多くの相撲ファンが大相撲を楽しむ手段はテレビ中継であろう。今
はブルーレイがあるから録画をとって見直すことも可能である。大
相撲を中継しているのはNHKである。これが当たり前になった。で
はこのあたり前はいつから始まったかご存じだろうか。

大相撲の最盛期は5局が放送していた。昭和30年代後半である。TB
Sは天竜が、フジテレビは東富士が解説をしていた。民法が離れて
いった理由は放送料の値上げであった。昭和41年、最後の民放放送
日本テレビが大相撲中継を終了した。昭和41年三月場所からNHKの
みとなった。
大相撲の宣伝ポスター。最近は電車内や駅ではみかけなくなった。
国技館正門に入る前の右掲示板で見かけるだけである。実は宣伝ポ
スターは最初からあったわけではない。昭和41年九月場所からであ
る。観客数の減少を受けてのことだった。

それ以前にはこんなことがあった。相撲評論家の東富士さんはタク
シーで「相撲会場にいってくれ」と言ったら別の場所に連れていか
れたことがあった。相撲の開催はそれほど知られていまなかった。
現代の大相撲人気沸騰時代には考えられないことである。
現在親方・行司・呼び出しなどの定年は65歳である。それ以前は生
涯であった。それでも長寿時代ではなかった。戦前は人生70古来稀
なり、と言われた。

65歳定年は昭和34年9月に決定した。実施は昭和36年1月からであ
った。当時の木村庄之助・式守伊之助ら行司5人が該当することに
なった。現代は再雇用制度で親方だけが70歳まで務められるように
なったが、批判は多い