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ひっそりさりげなく行われる唯一の一番
今年に入ってから毎場所ひっそりさりげなく行われる取組をご存知だろうか。その一番は13日目観客がまばらな中、序ノ口で見られる。幕下以下は通常7番取るが、この一番は6休後唯一の土俵上での戦いとなる。<2014(平成26)年一月場所 森麗対竜電(右)... -
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隆の山がみせた技の相撲の数々
七月場所3日目から休場していた幕下6枚目の隆の山が引退した。隆の山は外国人は大型というイメージとは逆に軽量で十両に上がれるかどうかもわからなく、下積みが長かった。序ノ口から十両に昇進するまで56場所を要した。56場所の成績は215勝172敗5休 ○... -
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■七月場所総評
●優勝争いについて千秋楽を向かえ3敗までが圏内。2敗が白鵬、琴奨菊、3敗が豪栄道、高安と4人と近年ない多さである。しかしこれは100メートル競争でいえば10秒0のレベルに起因している。白鵬がレベルアップすればこうはいかない。●白鵬に衰えはあるか... -
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■名千秋楽 突然浮上した豪栄道の大関昇進
豪栄道が千秋楽であたる琴奨菊に勝てば大関に昇進するとの情報が入ってきた。この情報を聞いた観客の一人は「豪栄道って今場所大関取りの場所だったの?」と口にした。同感である。これが正直な感想である。よく3場所通算成績の勝利数が取り上げられるが... -
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■名14日目 白鵬、琴奨菊併走で千秋楽へ
この日白鵬は鶴竜を力の入った相撲の末寄り切り、琴奨菊は2敗同士の対戦で高安を一方的に退けた。14日目を終え、2敗で白鵬と琴奨菊が千秋楽を向かえることになった。白鵬が並んで、かつ直接対決しない場合は過去どれだけあったのか調べてみた。2006(平... -
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■名13日目 稀勢の里は危険な対戦相手
今場所の稀勢の里は必ずしも好調とはいえない。ここまで4敗。もろい負け方があった。しかし、稀勢の里に妥協はない。空気も読まない。それゆえ、稀勢の里は対戦相手にとって危険な存在である。白鵬対稀勢の里戦は白鵬が必死の攻めをみせたが、稀勢の里を... -
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■名12日目 決戦を斬る
カド番琴奨菊、ここまで予想を超える健闘で10勝1敗。8年ぶり2006(平成18)年一月場所の大関栃東以来の日本出身の日本人優勝なるか。同じく前日不覚の1敗をきっした白鵬、ずるずると連敗できぬ横綱の意地。両者の激突は優勝争いのトップ同士という今場... -
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■名11日目 意外な展開となった白鵬対豪栄道戦
白鵬は先場所唯一負けた豪栄道に今日勝てば、大きく優勝に前進する重要な一戦である。よく横綱は同じ相手に続けて負けてはいけないと言われる。まして白鵬は横綱中の大横綱である。この一戦は右四つがっぷりから豪栄道が寄り立てる。白鵬がしのぐ展開とな... -
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■名10日目 相撲100年の体系
この日東の椅子席に子供たちの大集団が座っていた。白鵬が土俵に上がるや彼らから大声援が館内に響いた。白鵬が自費で招待した鳴海小学校100名の児童たちである。鳴海小学校は宮城野部屋宿舎の近くにある関係から実現した。土俵は白鵬が好調豪風を寄せ付け... -
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検証 技量審査場所7
白鵬が13勝2敗で朝青龍と並ぶ7連覇を達成したが、最近の優勝では珍しくレベルダウンした優勝だった。負けたからいうのではなく、なんか魂ここにあらずの負け方だった。やはり表彰がなく、モチベーションがあがらなく、気がぬけたのだろうか。12日目まで... -
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検証 技量審査場所6
三日目の把瑠都発言の「遊びみたいな場所」が翌日の新聞の見出しを飾った。問題発言には違いないが、相撲協会も技量審査場所における力士のモチベーションをはっきりしたほうがいい。大関は技量審査しても大関のままである。お客は無料入場者、懸賞金はな... -
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検証 技量審査場所5
技量最審査場所と名づけた場所の様子をお伝えしよう。力士のぼりはなく、大地震の被災地復興ののぼりが数本立てられていた。国技館サービス会社はシャッターがおり、焼き鳥もなく食堂もやっていない。ないないづくしの国技館である。いや、そんなものより... -
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検証 技量審査場所4
手間がかかり、いらいら感が多いチケットだが、協会員、マスコミで実際にやってみた人はいるのだろうか。やってみたらこんな方法は猿知恵だとわかる。リピーターを大切にできない客商売は先がないのが鉄則だ。相撲ファン以外の方が無料チケットに群がった... -
