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新大関御嶽海論

出羽海部屋を訪れるのは実に久しぶりである。
師匠が元佐田の山、現役に舞の海、小城ノ花、
小城錦がいた当時、稽古見学をして以来で
ある。その時のことは遠い昔のことになって
しまった。出羽海部屋の前には胡蝶蘭で彩ら
れていた。出羽海部屋OBの鷲羽山、大錦、
出羽の花が続々部屋入りしていく

そんななか、御嶽海の大関昇進が満場一致で
正式に決定した。協会の使者として一門の
春日野(元栃乃和歌)、大鳴戸(元出島)が
立った。使者を前に御嶽海は「謹んでお受け
いたします。大関の地位を汚さぬよう、感謝
の気持ちを大切にし、自分の持ち味を生かし、
相撲道にまい進してまいります」と口上を
述べた。

<御嶽海と師匠出羽海(元小城ノ花)>

御嶽海はとっくに大関に上がっていてもおか
しくなかった。いわば遅れてきた英雄だった。
関脇以下3回優勝は、照ノ富士と並んで最高
記録である。さらに関脇・小結17場所連続
在位記録及び10場所連続在位記録をもつ。
2ケタを2回記録したのは御嶽海だけである。
今後はこうした記録は脱却して、優勝を狙っ
ていただきたい。もう狙えるのは優勝しか
ないのだから。

<御嶽海大関昇進>

御嶽海はどんな大関になるのだろうか。今
大関が弱体化しているから、強い大関である
ことは間違いない。相撲はあたって前にどん
どん出ていく相撲である。これを変える必要
はない。これまで調子をおろす相撲がときた
まみられたが、一月場所のように回避する
ことである。御嶽海は本来強いんだと自信を
もって臨むことである。

<笑顔の御嶽海>

御嶽海の横綱の可能性はどうか。現在29歳で
ある。照ノ富士が横綱になったのも29歳で
ある。まして2大関は弱体化している。優勝
を狙う好機であることは間違いない。あとは
御嶽海の意欲とそれを裏付ける稽古である。
出羽海部屋にほかに関取はいない。だが、
幕下をかわるがわる相手にすればいい稽古に
なるはずだ。同時に弟弟子を鍛えることが
できる。

<喜びの御嶽海>

大関になると様々なイベント、ひいき筋の
誘いがマイナスに働いてきた。しかし、幸い
なことに今はコロナ禍でそうしたことは控え
る環境にある。大関はなってしまえばめった
なことでは落ちないシステムになっている。
御嶽海はこうした規定に甘えることなく、
いっそう強くなって大阪場所に登場していた
だきたい。

早起きしました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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