大相撲

■初千秋楽 来場所の番付をめぐる攻防

2015年1月26日

白鵬の優勝が決まって2日目の千秋楽、話題の中に白鵬の
全勝優勝はもはやなかった。どう考えても白鵬に対して
相性がよくない鶴竜が勝つには双差ししかない。それを
白鵬が許す要素が見当たらない。むしろ来場所の番付を
見据えた話題に終始した。

千秋楽は1年間の10大ニュース(2014年12月13日参照)を
寄せていただいているいつものメンバー3人と観戦した。
まず、幕下からの十両昇進はどうなるか。十両から陥落が
確定的なのは魁、栃飛龍、徳真鵬そして引退した栃乃若の
4人。千秋楽の勝敗次第なのが東龍である。

幕下から十両昇進濃厚なのが、川成、琴恵光。有力なのが
堀切、石浦、千秋楽勝ち越し及び十両昇進をかけるのが
3勝3敗の東2枚目慶天海と東4枚目希善龍である。
さらに十両東龍と十両昇進を決定的にしたい堀切との
直接対決がある。幕下では慶天海と希善龍の勝ち越しを
かけての直接対決がある。

その慶天海対希善龍戦はあまりにも意外な展開となった。
故障のため四股さえ満足に踏めない希善龍は3連勝のあと
3連敗で勝ち目が薄かった。相撲は希善龍の横にくらい
ついた慶天海が反り投げにいったが、肘がわずかに先に
土俵についてしまった。希善龍は貴重な4勝目をあげた。
150125千秋楽十両幕下以下 324
<慶天海(右)の投げに希善龍崩れるも勝利>
 
大阪のF氏から一緒に観戦していた方に喜びのメールが
届いた。熱烈な希善龍ファンで、亀井の名で大阪で幕下
優勝したとき、筆者は7番相撲の写真をF氏送ったりした。

十両東龍と十両昇進を決定的にしたい堀切との一戦は
堀切が東龍の引きに乗じて勝利した。これで十両から
幕下への陥落予想者は5人。川成、琴恵光、堀切、
石浦、希善龍の十両昇進が有力となった。

三役をめぐる攻防は予想外の結果となった。可能性が
あるのはカド番で7勝7敗の豪栄道、関脇逸ノ城6勝
8敗、小結栃煌山7勝7敗、前頭筆頭宝富士7勝7敗、
2枚目照ノ富士7勝7敗。大関豪栄道以外はとにかく
勝たなければ話にならない。ところが堅くなったのか、
照ノ富士以外は討ち死にしてしまった。
150125千秋楽表彰 484
<敢闘賞受賞の照ノ富士>
 
ある意味千秋楽最大の見所となった豪栄道は必死の相撲で
琴奨菊を倒し、大関に踏みとどまった。今場所は苦しい
苦しい場所だったが、とにかく真剣勝負で乗り切った。
地元大阪では出直し的再スタートとなる。我々の話題は
大阪入りにまで及んで各自国技館を後にした。
150125千秋楽幕内 935
 <豪栄道(右)琴奨菊を倒しカド番脱出>

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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