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検証 技量審査場所3
4月27日、当選者3万人に対し、申し込みが14万あったと報じられた。まったく意外な数値であった。なぜこんなにチケットに群がる人が増えたのか。本当の相撲ファンとは考えにくかった。その結果27日の当選者発表だが、筆者の周辺の相撲ファンはことごとく... -
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検証 技量審査場所2
申し込み先はチケット大相撲。電話・インターネットの中心になり、協会は直接関わらないことになった。直接申し込んだ方から話をまとめると次のようになる。まず、電話。当日電話はなかなかつながらない。相当数殺到しているのかいらいら感がつのる。この... -
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検証 技量審査場所1
今から3年前の2011年、八百長問題発覚で三月場所が中止になった。八百長発覚は野球賭博で調べた携帯電話のメールであった。削除されたメールを復元したら八百長の内容を意味するメールが出てきたのである。この問題で力士、新米親方が事情聴取を受け、多... -
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◆お知らせ 賢明な読者の皆様へ
いつも土俵の目撃者をご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た大相撲をお届けするため七月場所の10日目から千秋楽は場所後に掲載します。暫くお待ち願います。その間「検証 技量審査場所」をお届けします。お読みいただければ幸... -
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■名9日目 ホープ遠藤・大砂嵐はどちらが出世する
新しき対決遠藤対大砂嵐は遠藤が得意の左四つに組み止め大砂嵐に上手をあたえず、上手投げと下手ひねりの複合技で決めた。遠藤の完勝であった。両者はこれで4勝5敗、一進一退を繰り返すが、残り6日間で果たして勝ち越せるのか予想してみる。遠藤と大砂... -
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■名8日目 場所のゆくえ
注目の一番、横綱白鵬と横綱キラー大砂嵐の対戦は右四つにいく立ち合いとなった。最初共に上手が取れなかった体勢から両者上手を引きがっぷりの右四つとなった。白鵬は終始落ち着いていた。無理な体勢から攻めることはなく、チャンスをうかがっていた。大... -
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■名7日目 豪栄道に必要な突破力
豪栄道が横綱に連勝している大砂嵐をあっさり寄り切って5勝目をあげた。豪栄道は連続関脇在位が今場所14場所で、これまでの魁皇の13場所を抜いて昭和以降最長在位記録になった。かつては、三役在位が長いからという理由で大関になった力士がいる。北葉山... -
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■名6日目 自滅の両横綱
「いくら素質があっても2年修行しただけの者が、5年修行した者に勝つのは難しい」と言ったのは栃錦である。大砂嵐は実際は今場所序ノ口以来14場所目にあたり、約2年半になるので正確には栃錦の言葉はあてはまらない。とはいえ、初の上位戦で日馬富士に... -
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■名5日目 遠藤非常事態
幕内中位に下がった遠藤が1勝4敗と序盤苦戦をしている。相手が遠藤を研究しているという見方がある。なにしろ、遠藤にかかる懸賞が半端でないだけに相手が目の色を変えてくるのも当然である。かつて同じように懸賞が多かった力士に高見盛がいた。みな高... -
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■名4日目 稀勢の里が目指すべき大関像
稀勢の里は勢の動きに惑わされず、落ち着いてついていき勝利した。2日目に安美錦に敗れたが敗戦に動じることもなくいい相撲を取っている。稀勢の里は実は大関としての勝率は日馬富士、鶴竜より上なのである。力士 大関在位 優勝争い 優勝 勝 負 休場 ... -
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■名3日目 大砂嵐のかちあげに疑問
大砂嵐にとって大関初挑戦となる稀勢の里戦だが、大関の圧力になすすべなく、敗退した。その際気になったのが大砂嵐の立ち合いからのかちあげである。そもそもかちあげは相手の上体をおこしておいて攻め込んでこそ効果がある。大砂嵐のかちあげは今に始ま... -
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■名2日目 白鵬優勝の法則
白鵬が実力者松鳳山を退け、好調なスタートを切った。ここへきてにわかに、白鵬の優勝回数がクローズアップしてきた。白鵬は3人目の30回優勝を今場所達成できるか。白鵬は何回優勝できるか。大鵬・千代の富士との比較論と話題はつきない。白鵬の優勝回数... -
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■名初日 遠藤倒し、照ノ富士浮上
