denkouriki– Author –
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関脇・小結の連続在位場所数1
御嶽海が十一月場所番付で関脇に位置した。これで御嶽海は11場所連続関脇・小結に在位したことになる。成績によっては今後数字を伸ばしていく可能性も出てきた。御嶽海の11場所連続関脇・小結在位の記録はどういう位置づけになるのか、調査してみた。対象... -
復活なるか栃ノ心
思わぬ右足親指の負傷で、いきなり新大関の場所を休場した栃ノ心。カド番となった九月場所は9勝6敗の成績で、強い栃ノ心復活とはいかなかった。まだケガが十分癒えたとはいえない状態だった。今年の栃ノ心は一月場所優勝。五月場所は13勝と強い栃ノ心を... -
不可思議高安の優勝の条件
高安に不可思議な現実がある。15日制が定着した三根山以降の大関36人のなかで、勝率6割8分1厘はトップなのである。晩年の成績が入ってないとはいえ、立派な成績であることは間違いない。これまでは琴風と把瑠都の6割5分8厘が最高であった。<高安>... -
再び試練をむかえる稀勢の里
8場所連続休場後、進退をかける九月場所で10勝をあげた横綱稀勢の里。ほっと一息つけたものの、十一月場所で再び試練をむかえる。ここで1ケタ勝利に陥れば窮地に追い込まれる。貴乃花が7場所連続休場後、12勝3敗の成績をあげながら翌場所休場。その翌... -
大相撲十一月場所の観戦案内
大相撲十一月場所まであと10日と迫った。ここへきてチケットの販売状況に大きな変化は、ない。土日祝日は完売であるが、平日はまだ十分購入できる。<福岡国際センター>会場は福岡国際センターである。交通は地下鉄呉服町駅が最も近い。ただし、会場まで... -
損害賠償請求訴訟は貴ノ岩の意志か
貴ノ岩が突如2413万5256円の損害賠償請求訴訟を取り下げた。長期化は必至と思っていただけに、ここへきて急転直下、問題は消滅した。理由はモンゴルにおける想像以上のパッシングだという。兄弟にも直接及び「裁判をやめてくれ」という悲鳴が届くようにな... -
5年経過後の番付の変化
下記の番付は平成25年十一月場所の番付である。つまり、今から5年前の番付である。黄色…現在も幕内ラベンダー…引退ベージュ…十両白…幕下以下5年前の番付から今の番付を読み解くことは、5年後の番付を予測することにつながる。そういう意味で5年前の番... -
平成30年十一月場所番付の視点
今年納めの場所、十一月場所の番付が発表された。東西の関脇は御嶽海と逸ノ城である。御嶽海は11場所連続関脇・小結であり、逸ノ城は5場所連続関脇・小結である。現役では鶴竜が9場所連続、豪栄道が14場所連続関脇・小結を記録している。御嶽海は大関昇... -
無観客場所
10月17日埼玉スーパーアリーナで開催予定だった沢田研二公演がドタキャンされた。ドタキャンの理由は沢田氏の判断によるものだった。9000人と聞いていた客数が、実際は7000人だったという。スカスカの客席でやるのは酷。やるならいっぱいにしてくれ。無理... -
60回の対戦をむかえた白鵬対稀勢の里戦
九月場所は久々に白鵬対稀勢の里戦が実現した。横綱同士では初の対戦だったが、充実した白鵬が稀勢の里を寄せつけなかった。驚くべきはこれが両力士60回目の対戦であったことである。一口に60回の対戦というけれど、10年以上かかるのである。その間両者の... -
続 知られざる大横綱の連勝記録
羽黒山は双葉山の陰に隠れた横綱だった。 14勝1敗で2度、13勝2敗で2度優勝できな かった。羽黒山が脚光をあびたのは戦後で あった。相撲どころではなかったが、羽黒山 は全勝優勝が、4回ある。そのなかで2場所 連続優勝をし、その前後の場所をあわせ... -
消えた本家
名伯楽の一人に元増位山(父)の三保ヶ関親方があげられる。横綱北の湖、大関増位山・北天佑をはじめ多くの幕内力士を育てた。増位山(父)は大阪相撲の流れを組む三保ヶ関部屋に所属していた。師匠の元滝ノ川が急死したため、出羽海(元両国=前名国岩)部... -
知られざる大横綱の連勝記録
