denkouriki– Author –
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白鵬10大記録7 連続横綱フル出場
横綱は休場しても地位が落ちないというまこ とに不思議な地位である。特に負けが込むと 休場する傾向がある。また連続不成績後の 休場も珍しくない。つまり横綱に休場はつき 物である。そこで連続横綱フル出場の記録を 調べてみた。この種の記録はやはり年... -
すれ違いの優勝争い1
九月場所優勝した横綱照ノ富士と次点前頭 10枚目妙義龍・前頭11枚目遠藤との直接対決 はついになかった。いうなればすれ違いの 優勝争いだったわけである。それだけに盛り 上がっているようで、どこかしっくりしない 感覚が残ってしまった。こうしたケース... -
殊勲賞の中身Ⅱ 2【昭和35年~36年】
昭和35年は栃若時代の終焉を迎えた年であっ た。五月場所栃錦が初日、2日目に連敗する とあっさり引退した。若乃花は九月場所が 最後の優勝となった。また、昭和35年は大鵬 が一月場所新入幕して大きな話題を集めて いた。 大鵬のライバル柏戸は昭和33年... -
白鵬10大記録6 全勝優勝
横綱大鵬は晩年、横綱になって間もない北の 富士、玉の海の全勝優勝を阻止してきた。 「先輩横綱は苦労して全勝優勝を達成して きた。それを横綱になりたてにやられてたま るか」そこには意地があった。結局北の富士、 玉の海が全勝優勝できたのは大鵬の引... -
年間最多勝と無縁の横綱2
2代目若乃花はその素質・素材は大きな期待 をもたれた逸材だった。元安藝ノ海の永田氏 は「北の富士級の横綱になれる」と見ていた。 実際は4回の優勝で、なんとなく低空飛行で 終わった感が強い。だが、2代目若乃花は けして弱い横綱ではなかった。若乃... -
白鵬10大記録5 勝利数
勝利数となると数がものをいうだけに6場所 制力士の独断場である。横綱の代でいえば 大鵬以降になる。6場所制の申し子大鵬が 引退したとき、その記録は当分破られない、 と思われた。後にメディアで話題になった のは通算勝利数であった。まず、この点を... -
殊勲賞の中身Ⅱ 1【昭和33年~34年】
2017年に殊勲賞の中身を5回掲載した。その 続編を久々に発表することにした。前回昭和 32年までだったので、今回は昭和33年からの スタートになる。この年から年6場所制が 始まった。若乃花が横綱に昇進して栃若時代 へ突入していった。殊勲賞は本来優勝... -
白鵬10大記録4 連覇
かつて相撲専門誌の展望号には優勝力士一覧 が掲載されていた。それは明治42年夏場所の 国技館開設以降からであった。史実は時事 新報社が幕内最高成績力士の写真額を国技館 に掲げる制度だった。幕内最高成績を争う 下地はなかった。対戦相手が休めば自分... -
2021年十一月場所チケット事情
2021年十一月場所のチケット一般発売の10月 2日から1週間が経過した。大相撲ファン クラブ会員にはすでに9月13日から先行予約 販売がされていた。当初一般発売は九月場所 七日目の9月18日だった。それが変更になっ た。ただし、団体の申し込みは九月場... -
白鵬10大記録3 連勝
連勝。それは選ばれし強豪にしかできない 途方もない偉業である。常陸山も栃木山も 羽黒山も北の湖も貴乃花も朝青龍も連勝には 無縁あるいは30台連勝だった。栃木山の時代 は対戦相手が休場すると自分の星取表にも 「や」がついたため、連勝は25で終わって... -
阿炎の復活劇
十両の阿炎が13勝2敗の十両優勝で幕内復帰 を決定的にした。阿炎といえば2020年七月 場所、途中休場し、その後3場所出場停止と なった。理由は外出禁止期間に数回キャバ クラ通いした上に、虚偽の報告と同行した ほかの部屋の幕下力士と口裏あわせしてい... -
白鵬10大記録2 年間最多勝
年間最多勝。それは野球のホームラン王の ように勝ち星が多い力士に輝く栄光である。 したがって例外はあるにせよ休場はマイナス に働く。大正15年にスタートした優勝制度 以降年間最多勝はけんか玉の玉錦5回、無敵 双葉山5回、マムシ栃錦5回ついた。連... -
白鵬10大記録1 優勝回数