初日の注目に値する一番は横綱・大関がらみの取組ではない。若いパワーが激突した遠藤対照ノ富士戦である。この一番は期待以上の熱戦を展開した。遠藤が食い下がる有利な体勢をつくるも、照ノ富士がしのいで遠藤の体勢をおこして寄り切った。遠藤は粘力相... -
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知られざる名古屋本場所
7月も11日を過ぎ、大相撲の本場所名古屋開催が間近に迫ってきた。暑いさなかになぜ名古屋でと思う方がいるかもしれないが、実は最初から7月だったわけではない。1927(昭和2)年大阪と東京の大相撲が合併した。それにともなって名古屋より西でも本場所... -
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稀勢の里がみせた白鵬攻略法
初代若乃花といえば土俵の鬼と呼ばれ、その稽古はすさまじかった。人の3倍、4倍やっていた。大関・横綱と地位が上がるにつれて、さらに2倍、3倍やったのである。その若乃花が自分以上の鬼と語るのが力道山である。ふたりが二所ノ関部屋に所属していた... -
大相撲
横綱同士の対戦
五月場所は鶴竜が横綱に昇進して横綱同士の対戦が一気に3番に増えた。2002(平成14)年十一月場所から2007(平成19)年五月場所まで及び2010(平成22)年三月場所から2012(平成24)年九月場所まで横綱同士の対戦がなかっただけに七月場所は優勝争いをし... -
大相撲
次の大関を予想する
次の大関は誰か。幕内に素材は申し分ない力士はいるが、短期間に大関が生まれる要素はみあたらない。七月場所の番付の関脇は実力者の豪栄道と栃煌山である。関脇としての実績はあるが、大関はなかなか見えてこない。今、横綱・大関は5人いる。10勝するに... -
大相撲
番付の力士ランキングに書かれていないもの
七月場所の番付が発表された。力士は本場所の成績によって番付を上げたり、下げたりを繰り返す。番付は力士のランキングが中心になっているし、相撲ファンの注目もそこへいく。力士のランキングとして実は番付に書かれていないものが2点ある。それは何か... -
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遠藤5番勝負
遠藤は五月場所で関取1年を経過した。この間、遠藤は相撲ファンを大いにわかせ、大相撲の人気・満員御礼の増加に貢献してきた。1年間の成績は53勝36敗1休と勝ち越し。対戦相手は47人(幕下2場所をいれると59人)。最多対戦は嘉風で5戦(遠藤の4勝1... -
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続永世横綱考
品格・力量抜群、これは横綱推薦規準である。これまで横綱及び昇進に関して品格を取り上げてこなかった。その理由は品格をはかる判断が難しいこと、同時に世間一般からみれば20代の若者が品格が抜群などありえないからである。双葉山に傾倒し、相撲を見る... -
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永世横綱考
将棋界には5期以上名人位につけば永世名人を名のれる資格が生まれる。1935年、実力制名人がおこなわれるようになってから名人位についた棋士12人。そのうち永世名人を名のった棋士及び資格者は6人いる。なぜこんな話を持ち出してきたか。2014年3月25日... -
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横綱の真価が問われる鶴竜
鶴竜は新横綱の場所を不本意な9勝6敗という成績で終わった。日馬富士も新横綱の場所は9勝6敗だった。そのとき日馬富士に対する横綱審議委員会の鼻息は荒かった。横綱にするのが早かった。来場所も同様なら引退勧告するというのだ。確かにそういわれて... -
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新しき対決遠藤対大砂嵐 その原点
新しい力、新しい英雄候補として遠藤と大砂嵐があげられる。遠藤が一躍注目されたのは3場所で史上最短入幕を引きさげて登場した2013年九月場所である。それ以来人気は急上昇で永谷園のCMキャラクターとしてますます名をあげることになった。大砂嵐は初... -
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立ち合いの変化に対する古人の教え
立ち合いの変化はやるほうよりもくう方が悪いと5月31日の「かくありたい立ち合い」で書いてきた。白鵬・朝青龍も変化されたことはある。さすがに両力士は体勢を崩すことなく残して反撃して勝利してきた。立ち合いの変化は効果がなかったことになる。特に... -
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大正時代の大関陥落事情
2014年3月16日「◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する1」で大関陥落制度の歴史を探ってきて1958(昭和33)年から始まった3場所連続負け越し以前の2場所連続負け越しで陥落は1927(昭和2)年の東西合併以降からと書いた。また明治・大正時代はまったく別... -
大相撲
四股名あれこれ
歌唱力抜群の勢と歌う「勢とカラオケ大会」で一緒に歌う方を募集したところ、定員10人に対し1340人も応募が来たという。相撲協会のツイッターのフォロワー4万人突破を記念して、交流イベント企画として実現した。ところで、勢のように1文字の四股名はど... -
