白鵬前人未到の33回目の優勝決定後の残り2日間のこの日、
珍しく水入り相撲があった。水入りなんて死語になりつつ
あると思っていたが、逸ノ城-照ノ富士戦で起こった。
この両者明日のホープであるだけではない。来場所の
番付を考えると三役に影響を与える一番なのである。
来場所の三役は人材難である。候補としては宝富士、
栃煌山、この日勝って7勝7敗、逸ノ城5勝8敗、照ノ
富士7勝6敗、さらに碧山5勝8敗とカド番大関豪栄道
6勝8敗の直接対決がある。三役候補は紙一重のところで
踏みとどまっている状態なのである。もっとも豪栄道は
候補入りしたくないところであるが。
さて、逸ノ城対照ノ富士戦は両者がっぷり右四つになった。
実力が均衡しているとなかなか攻め手がない。上手をきる
か、引き付けで相手の重心を上げるかそうそう攻め手が
あるわけではない。逸ノ城の寄り、しのぐ照ノ富士、攻守を
変えての攻防、3分を超えて両者取り疲れたと判断して
水入りとなった。
再開後は逸ノ城寄り立てる、照ノ富士こらえる。相撲が
長くなりそうだったが、逸ノ城が勝負にいき、渾身の力を
ふりしぼって寄り切った。逸ノ城6勝8敗、照ノ富士
7勝7敗で明日三役をかけた戦いが再び始まる。なお、
碧山-豪栄道戦は豪栄道が勝って碧山が三役陥落濃厚と
なった。豪栄道は7勝7敗で大関死守をかけた最終戦に
挑むことになった。千秋楽も大相撲から目が離せない。