白鵬引退報道から1週間が経過した。土俵 生活20年と5場所、白鵬は数々の偉大な功績 を築いてきた。記録の価値判断は人それぞれ であるが、ここでは独断と偏見で選ばせて いただいた。第1回は誰もが知る数字、優勝 回数45回にふれてみたい。まず優勝回数... -
照ノ富士の優勝回数を予想する
九月場所の優勝候補は照ノ富士しかいなく、 その通り照ノ富士が優勝した。きたる十一月 場所も状況は変わらない。妙義龍が優勝争い をしたからといって、上位と連日対戦する 地位で優勝争いに再び加わるとは考えにくい。 現に妙義龍は今年(2021年)の三月... -
コロナ禍でみえた引退大相撲興行のあり方
10月2日午後1時琴勇輝の引退相撲がおこな われた。コロナ禍初の引退相撲となった。 観客はいれず、関係者を中心とした興行だっ た。その関係者に相撲仲間がいた。彼から 写真数枚とメモが送られてきた。そのメモを 見てコロナ禍の引退相撲の姿がみえてき... -
引退白鵬 異例の誓約書条件で承認
白鵬の引退および間垣襲名が条件付で理事会 において承認された。条件とは誓約書の署名 であるのだから異例のことである。その誓約 書の内容は明確化すると以下である。 1.新人の親方として、理事長をはじめ先輩 親方の指揮命令・指導をよく聞く 2.本... -
2021年十一月場所私製番付
これは予想番付ではないことをあらかじめ おことわりしておきたい。番付は基本関脇 以下を編成する。そこで番付編成は関脇以下 の成績をベースとした。ただし、横綱・大関 からの勝利はプラスした。横綱・大関と対戦 するとしないではそれほど違うのである... -
白鵬引退の波紋
白鵬の引退は9月27日スポーツ報知の一面で スクープとして報道された。千秋楽の翌日の ことである。通常なら照ノ富士の優勝はじめ、 千秋楽の記事中心となるところである。白鵬 引退の意外性、このタイミングに驚愕した。 七月場所では照ノ富士との千秋楽... -
5場所経過した2021年年間最多勝レース
九月場所が終了したことで今年(2021年)は あと1場所残すのみとなった。すでにご承知 のように照ノ富士の年間最多勝が決定した。 照ノ富士はじめ5場所経過した成績をまとめ てみた。それが次の表である。なお、対象は 5場所幕内に在位した力士とさせて... -
2021年九月場所総評
★白鵬引退のニュースが飛び込んできた。 白鵬の引退は場所中情報通から聞いていた。 朝青龍のおい豊昇龍と対戦してから辞めた かったとか。新型コロナウイルスで宮城野 部屋ごと休場になり、かなわなかった。白鵬 はけして休場を望んでいたわけではなかっ... -
■秋千秋楽 下克上おきず!照ノ富士順当に優勝
千秋楽、注目は二番あった。まず3敗で優勝 圏内の妙義龍対7勝7敗で関脇を死守せん とする明生戦であった。妙義龍ここまで上位 の強豪大関貴景勝、大関正代の2人を撃破 している。上位の強豪はこの二番だけである。 3敗は翔猿、阿武咲、輝からである。... -
■秋14日目 2敗照ノ富士、3敗妙義龍で千秋楽へ
14日目も前日同様、10時開場、11時取組開始 となった。今は自由席がないので、開場と ともにいい席を確保ということもない。これ で本当にいいのだろうか。 平幕3敗組。まず、遠藤が最初に登場した。 対戦相手は勝ち越しがかかる逸ノ城である。 技か体力... -
■秋13日目 照ノ富士対平幕3敗組の直接対決はあるのか
対照ノ富士戦秘策ありと豪語していた御嶽海。 そもそも漫画じゃあるまいし、秘策なんて 存在するのだろうか。相撲は、御嶽海思い 切ってあたって出るも、照ノ富士左四つで 土俵中央へ戻す。両力士上手が引けない。 照ノ富士下手を十分引き、胸をあわせて上... -
■秋12日目 2021年九月場所の行方
12日目結びの一番で波乱があった。関脇明生 が横綱照ノ富士から勝利した。今場所けして 好調とは言いがたい明生。ここまで4勝7敗 である。負け越しさえ考えられる成績である。 だが、明生の横綱への闘志は成績とは別で あった。 <明生対照ノ富士1> 明... -
■秋11日目 2敗妙義龍対7敗一山本!こんな取組見たくない
