8場所連続休場後、進退をかける九月場所で
10勝をあげた横綱稀勢の里。ほっと一息つけ
たものの、十一月場所で再び試練をむかえる。
ここで1ケタ勝利に陥れば窮地に追い込ま
れる。貴乃花が7場所連続休場後、12勝3敗
の成績をあげながら翌場所休場。その翌場所
引退したことからもけして気を抜けない。

<H30年9月 豊山戦で必死の勝利>
九月場所の稀勢の里は左差しにこだわった
取り口であった。そのため上手がすぐに取れ
ず、半身の体勢となり、苦戦を招く原因と
なった。そのため千代の国には食い下がら
れた。豊山戦は相手の突っ張りをしのぎ、
上手を取るのは早かったが、切れてしまっ
た。前半から苦戦が続くとスタミナの問題が
出てくる。
次に離れて取るパワー相撲に対応できなかっ
た点があげられる。千代大龍、玉鷲、逸ノ城
には何もできずに敗れた。左差しどころでは
なかった。離れて取れは、他の力士にも稀勢
の里戦の勝利の方程式として頭に刷り込まれ
ている。十一月場所は稀勢の里の対応力が
問われる。

<H30年9月 玉鷲に完敗>
横綱・大関戦は2勝2敗に終わった。充実
白鵬、好調豪栄道には手も足もでなかった。
いわば完敗であった。同じ負けるにしても
工夫が見えなかった。復活を問われる一番に
一方的に敗れたのでは、まだまだ安心でき
ない。

<H30年9月 豪栄道に一方的に敗れる>
稀勢の里は10勝したものの、課題は山積みで
ある。十一月場所で克服できないと苦戦は
免れない。精神的には九月場所ほど追い込ま
れていないだけに、思い切った相撲が取れる
はずである。課題をどれだけ解消できたか。
十一月場所の稀勢の里の見所はそこにある。
アマチュア相撲を見に行きます。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
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