連勝記録といえば、谷風、初代梅ヶ谷、太刀山、双葉山、大鵬、千代の富士、白鵬の名前が、あがってくるし、その連勝数はよく知られている。それでは彼ら以外の大横綱はどのような連勝記録をもっているのだろうか、調べてみた。雷電(為)。横綱ではないが... -
安芸乃島と貴乃花の確執
元大関貴ノ花の弟子であった元安芸乃島が なにゆえ高砂部屋から独立(のち破門)した 元前の山の高田川部屋を引き継ぐことになっ たのか。いわば二所ノ関一門を離れてまで 他系統の部屋付き親方となったのか。その いきさつは同門の2人の確執から始まった... -
現代相撲部屋系統事情
7月下旬、5つの一門に必ず入るよう理事会で決まった。この規定は旧貴乃花一門のみを対象とした規定であった。貴乃花は貴乃花一門の名前を返上し、一門をつくるきかっけとなった貴乃花自らが脱退したため、旧貴乃花一門はなくなった。<阿武松(元益荒雄... -
平成30年 幕下以下の年齢構成
幕下以下の力士の年齢を1年ぶりに調査してみた。調査は以下に基づいておこなった。1.年齢は平成30年12月31日までに迎えた誕生日とする。2.九月場所限りで引退した力士は除外した。3.九月場所新弟子検査に合格した力士は対象とした。4.九月場所後... -
豪栄道・高安の大関連続3場所の成績
九月場所、大関に挑んだ御嶽海は9勝に終わり、見送りになった。大関豪栄道、大関高安は気を吐いて12勝、11勝の好成績をあげた。御嶽海はここ3場所9勝6敗、13勝2敗優勝、9勝6敗の成績で3場所31勝14敗。33勝に到達しなかった。しかしこの成績、実は... -
紙一重の勝負と時の運をモノにした豊昇龍
幕下の注目力士に朝青龍のおい豊昇龍がいる。九月場所、その豊昇龍が幕下に昇進した。豊昇龍は数少ない幕下10代力士の一人である。また、三月場所の序ノ口以降とんとん拍子に番付を上げてきただけに期待のホープであることは間違いない。<序ノ口時代の豊... -
平成30年十一月場所チケット事情その後
十一月場所のチケットは、発売日初日を終えた販売状況では13日目祝日、14日目、千秋楽が完売となった。それ以外の日はまだ買える状況であった。これが、ネットダフ屋、にわかネットダフ屋に影響をおよぼしている。当然正規で購入できるのだから、あえてバ... -
永遠にさようなら輪島
10月15日、東京は曇り空であった。そんななかで天才輪島の告別式を迎えた。10時青山葬儀場。かつて大鵬の告別式もおこなわれた場所で最後のお別れである。報道陣も喪服での取材である。<ファン用祭壇>青山葬儀場には20分ほど前に着いた。一般の方がご焼... -
続 三賞の記録
三賞各賞の最多受賞者をみていこう。殊勲賞で初めて6回受賞したのが、高見山であった。輪島に強かった高見山だが、6回目のときは優勝者北の湖に勝っての受賞であった。しかし、この記録はあっさり後輩の朝潮に抜かれてしまった。朝潮は殊勲所を10回受賞... -
三賞の記録
平成30年九月場所は三賞が制定された昭和22年秋場所から数えて記念すべき400場所目にあたっていた。その記念すべき場所の三賞で史上初の珍事がおきるとは、誰が想像できただろうか。その珍事とは殊勲賞・敢闘賞・技能賞すべてが該当者なしとなったことであ... -
立浪の迷走
旧貴ノ花一門から離脱していた立浪(元旭豊)が出羽一門に入った。貴乃花一門に入ったのは平成24年の理事選のとき、貴乃花に投票してからである。しかし、貴乃花が今年(平成30年)4月に貴乃花一門から貴乃花の名をはずしたい旨の申し入れが一門の会合で... -
天才輪島永眠 その栄光と波乱
学生出身の大相撲入りは頻繁で現在も多くを占めている。だが、横綱となると輪島しかいない。その学生出身唯一の横綱であった輪島が亡くなられた。まだ70歳であった。だが、咽頭がんという大病を患っていたため、体力的には弱っていたように映った。8日ソ... -
到来するか横綱不在時代
相撲ファンを悩ます質問がある。「次の横綱は誰ですか」である。この場合、横綱は若く息の長い横綱を意味する。現在横綱は3人おり、満たされているように思える。しかし、白鵬33歳、鶴竜・稀勢の里32歳である。高齢化は当然ながら1年1年進んでいく。<... -
2019年土俵の目撃者カレンダー