今日から終盤戦に突入する。星を整理して おくと1敗照ノ富士、2敗阿武咲・妙義龍 である。 まず、照ノ富士。対戦相手は9勝12敗と負け 越している高安。だが、もはや地位も地力も 照ノ富士のほうが上である。ただ、照ノ富士 はこのところ得意の右四つに... -
■秋10日目 宇良大健闘、照ノ富士耐えて勝つ
照ノ富士にはまさかの宇良戦だった。その 宇良が横綱相手に予想を超える大善戦を した。立ち合い仕切り線より下がった宇良。 立ちあがるや照ノ富士左から宇良の右腕を かかえ込んできめにかかった。宇良右へ まわって肩すかしにいって動きが止まった。 両... -
■秋9日目 照ノ富士痛恨の1敗!大事なのはこれから
照ノ富士についに土がついた。土をつけた 力士は押し相撲の大栄翔である。立ち合いの 踏み込みは照ノ富士のほうがよかった。まわ しを取りにいくが、さがりをつかみ、はたせ なかった。頭四つ気味からさぐり合い。大栄 翔が突き離して、はず押しに出ると照... -
■秋8日目 玉鷲あと一歩及ばず、照逆襲
玉鷲が照ノ富士を東土俵に追い込んだ。観客 が思わず悲鳴をあげたほどのピンチだった。 あと一歩及ばず逆襲にあい勝つまでにはいた らなかった。照ノ富士本人のなかではそれ ほど危ないという意識はなかったかもしれ ない。終始落ち着いていた。あわてて反... -
■秋7日目 場所の焦点は、誰が照ノ富士を倒すのか
琴ノ若が結びの一番で横綱照ノ富士に挑んだ。 琴ノ若は23歳の若手とはいえ、遅れてきた 横綱・大関挑戦者である。新入幕から9場所 目にあたるのだから実に時間がかかった。 その琴ノ若がどんな相撲を取るか、みせるか。 相撲は、離れてけん制のなかからさ... -
■秋6日目 三者三様の中盤戦突入
6日目から十両の旭大星が休場した。これで 休場力士は1日だけ休場した剣翔を含めると 関取は9人となった。休場力士が増えると どうしても取組数が減少する。これでは場所 が盛り上がりにくい。5日目横綱・大関安泰 といっても3人しかいないなかでのこ... -
■秋5日目 正代驚異の強さ発揮
4日目不戦敗休場の剣翔が5日目から出場 したと思ったら、今度は北勝富士と豊昇龍が 相次いで休場してしまった。2力士とも上位 力士だけに取組的さびしさは、まぬがれない。 2力士と対戦していない明生・逸ノ城は幕内 中位との対戦になる。なお、剣翔の... -
■秋4日目 まだまだ続く貴景勝試練の勝負
よくも悪くも最大の注目の的となった貴景勝。 3連敗で迎えた4日目。追い詰められたなか で、結果次第では今後の行方を決める一番に なる。そんななかで迎えた対戦相手は幕内 最年少の豊昇龍である。この対戦相手となっ たのは吉と出るか凶と出るか。観戦... -
■秋3日目 大関候補者なしの一人大関時代が来る?
貴景勝の対戦相手は先場所土俵下でうずく まり、翌日から休場のきっかけとなった逸ノ 城である。貴景勝は巨体を押しこめるのか。 相撲はこう展開した。立ち合いから太い腕で、 突き押しで攻めたのは逸ノ城であった。貴景 勝たちまち西土俵につまるが、体が... -
■秋2日目 自分の相撲が取れない貴景勝は重症
貴景勝の相手は四つ相撲の霧馬山である。 その霧馬山に押し出される貴景勝は重症で ある。負けたから言うのではない。内容に 見るべきものがないからである。貴景勝の 相撲はあたって相手を後退させ、二の矢を はなち相手をさらに後退させる。リズムよく ... -
■秋初日 明暗わけた1強2弱
久々に大相撲が東京に戻ってきた。両国駅で 名古屋2日目にお会いした相撲ファンと再会 した。国技館の列に並ぶと敷地の3列目で あった。大相撲を待ち望んだファンが殺到 していた。館内では今場所最も同席する方と 出会った。今日マス席に同席するのは今... -
2021年九月場所は照ノ富士中心の展開
九月場所は白鵬が部屋ごと休場で、新横綱 照ノ富士を中心に展開することになる。優勝 というと12勝以上になる。今の幕内で確実に 12勝以上をあげられる力士は照ノ富士しか いない。ただ、照ノ富士は新横綱である。 新横綱という意識が強いと簡単ではない。... -
2021年九月横綱・大関に挑む12人のサムライ
宮城野部屋から新型コロナウイルスの感染者 がでたことで、部屋ごと休場になった。その ため、陰性の白鵬も休場となった。先場所 全勝優勝した力士の休場で、豊昇龍との対戦 はなくなった。親子2代にわたる琴ノ若戦も 消えた。ちなみに白鵬が琴ノ若父と対... -
