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大相撲専門誌のポジション

大相撲に触れる機会はテレビ中継からであろ
う。人によってはラジオ中継になると思われ
る。大相撲中継は当然ながら取組中心になる。
それでも明快神風、重厚玉の海の解説は聞い
ていっそう中継が楽しくなったものである。
大相撲をさらに掘り下げて知ろうとすると
相撲専門誌になってくる。これが面白いと
さらに深みに入っていく。

面白かった専門誌は読売新聞社が発行して
いる「大相撲」だった。日本相撲協会機関紙
「相撲」も発行されていた。今も続いている。
今の「相撲」は130ページくらいだが、かつ
ては真ん中にグラビアページをはさみ、222
ページくらいあった。読みがいがあった。
古くは朝日新聞社、毎日新聞社が相撲専門誌
を発行していた時期があったが、リアルタイ
ムではなかった。

「大相撲」の企画を紹介してみよう。昭和41
年九州場所展望号を例にあげる。表紙は大鵬
と小国芳子さんの婚約発表であった。特集は
以下である。

おもしろくなる大相撲
四横綱論 四人四様課題別
横綱夫人物語り やさしくないその立場
新大関玉乃島論
対談玉の海-谷口正美新大関玉乃島にのぞむ
新大関玉乃島物語り
展望 見どころいっぱいの九州場所
九州場所好取組50番予想

カラーページは4パージである。昭和40年代
カラーは貴重であった。4横綱とは大鵬、
柏戸、佐田の山、栃ノ海である。大鵬はこの
時点で22回優勝していた。対談玉乃島にのぞ
むでは囲み記事で師匠片男波(元玉乃海)が
弟子を語っている。この玉乃島がやがて横綱
になった、そのとき腰で相撲を取り、双葉山
と比較する楽しみができるようになるとは、
このとき気づくよしもなかった。

総決算号では厳しい評論でなる彦山光三、
玉の海梅吉、天竜三郎、東富士勤一など各氏
の座談会は読みごたえ十分であった。「大相
撲」で忘れられないのは三谷光司氏の異色
調査である。7勝7敗のあとの星。さらに
勝った相手との翌場所の勝率のダウンは強烈
なインパクトを与えた。

現代は「相撲」、「大相撲ジャーナル」、
「大相撲中継}が専門誌として発行されて
いる。総決算号が発行されているのは「相撲」
だけという寂しさである。専門誌を読まなく
なったオールドフアンを知っている。大相撲
専門誌は相撲ファンをさらに深みに導く域
までいっているのだろうか。

旧友に会いにいきます。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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