東京五輪のときは七月場所が早まります。興味深いテーマをこれからもお届けします。マーク2カ所をクリックして支援してください。よしなに↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓にほんブログ村 相撲 ブログランキングへ ↑↑↑↑↑↑↑↑ -
5場所経過した平成30年 年間最多勝レース
七月場所まで休場がありながら鶴竜と栃ノ心が争っていた年間最多勝レースは、5場所経過して、どのように変化したか。九月場所では珍しく(?)横綱・大関が皆勤した。これがどのような影響を与えたか。5場所までの経過をまとめてみた。なお、対象は5場... -
平成30年十一月場所チケット事情
やたら台風が襲ってくる異常な気象だが、10月6日十一月場所のチケット発売日も例外ではなかった。それも九州北部である。台風圏内でなくても影響は出る。今年も変わらずに、大相撲の満員御礼が続いている。横綱が引退しても、力士の暴行事件がおきても、... -
稀勢の里苦闘の15日間2
中日まで6勝2敗と微妙な成績となった稀勢の里は、後半関脇・大関・横綱との対戦が待ち受けていた。<9日目栃ノ心戦 喧嘩四つを制す> <10日目円遠藤戦 一直線>9日目 栃ノ心 白鵬・鶴竜にはなかなか勝てない栃ノ心も稀勢の里にはそこそこ... -
続 貴ノ岩対日馬富士、土俵外の争い
貴ノ岩対日馬富士、土俵外の争いは、裁判で決着という流れになった。4日、貴ノ岩サイドの弁護士が記者会見し、東京地方裁判所に訴えることに決定した。賠償請求金額は3000万円ではなく、2413万5256円であった。内訳で大きなウエイトを占めているのが次の... -
貴ノ岩対日馬富士、土俵外の争い
涙の相撲部屋お別れ。稽古に励み、寝食してきた貴乃花部屋を後にし、力士、床山、世話人が2日千賀ノ浦(元隆三杉)部屋へ移籍した。かけつけたファンが「がんばれよ」「負けるなよ」と彼らを激励していた。貴乃花の離職はなにかスッキリしないもやもや感... -
稀勢の里苦闘の15日間1
8場所連続休場の稀勢の里が九月場所土俵に帰ってきた。進退がかかるだけに相撲ファンは固唾を飲んで注視した。稀勢の里はどこまで取れる。本当に勝てるのか。期待より不安のなかで場所はスタートした。<初日勢戦 速攻!> &n... -
貴乃花の今後
貴乃花、協会を離職。弟子及び世話人・床山は千賀ノ浦(元隆三杉)部屋へ移籍。これが1日の臨時理事会で承認された。運命の渦はやはりここへ。これまで声を聞くことがなかった八角理事長が記者会見を開いた。そこで貴乃花と話し合う用意があったこと。高... -
さようなら日馬富士
9月30日は何とも悩ましい日になったものである。日馬富士の引退大相撲が台風接近で東京は暴風雨の天気予報となっていた。交通機関はどうなってしまうのか。手荷物はびしょびしょになってしまうのか。日馬富士の引退大相撲にかけつける相撲ファンは事細か... -
千賀ノ浦部屋の系統
貴乃花が協会を辞めるにあたり、弟子を託した元隆三杉の千賀ノ浦及び千賀ノ浦部屋とはどんな人物であり、どのような部屋なのか。隆三杉は初代若乃花の二子山部屋に入門した力士である。あだ名はドラえもん。最高位は小結だが、三賞にはついに縁がなかった... -
貴乃花退職問題解決の細過ぎる道筋
告発上を事実無根と認めるように圧力をかけたことはない。一門に必ずはいること。さもなければ部屋もちの親方はできないということはない。と芝田山(元大乃国)広報部長が言う。だとしたら次に言うのは「何の問題も心配もないのだから辞める理由はなくな... -
貴乃花を退職に追い込んだカタチ・手法
無事に終了した九月場所のわずか2日後、驚きをもって発表されたのが貴乃花の協会退職(本人の表現は引退)であった。記者会見での退職理由と協会の反論が以下である。1.今年の3月内閣府に提出した告発上を事実無根と認めること。そうでないと親方廃業... -
迷走!貴乃花退職をめぐる不整合性
「やめちゃったね」「残念」「大変なことになったね」相撲仲間からのメールが次々に届く。そんななか、昨日25日夜相撲協会の広報部長である元大乃国の芝田山が、貴乃花が退職に追いやられたいきさつについて反論・見解を示した。<日刊スポーツの記事>1... -