2人の関脇・小結定着者 御嶽海・高安
関脇・小結の定着。それは上位で通用する だけの実力の証明である。何場所勝ち越し てもたった1度の負け越しで平幕に落ちる こともありえる。もっとも関脇で7勝8敗 なら小結に留め置くケースはある。現在、 関脇・小結に定着している力士が2人いる。 ... -
正代・貴景勝の直近1年を検証
13勝2敗優勝 3勝2敗10休 11勝4敗 7勝8敗 9勝6敗 8勝7敗 これがここ1年の正代の成績である。51勝 29敗10休である。優勝は関脇時代で大関は 5場所経過した。そのうち2場所が負け越し。 クンロク、ハチナナが2場所である。九月 場所は白鵬が所... -
新横綱照ノ富士の現役幕内対戦成績あれこれ
九月場所、宮城野部屋で感染者がでたため、 部屋ごと休場になりそうである。照ノ富士は 一人横綱としてのデビューになりそうである。 一人横綱だからといって特別なことはない。 ただ、ほかの力士の照ノ富士を見る目が違っ てくる。そうはいっても幕内復帰... -
年間最多勝の変遷9
平成4年から新しい力が台頭してきた。貴花 田、曙、若花田少し遅れて武蔵丸である。 平成4年は貴花田が初優勝して日本中を熱狂 させた。この年2回優勝しているが、5勝 10敗の大敗もあり、年間最多勝は60勝30敗と これまでで最低の成績となった。といっ... -
再び消滅する部屋、継承される部屋
以前消滅する部屋、継承される部屋を書いた。 継承する部屋として師匠の定年が近い元若嶋 津の二所ノ関部屋、元琴風の尾車部屋、元 竹葉山の宮城野部屋を取りあげた。3人の 部屋持ち親方の定年は来年の2022年である。 尾車部屋は元豪風が後継かと思われた... -
現役力士の三賞事情
七月場所は琴ノ若が敢闘賞、豊昇龍が技能賞 を受賞した。若手で今後の成長が期待される 両力士はともに三賞初受賞であった。三賞の 表彰は優勝表彰後であり、なかなか目にする 機会は少ない。トロフィーが受賞力士に直接 渡されない悪習が続く表彰。それは... -
3人になった貴乃花の置き土産
貴乃花親方が突然協会を離職したのは2018年 9月末のことであった。貴乃花は記者会見を やってあとのことは弁護士に任せて去った。 協会にも、これまで貴乃花一門として支えて くれた親方にも挨拶なしで辞めていった。 通常の社会概念なら関係部署を中心に... -
年間最多勝の変遷8
昭和58年、時代は北の湖から千代の富士へと 移っていった。ただ、千代の富士は年間最多 勝力士には3回しかなっていない。新横綱で 途中休場したことが今後の千代の富士を暗示 していたのか、1年に1回は休場する傾向が あった。1年間フル出場したのは昭... -
2021年九月場所チケット事情
新型コロナウイルス以前は15日間のチケット は1日で完売するほど過熱していた。今は 過熱どころか空席が目立つほどである。七月 場所の平日は空席がブロックでできていた。 さて地方場所を経て再びおこなわれる九月の 東京場所のチケット事情はいかがだろ... -
2021年九月場所番付の視点
九月場所の番付が発表された。照ノ富士が 横綱に昇進したことで、残った大関の弱体化 が際立ってきた。正代は先場所千秋楽でよう やく勝ち越すほどである。貴景勝は九月場所 カド番である。九月場所、両大関の優勝争い は考えにくい。関脇は予想外の3人に... -
昭和20年からの初日千秋楽の曜日
昭和20年夏場所は軍部の命令で開催された。 東京健在を示すのが目的であった。物資の 乏しい時代で塩、紙、桶、柱がなく、そろ えるのはたいへんな苦労をともなった。場所 はわずか7日間。天井をぶち抜かれ、破損 された国技館で十両以上の取組が実施され... -
年間最多勝と無縁の横綱1
優勝制度は大正15年に始まった。それととも に不戦勝不戦敗制度、取り直し制度が整備 されていった。国技館開設とともに始まった のは時事新報社による幕内最高成績者の写真 額を国技館に掲げる制度である。現在年間 最多勝の変遷を執筆中だが、そこからは... -
年間最多勝の変遷7
