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■福岡14日目 阿炎予想をはるかに超える大健闘

全勝照ノ富士対1敗阿炎。誰が場所前この
二人の優勝争いを予想できただろうか。14日
目両者が結びの一番で激突する。阿炎は前日
貴景勝を真っ向から倒して勢いにのっている。
照ノ富士もここまで全勝とこれ以上ない成績
できている。てこずった相手は左上手を取ら
せない戦法にきた逸ノ城戦である。阿炎は
組んだら勝ち目がないだけにもろ手突きに
いくのでは、と予測した。

<照ノ富士対阿炎1>

実際の相撲はこう展開した。阿炎、思い切っ
た突き上げに照ノ富上体がおきる。さらに
追撃して向こう正面に照ノ富士を追い込む。
正面から見ると負けたかと思えるほど照ノ
富士は土俵際だった。だが、照ノ富士は何
とか踏みとどまり、逆襲にでると阿炎がバラ
ンスをくずして倒れた。決まり手は押し倒
しであった。

<照ノ富士対阿炎2>
<照ノ富士対阿炎3>

それにしても阿炎は思い切った相撲を取った。
大健闘であった。照ノ富士が今場所最も危な
い相撲であった。この一番に満員に近い館内
は、わきにわいた。両雄の健闘を讃えて、
惜しみない拍手を送った。

<照ノ富士対阿炎4>

照ノ富士が勝ったことで6回目の優勝が
決まった。これで鶴竜の優勝回数に並んだ。
千秋楽は初の全勝優勝をかけ、貴景勝と激突
する。全勝なるか。これが新たな見所である。

<照ノ富士対阿炎5>

千秋楽の見所はほかにもある。関脇明生は
6勝8敗でもう1つ勝って7勝にすれば来場
所小結の可能性が残る。前頭筆頭の大栄翔、
若隆景はともに7勝7敗である。勝つと負け
るでは天と地ほど違う。10勝4敗の隆の勝の
三役復帰は濃厚である。

十両降格は輝と松鳳山は確実。幕尻魁聖が
7勝7敗で同じく7勝7敗の遠藤と対戦する。
十両から幕内に上がる力士は剣翔、若元春、
一山本が有力。王鵬が11勝すればあるいは
というところである。なお、幕内は現在定員
割れで41人である。それがどう影響するか。

幕内最高優勝は決まったが、消化試合はない。

【福岡情報】
福岡国際センターの館内にはあちこちにポス
ターが貼られている。引退相撲のお知らせで
ある。栃煌山、豪栄道、嘉風の3人である。
コロナ禍でいずれも開催が躊躇されてきたが、
ここにきて決断に踏み切ったカタチである。
栃煌山はすでに九月場所から告知してきた。
本人自ら案内を配布してきた。豪栄道、嘉風
の引退相撲はその後決定した。豪栄道のポス
ターは2種類貼られている。嘉風はサイン
入りの案内を会場に置いている。いずれも
冬の興業になる。かつて把瑠都の引退相撲は
雪になってしまった。雪になると首都圏の
交通網は機能しない場合が出てくる。それを
知った琴欧洲は日程を詰め、秋に開催した。
3人の引退相撲が雪と無縁であることを願わ
ずにはいられない。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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