先場所は久々に鶴竜が復活し、優勝した。
白鵬、稀勢の里が初日から休場するなか、
一人横綱の責任を果たしたといえる。優勝は
4回目、大阪では2回目である。ある熱狂的
鶴竜ファンは言う。「あと1回優勝して5回
にしてほしい」それも必要だが、鶴竜には
まだ達成していない優勝がある。

<三月場所 4回目の優勝を飾った鶴竜>
鶴竜にないのは連続優勝である。これまで
優勝の翌場所は、9勝、9勝、5勝途中休場
とさんざんな成績である。優勝の前提となっ
た時事新報社が幕内最高成績者の写真額を
両国国技館に掲げ始めたのは明治42年夏場所
である。国技館開設以降、横綱に昇進して
連続優勝経験がない横綱は、鶴竜を含めて
18人いる。それが以下である。

鶴竜はなんとかこのグループから脱出したい
ところである。たった1度だけ2場所連続
優勝した横綱は12人いる。それが以下である。

2回優勝の照国、稀勢の里が連続優勝とは
効率がいいとしかいいようがない。栃若時代
の一方の雄、栃錦が連続優勝1回は意外かも
しれない。それも横綱時代ではなく、大関
時代である。
さて、鶴竜は連続優勝を達成できるのだろう
か。今は絶対的強者が不在の時代である。
そういう意味ではチャンスである。ただ、
三月場所の相撲内容だと危うい。紙一重の
勝負が目立った。うまさでとるタイプの鶴竜
は、立ち合いから手順通りの理詰めの相撲を
取りたいところである。

<H30年3月 豪栄道に辛勝した鶴竜>
鶴竜の難敵はパワー相撲である。鶴竜に勝つ
には引かせる展開にもちこめばいい、といわ
れている。今年に入って負けている玉鷲、
御嶽海、遠藤、栃ノ心、高安は要注意である。
とりわけ高安には連敗中である。いかに打破。
鶴竜の連続優勝は現状を打破する姿勢から
始まる。
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