昭和47年最初の4場所は大混乱の場所だった。 一人横綱北の富士が乱調、4大関はたよりに ならない存在だった。そのため、誰が優勝 するのかまるでわからなかった。その年は 小結から関脇さらに大関に昇進した輪島が 年間最多勝となった。それでも成績は63... -
昭和8~19年までの初日千秋楽の曜日
昭和8年、春秋園事件で脱退した力士の復帰が別席で別に番付に付けられた。興行は初日 月曜、千秋楽月曜がしばらく続いた。昭和 11年夏場所千秋楽が日曜になったが、単発で 終わった。双葉山が初優勝したのは昭和11年 五月場所であった。横綱玉錦と9日目... -
次の横綱考
照ノ富士が明治神宮で横綱の推挙式と初土俵 入りを披露した。通常ならば場所後の金曜、 相撲ファンが見守る中で行われるが、巡業は なく、コロナのデルタ株が猛威をふるいケタ はずれの感染者数を出すご時勢とあって、 神殿のなかでの土俵入りとなった。代... -
年間最多勝の変遷6
昭和40年から部屋別総あたりが始まった。 大関が長かった佐田の山が横綱に昇進した。 その勢いのまま年間最多勝力士となった。 佐田の山にとっては唯一の年間最多勝となっ た。その翌年昭和41年、柏戸が初の年間最多 勝力士となった。年間最多勝は休場があ... -
芝田山(元大乃国)親方の過去
白鵬が柔道会場日本武道館を訪れた件に関し てどうでもいい派と芝田山(元大乃国)広報 部長が「問題だよ」「横綱失格だよ」という 言葉を受けてのこだわり派がいるようである。 白鵬はぶらりと寄ったわけではない。モン ゴル五輪委員会のアンバサダーを務... -
昭和2~7年までの初日千秋楽の曜日
大正が12月25日で終わると即日昭和になった。 したがって大相撲は昭和2年から始まること になる。東西合併の最初の場所は昭和ととも に始まった。大阪からは横綱宮城山など6人 が幕内に加わった。それとともに西日本でも 本場所が開催されるようになった... -
年間最多勝の変遷5
昭和35年、時代は栃若から大鵬へと移って いった。三月場所は栃錦、若乃花が千秋楽 全勝決戦という大正15年優勝制度始まって 以来初のケースとなった。これが最後の見せ 場となった。若乃花が初の全勝優勝を飾った。 栃錦は翌場所初日、2日目と連敗すると... -
大相撲事始
夏が異常に暑くなって久しい。35度以上、 40度は珍しくなくなってきている。海外では 山火事が頻発している。夏の大相撲といえば 七月場所である。愛知県体育館は冷房の届か ない客席がけっこうある。廊下に出るとむっ とする。ところが大相撲の殿堂国技館... -
大正中期後期の初日千秋楽の曜日
国技館の火災によって大相撲は晴天興行を せざるをえなくなった。大正7年春場所は 靖国神社で興行したが、かえって関心を呼び、 人気となった。ただ、横綱太刀山・西ノ海、 大関朝潮、平幕土州山が全休、10力士が途中 休場及び途中出場であった。靖国神社... -
年間最多勝の変遷4
昭和29年、蔵前国技館が完成すると昭和30年 夏場所10日目に天覧相撲が実現した。その 夏場所千秋楽、大内山のやつでのような手が 栃錦を襲う。栃錦は防戦一方でたじたじ。 最後は飛び上がるように大内山の首を取った 栃錦がはなった首投げに大内山は弧を描... -
明治・大正初期の初日千秋楽の曜日
現在の大相撲は15日制で初日日曜、千秋楽 日曜が定着している。それを可能にしている のが雨天でも興行が可能な施設である。東京 なら国技館、地方なら体育館・スポーツセン ターである。例外は昭和天皇が亡くなられた ときである。喪に服し、1日スライド... -
年間最多勝の変遷3
相撲界は戦後の混乱期にはいっていった。 日本の古いものはすべてだめで関心はまるで なかった。食料事情の悪さが加わった。なに より国技館が接収された状態だった。昭和21 年は秋場所の1場所のみの開催で終わった。 前場所から1年たっていた。次の場所... -
最高位小結力士の関脇の可能性
関脇と小結は同じ給料とはいえ、力士として は最高位小結より関脇のほうがいい。また 相撲ファンが受ける印象も違ってくる。九月 場所幕内在位が想定される力士で最高位が 小結の力士は6人いる。最高位小結未満は 最も多く19人になるのだから、最高位小結... -
年間最多勝の変遷2
