横綱の代でいうと大鵬以降の横綱になる。異論が少ないのは、大鵬、北の湖、千代の富士、貴乃花、朝青龍、白鵬ではないだろうか。いずれも20回以上優勝し、時代を築いた横綱達である。その功績は相撲フ...