大相撲

審判への物言い

2015年2月6日

プロ野球における判定はストライク・ボール、各ベースに
おけるセーフ・アウト、打球のフェア・ファール、ダイ
レクト捕球・ワンバウンド捕球、守備妨害・打撃妨害など
実に様々なところで発揮される。そして選手が判定に異議を
唱えたり、監督が抗議する場面が見られたりする。ただし、
それで判定が覆ることはない。

大リーグでは2014年から判定に疑問のときはチャレンジ
方式といって監督が6回までに1度、7回以降延長も含め
2度判定に異議を申し立てることができる。異議の判定を
スロービデオで判定できる。異議どおりの判定となった
場合、再チャレンジ権を得ることができる。ストライク・
ボールの判定は含まない。

大相撲では控え力士ならいざ知らず、取っている本人が
物言いをつけることはあるまいと思いきや、長い歴史の
中には実はあるのだ。

審判委員にクレームをつけた力士が二人いる。(昭和)
四十六年七月場所四日目、大寛に軍配が上がり、敗れた
栃桜が審判委員に物言いをつけ、審判委員協議の結果
取り直しとなった。また、同年十一月場所五日目、藤ノ川
に負けた大文字が物言いをつけたが却下されたケースが
ある。(大相撲おもしろ読本 香山磐根&相撲友の会
グループ著 日本実業出版社刊より)
香山
<大相撲おもしろ読本 
香山磐根&相撲友の会
グループ著 日本実業出版社刊>
 
朝青龍が取り組み中、審判長に足が出たと判断され、
けげんそうな顔をしたことはあった。白鵬の場合は
最終的に勝ってはいるが、場所後審判に物言いをつける
形となった。

ビデオ導入のきっかけとなった大鵬46連勝を目指した
戸田戦の審判誤審をどうとらえるべきか。行司は大鵬に
あげ、物言いがついた。控えの高鉄山は戸田の足が出た
と主張。記者は戸田はいい相撲を取ったが、足が出ちゃっ
たなと見ていた。しかるに審判は5対0で大鵬の負けと
判定した。
大鵬−戸田

https://www.youtube.com/watch?v=5VEKCf0jjs0
より

大鵬は「あんな(物言いがつくような)相撲を取ったわし
が悪いんだ」と語った。大鵬が納得しているならどう
しようもないと考える向きもあるが、正しいと思った
ことを正しいと主張することは悪いことなのか。という
見方もある。しかもこの場合明らかに間違いは審判に
あった。それとも2月2日「発言者不明の審判部」に
書いたように協会にはものを言えぬ体質があるのか。
筆者は正しいことを正しいと主張するほうが正論だと
考えるが。

 

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denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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