大相撲

■初12日目 白鵬は偉大な双葉山に迫れるか

2015年1月23日

冷たい雨が降りしきる中、この日も平日とは思えぬ満員
札止めと盛況。全勝白鵬は琴奨菊のこれしかないという
あたりを受け止めた上で出足鋭く一気に寄り立てた。
完勝である。中盤相撲に乱れのあった白鵬であるが、
ここへきて手の内を知りつくしている大関陣だけに修正
してきた。
150122十二日目幕内 1059
白鵬が大鵬超えの33回目の優勝にまた近づいた。優勝
回数は減るものではないとはいえ、節目の数字にはちがい
ない。6場所時代の申し子大鵬に対し、白鵬は6場所
時代の記録更新王の道を歩んでいる。横綱最多勝利、
幕内最多勝利、通算最多勝利更新も可能である。
150122十二日目幕内 1077
横綱にはもう一人偉大な存在がいる。双葉山である。
2010年、白鵬は双葉山の69連勝に挑んだ。結果は63連勝
に終わったが、唯一連双葉山の勝記録に迫った横綱で
あった。しかし、双葉山は69連勝したから偉大なのでは
ない、と言ったのは双葉山に傾倒し、相撲を見る目を
双葉山を基準に置いた小坂秀二氏であった。

相撲の本質に狂いのない目を向け、研究とけいこによって
自己の限界に挑戦し、土俵の土にそのみごとな融合を
見せた人として、双葉山以上の人を私は知らない。
土俵上の双葉山に、単なる力闘者ではない、求道者の姿を
見たのは、決して私ひとりではあるまい。双葉山の求めた
ものは、相手から得られる勝利でもなく、まして観衆の
賞讃でもなかった。言うなれば、相撲を通じての自己
完成への努力であろう。(がちんこ相撲-だれが現代の
双葉山か- 小坂秀二著 いんなあとりっぷ社刊より)
双葉山
<双葉山のブロマイド>

白鵬は現代の双葉山になれるか。偉大な双葉山に
相手が立てばいつでも立つ立ち合い、後の先の立ち
合いを含めて、迫ることができるだろうか。再び注目
したい。 

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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