大相撲

十両昇進をめぐる幕下の戦い

幕下力士が目指すのはまず十両である。十両
は一人前扱いされ、月給が支払われる。一月
場所は十両昇進をめぐる幕下力士の戦いが
見応えあった。十両から幕下へ降格する力士
は全休の朝乃山・紫雷、途中休場の千代ノ皇
が確定していた。

11日目、幕下西2枚目の島津海は3勝2敗。
対戦相手は新十両で6勝4敗の琴裕将である。
この一番押し出しで島津海が勝って十両昇進
を有力にした。

<島津海、琴裕将に勝って4勝目>

12日目、幕下東3枚目貴健斗が3勝3敗で
十両平戸海と対戦した。勝ち越しか負け越し
か。結果次第でその差は大きい。平戸海は
十両尻6勝5敗で必死の土俵が続いていた。
この勝負上手投げで貴健斗が勝ち、十両へ
望みをつないだ。

<貴健斗上手投げで平戸海を退ける>

13日目、6勝で幕下東5枚目の竜電は幕下
優勝をかけて西川と対戦した。西川は埼玉栄
から中央大へ進み、三段目付け出しでデビュ
ーした学生出身である。勝負は予想に反して
西川が引き落としで勝って優勝した。竜電は
6勝1敗となったが、十両入りは確実であっ
た。

<西川が竜電に勝って幕下優勝>

14日目、幕下西筆頭熱海富士は3勝3敗。
途中3連敗して家賃が高いかと思われたが、
ここまでこぎつけた。対戦相手は十両6勝
7敗の琴裕将である。勝てば十両昇進が確実
となる。熱海富士が寄り切って勝ち越しを
決めたが、物言いがついてはらはらした結果
となった。

<熱海富士がしのいで勝って勝ち越し>

そのあとに登場したのが幕下西4枚目4勝
2敗の栃丸である。対戦相手は十両の5勝
8敗の千代嵐である。栃丸は堅くなったのか、
押し出しで敗れ、十両昇進優先度は仮の5番
目となった。

千秋楽、幕下東4枚目海龍は3勝3敗。対戦
相手は十両5勝9敗の千代嵐である。海龍が
勝てば十両昇進優先度5番手になれる。しか
し、無情にも千代嵐が押し出しで勝ったため、
海龍の負け越しが決定した。

<栃丸>

栃丸は十両昇進5番手に繰り上がった。十両
からの降格は全休の朝乃山・紫雷、途中休場
の千代ノ皇に加え東西13枚目で6勝9敗の
琴裕将・千代嵐であった。ところが十両昇進
は熱海富士、竜電、島津海、貴健斗と発表
された。幕下へ降格したのも4人で、誰か
一人十両に残ったということである。

栃丸の十両昇進は及ばなかった。栃丸は昨年
の三月場所でも幕下東2枚目で4勝3敗を
あげながら十両昇進がならなかった。三月
場所は同部屋の菅野とともに今度こそ十両
昇進を決めていただきたい。

落ち着かない日々です。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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