大相撲

■秋3日目 耐えて勝つ稀勢の里

2018年9月12日

場所前稀勢の里対豊山戦をこう分析した。
初顔となる豊山は四つになっても体力負け
しない。七月場所千秋楽の御嶽海戦でみせた
動きや執拗な攻めもある。体力負けしない
力士はほかにもいるが、若さをぶつける相撲
は豊山ならではといえる。

さて、実際の本場所では大熱戦の展開になっ
た。豊山は立ち合いから突きたて、離れて
取る戦法に出た。稀勢の里に組ませない。
稀勢の里応じて出る。両者激しい突き合い。
優った稀勢の里が左四つ上手を取り、組み
とめた。稀勢の里出る。勝負あったか。

いや豊山下手からふって残し、右からしぼり、
おこして出る。豊山の逆襲である。豊山勝負
とばかりに一気に出る。土俵際つまった稀勢
の里、懸命に左差し手からおこし、右突き
落としで逆転勝ちした。物言いがついたが、
この目で見た勝負は明らかに稀勢の里の勝ち
であった。
180911三日目幕内 796
180911三日目幕内 835
180911三日目幕内 867
180911三日目幕内 882

稀勢の里の勝因は何か。それは豊山の執拗な
攻めを耐え忍んだことである。「耐えて勝つ」
はかつて広島カープの古葉監督の座右の名
だったが、稀勢の里もまさにそれだった。
豊山の攻守は長足の進歩であったが、稀勢の
里はそれを受けながらも勝利につなげた。
耐えて勝つは、とてつもなく大きな成果と
なった。

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denkouriki

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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