大相撲

大関貴景勝の2勝4敗

貴景勝が大関になって14場所が経過した。
1度大関から降格したが、優勝同点の成績で
すぐに復帰している。大関復帰をかける場所
で優勝したのが御嶽海である。

今年(2021年)の十一月場所、貴景勝は久々
に好調だった。優勝を争えるという期待が
高まった。迎えた13日目、貴景勝の対戦相手
は前頭15枚目で勝ち込んできた阿炎であった。
ともに11勝1敗。全勝照ノ富士を追うのは
貴景勝か阿炎か、という位置づけでは本来
ないはずだ。貴景勝は大関であり、阿炎は
平幕下位である。しかも阿炎の対戦相手は
すべて前頭6枚目以下である。どうみても
対等の関係ではない。

<阿炎に完敗>

しかし、相撲は貴景勝がまわりこんだため、
阿炎の攻めを受ける形になり、赤房下土俵に
押し出されて敗北となった。本来なら貴景勝
が勝って当然のはずが、負ける。このひ弱さ、
頼りなさは今に始まったことではないから
深刻である。

2020年一月場所、千秋楽を迎え、優勝は1敗
幕尻の徳勝龍と前頭4枚目2敗の正代の争い
であった。14日目両力士は直接対戦して徳勝
龍が勝っている。ただし、13日目まで徳勝龍
は前頭8枚目以下の対戦相手ばかりであった。
迎えた千秋楽、徳勝龍の対戦相手は大関貴景
勝であった。貴景勝は11勝3敗であった。
徳勝龍この場所たった一番の三役戦であった。
相撲は最後組み止められた貴景勝が寄り切り
で負けて、大関の面目丸つぶれとなった。

<幕尻徳勝龍に負けて大関の面目丸つぶれ>

同年九月場所、優勝争いは大関貴景勝、関脇
正代、新入幕前頭14枚目翔猿に絞られた。
13日目2敗同士で貴景勝と正代が直接対戦
して正代が勝っている。14日目3敗貴景勝は
新入幕で2敗の翔猿と対戦した。相撲は突き
合い押し合いのなかから貴景勝が叩き込んだ。
当然の勝利であった。

<翔猿をはたき込む>

同年十一月場所、大関貴景勝は1敗で13日目
幕尻の同じく1敗の志摩ノ海と対戦した。
貴景勝の押しいなしが炸裂するが、志摩ノ海
もしぶとく残す。だが、最後貴景勝が押し
出した。ここまでは下位の好成績者に対して
2勝1敗だった。勝ち越せばいいってレベル
ではないが、この場所貴景勝は2回目の優勝
を達成した。

<志摩ノ海を寄せつけず>

2021年五月場所、貴景勝は2敗で1敗の照ノ
富士を追走していた。13日目対戦した力士が
前頭8枚目3敗の遠藤であった。貴景勝押し
て出るが土俵際遠藤がかわすと大きく泳いで
土俵下に跳んだ。貴景勝はまたしても下位の
好成績力士に負ける結果となった。

<遠藤にしてやられた貴景勝>

同年九月場所、まだ記憶が新しいところで
ある。前頭10枚目急遽優勝戦線に浮上した
力士が妙義龍である。不調ながらなんとか
8勝4敗と勝ち越した貴景勝。貴景勝は下位
の好成績力士を止める役割を担っていた。
相撲は貴景勝が押し上げるも妙義龍踏みとど
まる。貴景勝がさらに押して出ると、妙義龍
はまわりこんですくい投げで決めた。貴景勝
は下位の好成績者に対しあてにならない存在
になってきていた。

<妙義龍に負けて5敗目>

大関貴景勝は下位の好成績者に対して2勝
4敗である。これは大関の数字ではない。
6勝しても不思議ではない。それができない
ところに貴景勝の限界がある。

銀行のカードが機能しなくなりましたが、
表面をきれいにしたら使えました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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