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大鵬の連勝記録は48連勝+α
2010年の七月場所14日目、白鵬が日馬富士を倒し46連勝を達成したとき、マスコミはこぞって大鵬の45連勝を超えたと報道した。だが、ちょっと待ってもらいたい。大鵬の連勝記録は45ではない。そんなバカなと思うなかれ。大鵬の46連勝目は誤審であった。戸田... -
大相撲
勢の成長過程
五月場所勢が2度目の敢闘賞を受賞した。勢という力士は序ノ口から幕下までは昇進が早かった。しかし、幕下に長くいてなかなか十両に上がれなかった。苦闘の日々が続いた。このまま低迷してしまうのではないかと思う日があったくらいである。十両尻と幕下... -
大相撲
さようなら相撲の会の会長
今、全国に大相撲のファンサークルはどれくらいあるのだろうか。数年前関西のある同好会がなくなった。かなり高齢化していたと聞く。今から16年ごろ前に20年以上続いた歴史をもつ相撲の会が解散した。会員は全国に一時100名以上おり、定期的にきちんと会報... -
大相撲
読者の紙上会見の提案
白鵬が優勝翌日の定例会見を拒否したため、いくつかのメディアから批難されている。白鵬不可解一夜明け会見なし、白鵬会見拒否 理由不明…説得も応じず、駄々っ子、大人気ない横綱・白鵬の態度と手厳しい。白鵬は2013年九月場所、2014年一月場所と優勝して... -
大相撲
かくありたい立ち合い
五月場所12日目の1敗同士の決戦白鵬対稀勢の里戦に対して気になる内容が目に付いた。この一番は稀勢の里が2度つっかけて3度目に立った。相撲は白鵬の速攻で一気に寄り切った。この3度目の立ち合いについて日刊スポーツは次のように伝えている。(稀勢... -
大相撲
クリーン魁傑
前理事長だった放駒(元大関魁傑)が五月場所中に亡くなられた。まだ66歳という若さであった。理事長時代は八百長発覚で難しい舵取りをすることになったことはよく知られている。八百長問題は現役時代クリーンな魁傑でなければで対処できなかった問題であ... -
大相撲
大相撲人気は最高潮
大相撲東京場所の人気は一月場所、五月場所、九月場所がかつての順位であった。ところが、昨年の2013年は九月場所が最高人気場所であった。明けて2014年の一月場所の人気は2013年の九月場所をさらに超えた。その一月場所の人気を五月場所は超えてしまった... -
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■夏千秋楽 特別な日千秋楽に注文
五月場所、終わってみれば白鵬の優勝という予想通りの結果となった。白鵬の優勝は29回と大鵬の32回へまた一歩迫った。白鵬は今後何回優勝できるか。詳しくは3月13日「■春四日目 常勝白鵬の優勝回数を推論する」をご覧いただきたい。今場所の熱戦ナンバー... -
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■夏14日目 いいたい放題
日馬富士、反則負けで3敗。千秋楽の横綱決戦はなくなるカタチとなった。「2014年はどうなる」(1月7日)で、日馬富士は横綱同士の優勝決戦が何度できるか今年はそこに注目していると書いたが、またしても実現しなかった。残念!それにしても横綱同士の... -
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■夏13日目 遠藤のリベンジ
一月場所に続き、13日目は土日並みに観客がはいった。それもチケットの売れ行きのスピードは一月場所以上に早かった。大観衆のなか、遠藤が栃煌山に8敗目をきっし、負け越しが決まった。観客の声援は誰よりも多いが期待に応えられない結果となった。七月... -
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■夏12日目 速攻白鵬1敗対決を制す
大相撲ファンが注目したこの日の大一番は意外な内容で終わった。優勝を左右する白鵬対稀勢の里の1敗対決は白鵬の速攻に稀勢の里は何もできずに完敗。およそこれまでの両者の対決からは予想できなかった。思い起こせば白鵬はこの場所の遠藤戦にも速攻で一... -
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■夏11日目 優勝戦線異常あり
激しく降る雨でも大勢の観客で埋め尽くされた国技館。ここへきて白鵬がよもや、いや負けるべくして豪栄道に負けた。5日目に白鵬の相撲の乱れを書いた。前日の栃煌山戦にも見られた。白鵬の敗因は豪栄道の体勢をくずし、喜び勇んで出ていったがかわされた... -
大相撲
■夏10日目 場所の行方
消費税増税後の初の本場所は大盛況のなかで終盤へ突入する。この日上位は順当勝ち。稀勢の里-琴奨菊は対戦成績こそ琴奨菊が差をつけているが、今の両者の状況から稀勢の里が勝利した。ここまで白鵬が全勝、1敗が稀勢の里、勢。11日目1敗同士の稀勢の里-... -
大相撲
■夏9日目 熱戦賞の制定
土俵の充実が叫ばれて久しい。だが、具体策となると簡単ではない。しいて言うなら稽古につぐ稽古だが、お題目だけになりそうである。土俵の充実でひとつだけ大きく変わったことがあった。古い映像をご覧になった方はお気づきだろうが、両者手をおろさずに... -
大相撲
■夏8日目 遠藤はどこまで出世するか
遠藤が大関稀勢の里に対して立ち合いすばやく左四つ相手に上手を与えないいい体勢をつくった。くい下がらんとするも攻め手に欠け、稀勢の里の圧力に屈して正面土俵下に転落した。この日のお客さんから「今日は稀勢の里-遠藤戦で燃え尽きたな」という声が... -
大相撲
■夏7日目 鶴竜は見習い横綱?