引き続き昭和11年から20年までの年間最多勝 をみていこう。昭和19年こそ年3場所であっ たが、ほかは年2場所である。昭和11年、 玉錦が5回目の年間最多勝に輝いた。だが、 これが最後の年間最多勝になった。 双葉山が台頭してきていた。昭和11年夏場所 ... -
照ノ富士の優勝争い3
平成29年三月場所、大関照ノ富士は新横綱 稀勢の里との優勝決定戦後、優勝争いから 遠ざかっていった。平成29年五月場所は12勝 3敗だったが、白鵬が15戦全勝優勝している ので優勝争いまでいかなかった。そして照ノ 富士の転落が始まった。番付は序二段ま... -
年間最多勝の変遷1
年間最多勝は相撲ファンが注目するタイトル であるが、協会の制度ではないので、どこか で忘れられてしまうところもある。特に低 レベルの年間最多勝が続くとどこか白けて しまう。年間最多勝は年6場所とともに誕生 した節がある。しかし、1年という単位... -
58年前の相撲部屋
今年に入って3つの部屋が閉鎖になった。 東関(元高見盛)部屋、峰崎(元三杉磯)、 鏡山(元多賀竜)部屋である。峰崎は定年に よるものだが、東関は部屋を継いだものの、 無理があった。鏡山は2人の弟子が続いた だけに限界であった。東関の弟子は八角... -
照ノ富士の優勝争い2
照ノ富士大関2場所目の平成27年九月場所、 横綱白鵬・日馬富士は休場。残された横綱 鶴竜と大関照ノ富士の間で優勝が争われた。 鶴竜は横綱に昇進したものの、8場所連続 優勝なしが続いていた。照ノ富士は初日から 11連勝したものの、関脇栃煌山、大関稀... -
横綱デビュー場所年齢番付
照ノ富士が横綱として九月場所、始めての 場所を迎える。そのとき照ノ富士は約29歳 10カ月になる。これは横綱が実質地位化した 常陸山以降の東京横綱ではどの変に位置する のだろうか、調べてみた。なお、横綱デビュ ー場所中に誕生日を迎える場合はその年... -
照ノ富士の優勝争い1
七月場所では白鵬と千秋楽全勝決戦で熱戦の 末惜敗した照ノ富士。また、照ノ富士はよく 優勝決定戦に負けてきた。五月場所初めて 優勝決定戦に勝利した。優勝するためには 優勝を争う相手に直接勝つことは重要な条件 である。これまで照ノ富士の優勝争いの... -
稀な存在になりつつある日本人横綱
以前横綱10大史を発表した。 横綱10大史1その起源 横綱10大史2制度の継続 横綱10大史3横綱番付に登場 横綱10大史4歴代横綱登場 横綱10大史5横綱地位となる 横綱10大史6根拠のない土俵入り名と意味 横綱10大史7横綱審議委員会誕生 横綱10大史8千代... -
多様性が求められる大相撲
横綱照ノ富士が日本国籍を取得した。これで 将来親方として協会に残り、場合によっては 部屋持ちになり、指導者・経営者としての 道が開かれたことになる。日本名の姓は師匠 伊勢ヶ濱(元旭富士)の杉野森である。これ は元安美錦の安治川と同じでもある。... -
横綱誕生!そのとき次の横綱の地位は 3
昭和40年代輪島以降照ノ富士までをみていこ う。次期横綱は19人。横綱誕生!そのとき 次期横綱の地位大関は10人である。稀勢の里 が横綱になったとき、照ノ富士は大関だった。 このとき二人は優勝決定戦でぶつかっている。 負傷をおして稀勢の里が本割、優... -
2021年8月幕内年齢番付
引退、十両落ちがあれば、一方で新しい力 あるいは復帰した力士で幕内は形成されて いく。2021年九月場所幕内在位と思われる 力士の年齢はどのように構成され、どのよう な順位なっているのか番付にしてみた。年齢 は2021年8月3日現在である。 七月場所... -
横綱誕生!そのとき次の横綱の地位は 2
戦後、昭和30年代、40年代の琴櫻までをみて いこう。横綱最初の場所、そのとき次期横綱 は15人。そのうち大関の地位にいたのは8人 である。戦後の群雄割拠の時代、大関でちょっ と強ければ横綱になれた時期であった。佐田 の山は大鵬がいて横綱になるのに... -
横綱誕生!そのとき次の横綱の地位は 1
横綱照ノ富士が誕生した。2017年三月場所、 稀勢の里が横綱でデビューしたとき照ノ富士 は大関だった。ただし、その後序二段まで 番付を落としたことはよく知られている。 照ノ富士は例外としても、横綱が誕生し、 デビューしたとき、次期横綱は番付ではど... -
