御嶽海が十一月場所番付で関脇に位置した。
これで御嶽海は11場所連続関脇・小結に在位
したことになる。成績によっては今後数字を
伸ばしていく可能性も出てきた。御嶽海の
11場所連続関脇・小結在位の記録はどういう
位置づけになるのか、調査してみた。
対象は系統別総あたり制が定着した昭和22年
秋場所以降とした。東西制では原則東は東
だけ、西は西だけの番付編成になるのでどう
しても変則になってしまう。また取りあげた
記録は、8場所連続以上とした。なお、7場
所連続関脇・小結に在位した力士は、4人
いる。松登、麒麟児(後の大麒麟でさらに
上まわる連続記録がある)、前乃山、土佐ノ
海が記録している。
8場所以上関脇・小結に連続在位した昭和
系統別総当たり制力士は以下である。表は
一段目二段目の順で見ていただきたい。タイ
プとしては大関に昇進して記録に終止符を
うつか、負け越して平幕に降格するかのどち
らかである。

最初に記録した力士は10場所連続関脇・小結
に在位した三根山である。昭和25年秋場所
から28年夏場所までである。三根山は10場所
中7場所が2ケタ勝利である。この記録は
いまだ破られていない。三根山には関脇で
6勝9敗ながら翌場所小結に留まったという
稀有な一面がある。

<三根山のブロマイド>>
その次に記録したのが昭和28年初場所から
29年秋場所で達成した朝潮の8場所である。
関脇4場所、小結4場所とちょうど半々だっ
た。
朝潮より少し遅れて初代若ノ花が9場所連続
関脇・小結在位を記録した。昭和28年秋場所
から30年秋場所にかけての記録である。若ノ
花は、相撲内容はいいが、星が足りないと
いわれていた。10勝4敗1分、8勝7敗、
10勝4敗1分で本人も大関昇進はないと思っ
ていた。だが、横綱千代の山との17分の死闘
引き分けが評価されて、大関昇進が決定した。

<若ノ花のブロマイド>
同時に関脇・小結の連続在位記録は9場所で
終わった。なお初代若ノ花は7勝7敗1分が
あるが、そのほかはすべて勝ち越している
ため、関脇・小結の連続在位中負け越しなし
の記録をもっている。
朝潮は、実は2度目の8場所連続関脇・小結
に在位を記録している。昭和30年夏場所から
32年春場所までである。この間2度優勝が
あり、8場所すべて勝ち越している。これは
大変至難なことで朝潮が最初に達成したが、
全体でも数は限られている。

<朝潮のブロマイド>
昭和34年七月場所から36年五月場所にかけて
大記録が誕生した。北葉山が12場所連続関脇・
小結在位を記録したのである。北葉山は入幕
5場所目に小結に昇進するとその場所から
2年間関脇・小結に在位していたのである。
北葉山は闘志と根性で相撲を取るタイプで
あった。この大記録は昭和では破られること
は、なかった。

<北葉山>
(この項目続く)
アメリカの中間選挙が気になります。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
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