白鵬・鶴竜と2横綱休場のなかで初日をむか
えることになった十一月場所。優勝はどう
なるのか。誰にでもチャンスはあるかもしれ
ないが、優勝となると13勝以上が通常求め
られる。実績からいうと13勝以上を出場した
横綱・大関とフルに対戦してあげている幕内
出場力士は次の5人である。
出場力士は次の5人である。
稀勢の里7回
豪栄道 1回
栃ノ心 2回
御嶽海 1回
琴奨菊 1回
琴奨菊 1回
いずれも優勝経験がある。逸ノ上は新入幕の
とき、大関琴奨菊以外の2横綱、2大関と
対戦して13勝2敗の成績をあげている。また、
高安が13勝以上をあげても不思議ではない。
ここへきて稀勢の里の優勝宣言が話題になっ
ている。稽古十分からか、ケガの回復からか、
きわめて珍しいことである。稀勢の里には
課題があった。左半身になり、上手を取る
のが遅れる。離れての突き押し相撲に対応
できない。これらはどこまで克服できたか。
それは本場所でしかわからない。自信の裏
づけを相撲内容から判断しようと思う。
稀勢の里が優勝するためには序盤戦及び前半
をトップで走りたいところである。初優勝は
初日から8連勝、2回目の優勝は初日から
12連勝して達成している。今場所大関戦は
2番しかない。当然、横綱戦はない。チャン
スであることは間違いない。戒めるなら1点
ある。自信をもつこと、それは油断につな
がりやすい、ということである。
対抗する力士は栃ノ心、先場所12勝をあげた
豪栄道、今年2度12勝をあげた高安である。
3大関が優勝争いに加わることを期待したい。
未知数だが、3大関にとっても大きなチャン
スであるだけに、1人でも2人でも優勝争い
に加わっていただきたい。
優勝レベルが12勝になる場合はどうなるか。
先にあげた力士以外にもチャンスは広がる。
そのときはせめて優勝決定戦になってほしい。
福岡での優勝決定戦は13勝同士の白鵬対安馬
(日馬富士)、14勝同士の白鵬対豊ノ島の
優勝決定戦が思い出される。はたして再現
なるか。
九月場所は三賞制定以来、初のすべて該当者
なしとなった。実に屈辱的なできごとであっ
た。発奮して、今場所は内容のある熱戦を
展開し、三賞受賞につなげていただきたい。
年間最多勝は、鶴竜と栃ノ心が51勝で並んで
いた。だが鶴竜が休場したことで栃ノ心が
有力となった。
今場所も2横綱、1小結が初日から休場する。
最後にここ約5年の休場力士数をあげておく。
これをどう読み解くかは賢明な読者の方に