貴源治大麻解雇の元凶
これまでキャバクラ通い、風俗、女性関係の もつれで出場停止や2度目で退職となった 協会員。これらの理由は聞くに堪えないモノ だった。だが大麻となると話は別である。 名古屋場所中大麻タバコを吸引したとして 貴源治の去就が注目されていた。これまで... -
横綱の土俵入りにまつわる歴史的過ち
新横綱照ノ富士の土俵入りの型が決まった。 師匠(元旭富士)譲りでせりあがるとき両手 を広げる型である。通常ならば場所後の木曜 に綱打ち、金曜に明治神宮で披露となる運び である。だが、今は新型コロナウイルスの ため巡業はなく、人が集まる行事を控... -
コロナ冬場所が続く大相撲
8月1日から九月場所の先行予約が始まる。 一般発売は予定と異なり、8月14日からで ある。ここへきて東京は非常事態宣言中にも 関わらず、ついに3000人超えの感染者数が 発表された。むろん過去最多であり、とてつ もなく大きな数値である。非常事態宣言... -
連続写真で見る千秋楽全勝決戦
七月場所は予想をこえて休場明け白鵬と横綱 を目指す照ノ富士が千秋楽14勝同士で激突 した。横綱と大関による全勝決戦は大正15年 の優勝制度以前を含め、3度目である。過去 2度はいずれも大関が横綱を倒している。 3度目の決戦を連続写真でふりかえって... -
再び一代年寄問題
七月場所後、古い友人と会う機会があった。 改めて話し合ったのは、一代年寄問題である。 ご存知のように今年(2021年)の4月、大相 撲の継承発展を考える有識者会議が協会に 提言書を提出した。そのメインテーマが一代 年寄に根拠がなかったというもので... -
横綱白鵬の休場明け場所
七月場所、白鵬は6場所連続休場明けで、 まさかの全勝優勝を達成した。ひざのリハ リビが思わしくない、36歳と高齢などよく ない条件のなかで誰もが予見できなかった 結末である。白鵬がすごかったというより まわりが弱かったという見方がある。しかし、... -
北青鵬7番勝負
北青鵬(ほくせいほう)モンゴル生まれの 札幌育ち。日本に10年以上在住しているため、 部屋に1人の外国人枠の申し合わせに抵触 することはなかった。宮城野部屋。2メー トル超えの身長。 北青鵬 七月場所、北青鵬が幕下優勝を達成して、 十両入りを決め... -
2人の横綱を育てた名伯楽 下
元玉ノ海の二所ノ関のとき、分家独立が奨励 された。戦後、元大ノ海の芝田山のち花籠は その方針のもとに独立した。栃錦とともに 時代を築いた若乃花をスパルタで名横綱に 育てた。横綱昇進は昭和33年一月場所後の ことであった。若乃花の稽古はすさまじく... -
4場所経過した2021年年間最多勝レース
七月場所が終了したことで、今年(2021年) の本場所は残り2場所となった。年間最多勝 レースはどのように展開しているのか。4場 所までの途中経過をまとめてみた。それが 次の表である。なお、対象は4場所幕内に 在位した力士とさせていただき、単なる... -
2人の横綱を育てた名伯楽 上
照ノ富士が横綱に昇進したことで、師匠の 伊勢ヶ濱(元旭富士)は2人の横綱を育てた ことになる。最初の横綱はいうまでもなく 日馬富士である。日馬富士は小さいころから 面倒を見てきた直弟子である。 <優勝旗は師匠から弟子照ノ富士へ> 照ノ富士は元... -
横綱照ノ富士論
横綱照ノ富士が誕生した。つい最近大関に 復帰したばかりだったが、あっという間に 横綱を手中にした。大関復帰わずか2場所で 通過した。こんな事例は2度と出ることでは ない。名古屋で横綱を決定的にした場合、 伝達式は名古屋でおこなわれるのが通常で... -
2021年九月場所私製番付
まず、最初にこれは予想番付でないことを断っ ておきたい。幕内は横綱・大関と対戦する クラスとそうでないクラスで構成されている。 つまり幕内は一枚岩ではない。番付は基本 関脇以下を編成する。そこで関脇以下の対戦 成績をベースとした。ただし、横綱... -
2021年七月場所総評
★誰もが予想できなかった千秋楽の全勝決戦 で45回目の優勝を達成した白鵬に関して 白鵬は1年間休場続き。15日間は戦えない。 ひざの回復状態が思わしくない。36歳。と 場所中引退する可能性は大きかった。それが 全勝優勝だから驚愕した。どんな小説家も... -