土日は早くからチケットが売り切れていた。そのため、この日は大勢のお客さんで館内はふくれあがった。六日目は平日にもかかわらず、遠藤対琴将菊への期待か満員御礼という好況ぶりである。この場所の見所は遠藤の上位第二ラウンドと鶴竜の新横綱としての... -
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■夏6日目 遠藤、負けて覚える相撲かな
遠藤が大関琴奨菊に挑むのは3度目である。これまでは相撲を取らせてもらえず、一方的に土俵の外へ出されていた。横綱鶴竜を倒した勢いでどんな相撲を取るか。あるいは今度こそ勝利するか。期待いっぱいである。この日、異例の?満員御礼がでた。もしやこ... -
大相撲
■夏5日目 白鵬の相撲に乱れ
白鵬対宝富士の一番は白鵬の勝利を疑う者はいまい。しかし、白鵬はいかにも軽くあしらおうとしてはたきや引きが目だった。宝富士が腰高の白鵬を寄り立て土俵につまる場面さえあった。最後は白鵬が勝利したが、かなり追い詰められた相撲内容であった。相撲... -
大相撲
■夏4日目 遠藤果敢な攻めで鶴竜倒す
4日目の注目の一番は横綱鶴竜と超新星の遠藤の一番である。先場所紙一重で鶴竜が勝ったが、もし遠藤が勝っていれば鶴竜の横綱昇進は微妙だったかもしれない。また、遠藤は勝ち越しの目があったかもしれない。それだけ明暗を分けた勝負だけに今日の一番に... -
大相撲
■夏3日目 横綱、その宿命
日馬富士が3日目にして、鋭い立ち合いから前に出て、豪風を倒した。初日、安易な引きで墓穴を掘り、2日目は碧山に危ない相撲を取っただけに安堵したことだろう。横綱は栄光の座であるとともに常勝を宿命づけられている。そこには負けが込むと相撲に迷い... -
大相撲
■夏2日目 遠藤の変化
遠藤が松鳳山の突き押しにいいところがなく、一方的に敗れた。遠藤はなかなか髪が伸びず、ずっとザンバラ髪であった。場所前はじめて髷を結い、初日は髷後1勝したが、2日目は髷後1敗となった。遠藤はまだ馬力相撲に弱い。琴奨菊戦は工夫が見たい。遠藤... -
大相撲
■夏初日 落ち着いた取り口の新横綱鶴竜
鶴竜所作をミスる。初日2日前の奉納土俵入りがこう報道されただけに注目された鶴竜の新横綱の土壌入りである。過去には新横綱ではないが、白鵬がせり上がりをせずに終えたことがあった。新横綱鶴竜は観客の拍手のなか、堂々と梅ヶ谷型の土俵入りをおこな... -
大相撲
五月場所展望
風薫る5月、相撲人気は上々である。土俵の充実が期待されるなか場所はどういう展開をみせるか。四者四様、相撲通・相撲愛好家4氏に答えていただいた。1.五月場所の優勝者は?M氏 鶴竜。春巡業での仕上がり具合から。春巡業では 鶴竜が一番体が動... -
大相撲
平幕優勝を検証する6
総括今まで新聞社制定時代3人、協会制定25人の平幕優勝を検証してきた結果をまとめてみよう。A 幕内上位で横綱・大関と当然のようにあたる地位での 優勝 11人年場所 四股名 横綱大関戦 成績 翌場所の成績東西制T11年1月 鶴ヶ... -
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平幕優勝を検証する5
協会優勝制定時代 部屋別総当たり中途半端な平幕優勝の横綱・大関戦 2ここからはご覧になった方も多く、へたな説明は無用かもしれないが、ご存じでない方のためにあえて記したいと思う。優勝 対戦横綱 対戦大関 未対戦 休場琴錦 ... -
大相撲
平幕優勝を検証する4
協会優勝制定時代 部屋別総当り中途半端な平幕優勝の横綱・大関戦 11971(昭和46)年7月から平幕好成績者を大関・横綱と対戦させる規定ができる。ここから現在までのべ13人の平幕優勝者がいるがさすがにEタイプの幕内中位以下で星をかせぐもせいぜい関... -
大相撲
平幕優勝を検証する3
協会優勝制定時代 優勝決定戦制度開始 平幕優勝力士が横綱・大関戦なしがあたりまえの時期これまでの優勝は同成績者が複数いた場合、番付上位を優勝者としていた。しかし、戦後の混乱期、相撲人気回復のためすべての取組後、同じ成績の力士を番外として... -
大相撲
平幕優勝を検証する2
協会優勝制定時代 引き分けをなくし、勝負を競う時代に1925(大正14)年摂政宮殿下(後の昭和天皇)からの下賜金によって天皇賜杯がつくられ、1926(大正15)年から優勝力士に授与されるようになった。これを機に優勝者を協会が認定するようになった。また... -
