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大関規定改造論

今年(2021年)1年間大関正代は52勝48敗
1カド番、大関貴景勝は45勝28敗17休2カド
番とさんざんな成績だった。貴景勝は一月
場所、明らかに負けが込んでの休場だった。
悪いところがあるのなら初めから休場する。
負けが込んでの休場ほどみっともないものは
ない。休場は駆け込み寺ではない。「休場は
試合放棄」と言ったのは大関魁傑である。
負けが込むと横綱・大関の休場がまかり通っ
ていた。その風潮のなかで新鮮な響きをもっ
て魁傑の言葉は受け止められた。

<1月 貴景勝、遠藤に敗れ2勝7敗 翌日から休場>

なぜ、正代と貴景勝は不成績に終わったのか。
昇進面と降格面から考察してみよう。貴景勝
も正代も大関直前の3場所の成績を検討して
大関に昇進している。貴景勝は13勝優勝-
11勝-10勝の34勝である。正代は8勝-11勝
-13勝優勝の32勝である。一般論として年
6場所制の今、3場所だけを切り取って判断
するのは誤る恐れがあるのではないだろうか。
3場所で判断する場合は36勝以上に限っては
いかがだろうか。大鵬36勝、豊山37勝である。

<3月千秋楽 正代、朝乃山に敗れ8敗>

大関昇進基準より、大関を弱体化させている
のが大関降格規定である。「2場所連続負け
越しで関脇降格」の規定は関脇以下より甘い。
これでは極端なことを言えば8勝22敗で大関
にいられることになる。0勝から7勝、8勝
から11勝は同じ価値しかもたないことになる。
人は甘い規定につい傾いてしまう。8勝した
とたん休場した大関がいた。大関を弱体化させ
ているモノ、それが2場所連続負け越し降格
規定である。

大関の法則がある。大関昇進時だけよくて、
大関になってしまえば2場所連続負け越し
規定に甘えた成績になる。これが最高位大関
で繰り返されてきた。なお、年6場所制が
始まった昭和33年から昭和44年五月場所まで
は3場所連続負け越しが大関降格の規定で
あった。この制度に甘えた大関が琴ヶ濱で
あった。

<琴ヶ濱のブロマイド>

それではどういう大関降格規定がふさわしい
のだろうか。
1. 6場所間に2度カド番
2.通算5度カド番
3.3場所連続10勝を割った場合
4.3場所合計29勝以下(休場場所は除く)
5.1と3の併用
6.関脇・小結と同じ扱いにする

6の場合は大関の特別待遇はなくなり、協会
使者が部屋に赴く伝達式もなくなることに
なる。ただ、ほかの案だと大関不在があり
えるが、これだと恒久的に常駐することに
なる。ただ、今のままだと弱い大関はなく
ならないのは確かである。

新聞休刊日に家でとっている新聞をコンビニで
買うことは複雑な心境です。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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