大相撲

体重からみた旧両国国技館の英雄

2018年8月15日

現在は160キロ以上の重量級全盛の時代で
ある。小兵というと116キロの石浦、115キロ
の照強があげられる。それではひと昔前は
どうだったのか。旧両国国技館時代をみて
いこう。旧両国国技館は明治42年夏場所より、
戦後まもない一時期まで使用された。途中
何度か火災にあって、ほかの会場を使用して
いる。その時代4人の英雄を生み出している。
相撲は体重がすべてではないが、大きな要素
であることは間違いない。旧両国国技館の
英雄を体重の視点からとらえてみた。
常陸山谷右衛門
<常陸山のブロマイド>

幕内の平均体重は明治中期が97キロから98
キロ。明治後期から大正が100キロ前後で
ある。明治の角聖常陸山は相手に十分取らせ
てから料理した。常陸山は呼び込むように
して泉川にためこむ型があった。常陸山の
ような相撲こそ横綱相撲ととらえられたが、
誰にでもできることではない。常陸山ができ
たのは周りが100キロ前後の力士に対して、
常陸山が地力とともに体重が145キロあった
ことが大きかった。
大刀山・
<太刀山のブロマイド>

太刀山といえば45日の鉄砲で知られる強豪で
ある。45日は1月半=ひと突き半のシャレ
からきている。出足鋭く、太刀山の猛突っ
張りが出ると、対戦相手はまわしにふれる
こともできずに吹っ飛ばされた。四つに組ん
でも呼び戻しで相手を裏返しにした。その
太刀山は140キロと100キロ前後のまわりより
ひときわ大きかった。これが太刀山の強さに
影響したことは十分考えられる。なお、太刀
山は43連勝して1敗した後56連勝したとされ
る。だが、56連勝中に3度全休がある。
栃木山
<栃木山のブロマイド>

栃木山の出足鋭いはず押しは、すり足がレー
ルの跡のようについたといわれる。栃木山は
理詰めの相撲と考える相撲をとことん突き
詰め、実践した力士であった。栃木山は歴代
横綱のなかでは105キロと小さい部類に入る。
しかし、現役時代は周りが100キロ前後だから
特に小兵というわけではなかった。自身でも
「わしが相撲を取っていたころは、相手が
小さかったからな」と語っている。余力を
残し、3連覇のあと引退している。その7年
後の日本選手権では現役の天竜、玉錦を退け
年寄春日野として優勝したのは、語り草に
なっている。
双葉山定次
<双葉山のブロマイド>

双葉山といえば2枚腰、後の先、69連勝、
年2場所制で最高の12回優勝、「信念の歯車
がくるった」の言葉など多くの特徴・功績
などに彩られている。相手が立てばいつでも
立つ立ち合いは驚異としかいいようがない。
昭和は戦前で幕内の平均体重は104キロ、戦時
中になって112キロに増加していた。双葉山は
横綱になって、120キロから130キロと体重を
増やしている。130キロとなるとかなり重い
クラスにはいる。双葉山は体重増加が強さの
要因の1つであった。

現代の大相撲は、体重に関して今後どういう
方向にいくのだろうか。今のままだとケガは
深刻となり、毎場所休場者が続出することは
避けられそうにない。

暑いときは大相撲のデータ集計が取りずらい
です。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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