大相撲
平幕優勝を検証する1
幕内優勝は歴史とともにかなり合理的に進化してきた。しかし、まだ不足はある。1つは成績によって優勝賞金を決定すること。2つ目は平幕優勝は出場した横綱・大関全員と対戦した場合に限るという優勝者資格制度である。今回は後者に着目した。幕内最高優勝... -
大相撲
五月場所新番付から
24日に五月場所の番付が発表された。鶴竜の横綱昇進で2001(平成13)年以来3横綱になった。一見華やかだが、3横綱がそろって好成績をあげるのは容易ではない。15日制が定着した1949(昭和24)年以降3横綱時代は106場所ある。番付上は4横綱でも場所前に... -
大相撲
八百長問題、その後
3月31日付の朝日新聞に目を引く記事が掲載されていた。特別調査委員会が元春日錦に八百長の事情聴取したときの音声録音を入手したとして、その内容が記載されていた。これは朝日新聞の特ダネである。また、「大相撲、八百長防止は今」として八百長問題は... -
大相撲
42年前の事実上の無気力相撲
無気力相撲というと気力のない相撲、敢闘精神のない相撲を意味すると考えるのが通常である。しかし、八百長が発覚した2011年、協会が八百長といわず、故意による無気力相撲と表現していたこともあった。現在も続いている制度に監察委員がある。杉山桂四郎... -
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明日のホープ
ファンの期待に応えられるのが英雄の条件であるなら、近年は英雄が少ない時代といえる。幕下時代これは逸材だと思った力士に澤井(豪栄道)、景山(栃煌山)、阿覧、魁聖、碧山、土佐豊、栃乃若、佐久間山(常幸龍)などかいたが現状は頭打ちである。学生... -
大相撲
巨漢大相撲で失われたもの
大相撲は体重制がないから面白いという。その反面、「大相撲は体重制はありませんが、全員ヘビー級です」というセリフは空手バカ一代(原作梶原一騎 漫画つのだじろう)という漫画にでてくる。そこで各スポーツの体重の階級を調べてみるとプロボクシング... -
大相撲
新横綱の通信簿
鶴竜は新横綱となる五月場所でどんな相撲を取るか。新横綱というとどうしても行事や激励会が多くなり、土俵に集中しにくい状態になりがちである。これまで新横綱はどんな成績をあげてきたのか。千代の山以降日馬富士まで30人を検証してみよう。30人の成績... -
大相撲
消費税は相撲人気にどう影響する
大阪場所は昨年同様人気は上々で最後の3日間、13日目から千秋楽は早々とチケットがなくなっていた。観客数は昨年より約3100人増と好調であった。ところで五月場所以降は消費税で入場料が値上げする。しかもチケットは百円単位なので、実質消費税以上の値... -
大相撲
横綱昇進、その成績3
双羽黒が優勝することがないうちに付け人が脱走したり、親方夫妻と喧嘩沙汰や暴力沙汰になり、協会員を脱退せざるを得なくなった。まだ若い横綱が協会を離れるなど前代未聞のことであった。力士会はこんなときこそ解決に踏み出すべきだと思うが、会長の千... -
大相撲
横綱昇進、その成績2
横綱は大鵬、柏戸が長い間勤めてきたが、柏戸は成績が芳しくなかったが、代わりの横綱がおらず、辞めたくても辞めにくかった。成績は9勝6敗が目立っていた。それでも新横綱誕生を待てずに引退した。柏戸引退4場所後、大鵬も衰える中、北の富士、玉乃島... -
大相撲
横綱昇進、その成績1
鶴竜は10勝5敗-9勝6敗-9勝6敗-14勝1敗優勝同点-14勝1敗優勝で横綱昇進を果たした。この間優勝1回、通算56勝19敗の成績である。旭富士以降8人続いた2場所連続優勝による横綱昇進の記録はストップした。それではほかの力士はどの程度の成績で... -
大相撲
■春千秋楽 横綱の問題点
14勝1敗で初優勝した鶴竜の横綱昇進は決定的だ。鶴竜は予想を超える相撲でよくやったと思う。初優勝は心から祝福したい。しかし、横綱に関してはどうしてもいっておきたいことがある。2場所好成績をあげただけで横綱と騒ぐのはいかがなものか。横綱の地... -
大相撲
■春十四日目 白鵬は大鵬に及ばない