■名古屋千秋楽 全勝決戦を斬る
白鵬か照ノ富士か。七月場所千秋楽は両雄の 全勝決戦で迎えた。仕切りを繰り返すたびに お客さんの興奮がたかまる。何人もの相撲 好きのカメラマンのレンズがこの一番を逃す まいとずらり立ち並んでいた。館内の目も 土俵を注視する。そしてついに時間いっ... -
■名古屋14日目 白鵬対照ノ富士ついに千秋楽全勝で激突
14日目の取組、それはすべて結び前の一番 及び結びの一番に向かう前哨戦に思えるくら い照ノ富士の一番と白鵬の一番にスポットが あたっている。むろんそこまでの一番一番は それぞれの戦いがあるわけだが、ファンの目 は否応なしに結び二番に焦点がいって... -
■名古屋13日目 照ノ富士横綱へ前進
幕下優勝をかけた石崎対北青鵬の一番は熱い 力のこもった戦いとなった。勝負はわずかの 差で北青鵬が制した。番付がかなり上だけに 順当な優勝となった。北青鵬は来場所十両に 番付をあげてくる。 幕内優勝は2強白鵬・照ノ富士のマッチレー スとなりついに... -
■名古屋12日目 2強予想を超えた12連勝
大相撲はドラマだ。土俵は人生の縮図。横綱 目指す照ノ富士と休場明けでどこまで取れる か不安視された白鵬。ともに前日まで11連 勝と無敗の快進撃。予想をはるかに超えた 両雄、12日目はどう戦ったのか。 照ノ富士は同期の明生と対戦した。明生は これま... -
■名古屋11日目 横綱・大関をめぐる三番
幕下の優勝争いが熱い。幕下は石崎が6戦 全勝でコマを進めた。石崎は先場所三段目 付け出しでデビューして優勝している。日体 大相撲部出身。もう一人の6戦全勝が北青鵬 である。幕下2枚目だから十両昇進は濃厚。 優勝なら文句なしである。序ノ口から7場所... -
■名古屋10日目 3つのサバイバル戦
10日目の前半は大味な相撲が目立った。夫婦 で観戦に来ていた夫からつまらん相撲が多い な、というぼやきが聞こえてきた。しかし、 上位戦になると緊張感が伝わる相撲になった。 上位で勝ち越すことは簡単ではない。もっと も横綱・大関で3人と少ないから... -
■名古屋9日目 薄れつつある大相撲の面白さ
今場所は果たして面白いのか。あるいはこれ から面白くなるのか。のっけから問題提起を したくなるテーマである。平日に戻ると観客 席はガラガラである。ここにきて好取組が めっきり減った感じである。朝乃山の出場 停止、貴景勝・遠藤の途中休場はやはり... -
■名古屋8日目 2021年七月場所の行方
8日目の日曜白鵬、照ノ富士ともに好取組は なかった。白鵬の対戦相手は上位初挑戦の 琴恵光。どう見ても白鵬を脅かす要素はない。 相撲は白鵬が終始圧倒した。引退危機説を よそに予想外のストレートで勝ち越した。 <白鵬圧勝> 照ノ富士は翔猿と対戦した... -
■名古屋7日目 珍妙な一番となった白鵬対翔猿戦
平日はガラガラだった客席は、土曜という こともあってお客さんが帰ってきた。早い 人は12時前から並んでいた。長蛇の列に 13時を待たずに開場となった。 結びの一番、白鵬対翔猿戦は珍妙な相撲と なった。翔猿が仕切り線から離れて仕切った。 かつて貴闘... -
■名古屋6日目 極端過ぎる横綱・大関戦の取組
朝乃山が出場停止のため、横綱・大関との 対戦圏内は前頭4枚目の千代大龍までという ことは最初からわかっていた。その千代大龍 は7日目までに横綱・大関戦は一番もない。 4日目までに横綱・大関戦を終了したのが 大栄翔と隆の勝である。途中休場した前頭 ... -
■名古屋5日目 上位休場で好取組減少
先場所、優勝争いのキーマンとなった遠藤が 休場した。出場停止の朝乃山、途中休場の 貴景勝と3人になった。休場はしていないが、 大関正代が3敗となり、負けが先行した。 これでは好取組が組めなくなる。休場は毎場 所のこととはいえ、久々の地方場所な... -
■名古屋4日目 白鵬薄氷相撲!照怒りの逆襲
今日の白鵬はいつもの白鵬ではなかった。 対戦相手の隆の勝は成績こそここまで3連敗 だが、これまで関脇4場所在位した実力者で ある。あなどることはできない。相撲は予想 外の展開となった。 <後ろをとらえれた白鵬> 白鵬はついてははたくの連続。隆の...