今年(2021年)の新入幕は翠富士と一山本と
わずか2人だった。その2人も現在は十両で
ある。これではなかなか活気が出にくい。
新入幕をねらうほかの十両力士の事情はどの
ようなものか。探ってみた。
■武将山
新十両の場所は十両尻7勝8敗で負け越し
ながら、番付は据え置きとラッキーだった。
その後3場所勝ち越して十両成績は33勝27敗
である。勝敗差5は新十両を狙う中では最高
成績である。朝青龍や白鵬のように十両2場
所で通過とはいかないが、ここらで新入幕を
きめないとズルズル十両に定着しかねない。
チャンスを逃さないことである。
■魁勝
2年前、8月下旬の暑い日、新十両となった
魁勝は力士会で挨拶するため、正装していた。
終わって引き上げる魁勝は汗だくであったが、
ファンサービスに応えていた。その姿に好感
がもてた。魁勝は2場所で幕下に降格し、
8場所かかって十両に復帰した。十両の成績
は32勝28敗である。幕内を狙える位置十両
2枚目まで番付をあげてきた。十一月場所で
入幕を決めたいところだ。
■王鵬
ご存知大鵬の孫、貴闘力の息子である。納谷
4兄弟の3男坊である。新十両の場所は5勝
10敗と跳ね返された。再十両で3場所経過
したが、十両成績は30勝30敗である。一段と
強くなったという域まではまだいっていない。
もろく負けるケースが見られる。同期の豊昇
龍は上位で活躍している。奮起が必要である。
■錦富士
十両成績は43勝47敗であるが、ここ3場所は
勝ち越している。翠富士とは同期で序ノ口、
序二段の優勝決定戦で勝っている。しかし、
出世では遅れをとった。十両4枚目まで番付
をあげてきた。前に出て技を繰り出せれば、
もっと強くなれる。
東白龍の十両成績は34勝41敗で一皮むけて
いない。若元春16場所、白鷹山21場所、
水戸龍22場所と 新十両からかなり時間を
経過してしまった。 万年十両か、どこかで
脱皮するか、今が分岐点 である。
番付は直接購入できたときのほうがよかった。
興味深いテーマをこれからもお届けします。