横綱白鵬の前日の琴奨菊戦の負け方が気になった。受身の相撲を取り、まるで勝利を放棄したかのような一番に見えた。だからこの日の1敗同士の大関鶴竜戦も同様な一番になるのではという厭な予感がした。そしてその通りになってしまった。横綱大鵬は下から... -
大相撲
■春十三日目 稀勢の里のガチンコ精神はりっぱ
この日全勝の横綱白鵬が6勝6敗でもろい負け方をしている琴奨菊によもやの負け方をした。終始受身の相撲で白鵬らしい反応の早さがまるでなかった。そもそも突進型に立ち合い踏み込むのが白鵬の相撲なのに不可解な負け方であった。二所ノ関の事実上の祖玉... -
大相撲
■春十二日目 鶴竜は静かなる闘志のタイプ
優勝をかけ、全勝の横綱日馬富士と1敗の大関鶴竜が激突した。相撲はあたっていなした鶴竜が体勢がおよいだ日馬富士を送り出した。場所前の予想は鶴竜の優勝は容易でない、というのが大半の見方だった。まして初日遠藤戦は紙一重の勝利だし、先場所負けた... -
大相撲
■春十一日目 十両、気になるやつら
今場所十両が気になる好感度力士豊真将10日目まで十両全勝の豊真将はかなり好調である。この日は琴勇輝を相手にのどわをしのぎ、まわり込んで寄り立てた。短い時間の中にも一瞬の攻防が凝縮された一番であった。豊真将は丁寧な礼をし、懸賞金を受け取る際... -
大相撲
■春十日目 琴奨菊は限界か
この日の琴奨菊は高安に敗れ、4連敗。星も5勝5敗の五分になった。成績もさることながら、負け方がもろい。琴奨菊は大関在位14場所目である。この間12勝以上0、11勝、10勝3場所、8勝、9勝が7場所、カド番2回これを見る限り琴奨菊は弱い大関の仲間... -
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■春九日目 異例の満員御礼
三月場所開催会場の大阪府立体育館、この会場にはいくつかの特徴がある。まず、土俵が2階に設置されている。椅子席に桝席C1人分より高い席がある。自由席は東西の両端にあるが、そのブロックに使用禁止の椅子がある。桝席を組むための鉄柵が見えにくく... -
大相撲
◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する7
■大関特別地位の廃止派●成績で給料を代える大関でも休場を含め、負け越しは平幕と同じ給料、8勝、9勝は小結・関脇と同じ給料にする。●上位で3場所通算最多勝2力士が大関直近3場所で成績のよかった力士が大関になる大関交代制にする。もちろん上位とあ... -
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◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する6
■現状打破派2●大関昇進を厳しく最近に限らず大関はだらしなさすぎる。3場所通算30勝未満だと陥落もいいでしょう。行き着く先は大関0人でしょう。 それより、大関昇進の基準を厳しくすべきだと思います。6場所で2回優勝争いをし、すべて10勝以上の成績... -
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◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する5
■現状打破派1●カド番3回で陥落現行制度はルールの悪用が可能である。一場所おきに8勝すれば大関は維持できる。カド番3回で自動的に陥落というルールにすれば阻止できる。●6勝・7勝はカド番に5勝以下は陥落6勝・7勝の負け越しの場合はカド番扱い。... -
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◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する4
■現状派●厳しくしたら大関はいなくなる一般論としてベテラン大関は力の限界を感じるケースが多い。残念なのは若手力士がまったく成長してこない点である。2場所連続10勝未満の場合陥落は一見もっともだと思うが、実際問題それを施行したら大関不在になる... -
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◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する3
