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九月場所展望

明後日から九月場所が始まる。猛暑の七月
場所からみるといくぶん過ごしやすい季節に
なってきた。それだけに、力士は思う存分
力を発揮しやすい環境になってきたといえる。
九月場所の展望というと通常優勝争いから
入っていくのだろうが、場所最大の見所は
別にある。それは8場所連続休場の稀勢の里
である。進退をかける場所だけにいっそう
注目が集まる。今までで一番いい状態とは
いえ、どうしても不安が期待を上回ってしま
う。序盤、どんな相撲を取るか、とともに
星数が気になる。2敗すると苦しい。前半
3敗だと危うい。どんな展開になり、どんな
結末を迎えるか。九月場所最大の焦点になる。
180109明治神宮土俵入り 165
<稀勢の里>

優勝争いだが、現代は絶対的強者がいない。
横綱が途中休場するという読みきれない展開
が七月場所だった。へたをすれば繰り返す
恐れがある。白鵬は今年に入って1回も優勝
していないだけに、ここらあたりでという
思いはあるのだろうが、年齢は33歳である。
ただ、幸か不幸か白鵬を脅かす存在はいない。
栃ノ心がどれだけ回復しているか。栃ノ心が
優勝争いに加われば場所は面白くなる。
180711四日目幕内 842
<横綱休場>

七月場所、3横綱は不在だったにも関らず、
豪栄道・高安の両大関は優勝争いすらでき
なかった。これでは名ばかり大関、耐えられ
ない存在の軽さといわれてもしょうがない。
それでも大関としての厚遇を受けているのだ
からどうしようもない。
御嶽海の大関昇進はなるか。最近は大関に
挑んで失敗というケースはない。琴奨菊が
3場所32勝で翌場所にもちこしたことはあっ
たが、決めている。豪栄道は大関をかける
場所ではなかったが、急遽場所後に昇進した。
古くは麒麟児(後の大麒麟)が2度失敗して
3度目に大関に昇進した。御嶽海にとって
失敗は9勝以下の場合である。10勝なら十一
月場所につなげられる。だが、先場所優勝の
実績を生かし、ここは一気に決めたいところ
である。
180503幕内稽古 434
<御嶽海>

先場所高安を倒して躍進した豊山が上位に
戻ってきた。最初の上位戦、星はあがらなか
ったが、内容は健闘した。稀勢の里戦は初め
てになる。前回敗れた鶴竜、白鵬、豪栄道、
栃ノ心、御嶽海からどれだけ白星を奪えるか。
変身豊山も見所の一つである。
180721十四日目幕内 1263
<七月場所 高安を撃破した豊山(左)>

九月場所のチケットは発売初日に売り切れた。
それに応える熱戦が繰り広げられることを
ぜひ期待したい。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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