大相撲

2021年十一月場所総評

2021年11月29日

★大相撲人気をどうみるか

大相撲はコロナ禍で観客数を5000人以下と
制限しながら、満員にならない日々が続いた。
十一月場所は悲惨だった。コロナ禍とは別な
面から捉えると、次世代のホープが見当たら
ない点があげられる。栃若時代に大鵬が出現
した。北玉のころには貴ノ花と輪島が登場した。
千代の富士のあとには曙、若貴が控えていた。
それがない今の時代は寂しいし、物足りない。

<出場停止中の朝乃山>

★十両以上の休場力士が少なかった

休場は栃ノ心、北青鵬、平戸海、出場停止の
朝乃山 4人と極端に少なかった。だからいつ
ものように取組数が極端に減少することが
なかった 。この点はよかった。

★優勝した照ノ富士について

全勝優勝は立派。相撲は安定している。5場
所連続12勝以上である。今場所は相手に攻め
られてももちこたえるだけの力をみせた。
四つにならなくても強さを発揮してきた。
当分は1強時代が続きそうである。場所前の
優勝候補は照ノ富士以外あげにくい現状が
ある。

<6回目の優勝照ノ富士>

★両大関に関して

貴景勝は12勝3敗の次点でよくやったといえ
る。自分の押し相撲がかなり発揮できた。
ただ、阿炎に負けたのはいただけない。下位
の好成績者に弱い大関のイメージがついて
まわる。正代はクンロクで終った。しかも
照ノ富士戦がない成績である。正代の低迷が
続いている。期待しにくい大関になってきた。

<貴景勝、阿炎に敗れる>

★取組編成について

照ノ富士対正代、貴景勝対御嶽海がなくなっ
た。下位の好成績者阿炎を貴景勝・照ノ富士
と対戦させたからである。「13日目では遅
過ぎる」これをキーワードにすれば上位の
取組をくずさないですむはずだ。同じ過ちを
繰り返す者を人は愚か者という。過去には
下位の好成績者を横綱・大関と対戦させなが
ら、上位の取組をそのまま実行したケースが
ある。それに学ぶべきである。

★優勝を争った阿炎に関して

貴景勝戦は相手を圧倒した。照ノ富士戦は
負けたが、見せ場をつくった。阿炎は出場
停止後幕下7戦優勝-7勝優勝-十両11勝-
13勝優勝、そして今回の活躍で阿炎は完全に
復活した。

<三賞受賞力士>

★三賞について
殊勲賞なし、敢闘賞 隆の勝、阿炎、技能賞
宇良となった。阿炎は2つもらってもおかし
くないが、該当する賞がなかったというとこ
ろか。決まったら館内にも発表していただき
たい。また表彰式では相変わらずトロフィー
を渡していない。トロフィーを渡すところ
まで表彰式のはずだ。

★ほかに気がついた点

幕内の定員は42人である。それが定員割れの
41人となった。白鵬引退の意向は千秋楽の
翌日協会に示しているのだから、白鵬の名を
残すのは不自然である。それはいい。なぜ、
定員割れにしたのか。朝乃山の出場停止で
偶数になると読んだのか。基準をはっきり
させるべきだった。この件に関してはもや
もや感だけが残った。

★最後に場所の採点を

55点。貴景勝が下位の好成績者阿炎に負けた
のは大きなマイナス点。

やっと帰れました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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