これまで昭和初期の変則番付編成による大関陥落の実情をみてきたが、これより本論にはいる。大関陥落規定に相撲通・相撲愛好家から実に様々な意見が出てきた。各者各様だが大きくわけると現状緩やか派、現状派、現状打破派に分かれる。これらが大関を特別... -
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◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する2
2場所連続負け越しで大関陥落、それではそれはいつ始まったのか。どうも1927年(昭和2年)の東京・大阪の東西大相撲合併以降の中で制度化されたといわれている。ただし、それ以降の番付編成の変則制により、実情にあわないケースもでてきた。1927(昭和... -
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◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する1
関脇の強い場所は面白いという。だが大関の強い場所はもっと面白いのだ。しかし、一人の大関が優勝を争った場所数は極めて少ない。詳しくは2013年の12月28日及び12月29日の大関考 昭和・平成の大関の成績を検証1、2をご覧いただきたい。また、1場所平... -
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◆お知らせ 賢明な読者の皆様へ
いつも土俵の目撃者をご愛読いただきありがとうございます。内容充実のため、しばらくお時間をいただきたいと思います。三月場所の九日目から千秋楽は場所後に順次掲載いたします。しばし、お待ち願います。その間大関陥落制度案をお読みいただければ幸い... -
大相撲
■春八日目 優勝のゆくえ
白鵬と日馬富士の両横綱がともに全勝で折り返した。一敗で鶴竜が追いかけるが、白鵬が追いかける立場になってはじめて互角になる。大砂嵐は上位にあてられた場合、勝ち続けるのは容易ではない。日馬富士は体調が万全ではなく、初日の豊ノ島戦は捨て身の勝... -
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■春七日目 長足の進歩大砂嵐
大砂嵐対舛ノ山戦は突いてくる舛ノ山に対し大砂嵐は左差しで完全に突かせない。次の一瞬右突き落としでくだし、初日から7連勝と好調。二日目の妙義龍戦こそ強引な上手投げであったが、ほかは内容がいい。まず、腰がおりるようになった。四つ身では引きつ... -
大相撲
■春六日目 気になる琴欧洲の負け方
関脇同士の激突、豪栄道対琴欧洲戦はあっけなく琴欧洲が負け、5連敗となった。負けること自体は両者の勢いから予想されたことだが、琴欧洲はこの一番に限らず、負けるときはこらえることがなく、あっさり負けが目立つ。精彩が見られない。限界なのだろう... -
大相撲
■春五日目 横綱・大関戦を終えた遠藤の評価
遠藤が最後の横綱・大関戦の稀勢の里戦で勝利した。といっても内容は押し込まれ、力を封じられアップアップの中で勢い余った稀勢の里が土俵を割ったような内容だった。横綱・大関に挑んだ遠藤をどう評価するか。力の差は歴然としているいることが判明した... -
大相撲
■春四日目 常勝白鵬の優勝回数を推論する
3月11日は白鵬29回目の誕生日であった。白鵬は29歳で29回目の優勝を目指す。この日は隠岐の海を寄せつけず、4勝と好調。大鵬の32回最高優勝回数が視野にはいってきた。それでは32回越えの後、白鵬はいったい何回優勝するか。これは相撲ファンにとっては... -
大相撲
■春三日目 大関在位の長い横綱
鶴竜が苦手隠岐の海にあっさり負けた。鶴竜の横綱昇進に関してはこれまで述べた通り、現段階では問題にもならない。連続全勝優勝して横綱に昇進した日馬富士でさえ、あれほど苦しんでいるのだ。現在の3大関は大関在位が12場所目から15場所目に入っている... -
大相撲
■春二日目 日馬富士の今後
前日豊ノ島にふところにはいられた日馬富士、このピンチを捨て身の首投げで逆転勝ちした。休場明けで負傷は完治せず、稽古も十分とはいえない。不安材料が多い中、角界の超新星遠藤との一戦は苦戦を免れまいと見るのが自然だった。だが、この日の日馬富士...