激震!貴乃花が協会に退職届け提出
貴乃花が退職するのでは、という話は場所中、事情通より伝わっていた。しかし、確かなことが判明するまでこのことにはいっさい触れてこなかった。ただ、最近の貴乃花のホームページには「長らく貴乃花を応援してくださりありがとうございました。厚く御礼... -
平成30年九月場所総評
★九月場所の相撲人気について九月場所のチケットは発売当日70分で15日間完売した。しかし、ネットには相変わらず、高額のチケットが出回っており、ダフ行為目的の購入者がチケット完売に影響しているのはゆゆしき事態である。相撲協会は対策にのり出す時期... -
■秋千秋楽 稀勢の里、横綱復活はこれから
白鵬充実の全勝優勝。4連敗中の鶴竜では白鵬を脅かすことはできなかった。カド番を脱した栃ノ心は力強くのびのびした相撲で高安を撃破した。ここまではいい。九月場所の最大の焦点は何か。それは稀勢の里の進退であった。<14日目鶴竜から10勝目をあげた... -
■秋14日目 白鵬の今後の優勝回数を推測する
結びの一番、白鵬と豪栄道が土俵に上がり、仕切りを繰り返す。そうすると館内は豪栄道コールが響き渡る。白鵬の声援はないのか、かけにくいのか届いてこなく、豪栄道コール一色に聞こえる。だが、白鵬はそんなコールに動じていないようすである。<白鵬、... -
■秋13日目 場所の焦点は白鵬の全勝優勝
優勝争いが2差となったせいか、どうも取組がもうひとつ盛り上がらない。たんたんと進行していく感が否めない。盛り上がった優勝争いなら、取組の進行とともに徐々に熱くなっていきクライマックスへ達する。五月場所の鶴竜対栃ノ心戦のときはまさにそうだ... -
■秋12日目 消えた1敗力士
昨日鶴竜に土をつけた栃ノ心だけに対白鵬戦に期待する方がいても不思議ではない。だが、その一縷の期待は白鵬には通じなかった。白鵬は一瞬で栃ノ心を倒した。瞬殺であった。白鵬のスピード、技の切れ、そしてなにより反応の速さは復活している。そして調... -
■秋11日目 意外な展開となった三番
11日目は意外な展開となって終了した。まず全勝鶴竜対カド番栃ノ心戦。鶴竜はここまで万全の相撲を取ってきた。野球でいえば完全試合である。一方栃ノ心は精彩を欠く相撲が目立ち6勝4敗である。鶴竜に負ける要素はない。立ち合い、鶴竜もろ差し。この形... -
■秋10日目 1敗で追走高安、稀勢勝ち越し
1敗同士、久々に好調の豪栄道、高安が激突した。10日目の対戦は早すぎると見る方もおられるだろうが、下記の予想取組表を見ていただきたい。数字は○日目で15は千秋楽である。豪栄道の13日目から千秋楽と高安の11日目と12日目が横綱戦を組む以上豪栄道対高... -
■秋9日目 目を見張った白鵬と稀勢の里
優勝をねらう全勝白鵬と大関をねらう2敗御嶽海が激突した。先場所優勝した御嶽海だが横綱戦はなかった。それだけに白鵬戦は試金石になる。立ち合い白鵬は素早く左上手、いい位置を引いて出た。御嶽海左へまわり込んでくいさがる。白鵬の上手が切れた。白... -
■秋8日目 平成30年九月場所の行方
稀勢の里の8日目の対戦相手は玉鷲である。玉鷲は全敗だが、すべて関脇以上の敗戦である。あなどれない相手である。稀勢の里は玉鷲の真っ向からの離れての攻めに完敗した。玉鷲は四つにくることはないのだから、稀勢の里は立ち合いの工夫が必要だった。こ... -
■秋7日目 攻め手がなかった稀勢の里
敗戦から一夜明けた7日目。稀勢の里の心境に変化はあるのか。連敗となるとそうとう窮地に追い込まれる。そんなマイナー思考ではなく、気持ちを切り替え、今日の一番に全力を尽くす心意気であればいいのだが。さて、敗戦後の稀勢の里の相手は千代の国であ... -
■秋6日目 稀勢の里の真価が問われるのはこれからだ
場所前稀勢の里対千代大龍戦についてこう記した。パワー相撲の千代大龍が立ち合いから一気に出ると一つ間違うと危ない。稀勢の里は千代大龍に立ち合い負けしないことである。実際の稀勢の里対千代大龍戦は次のように展開した。立ち合い、稀勢の里は左足か... -
■秋5日目 注目の三番を斬る
●8場所連続休場あけ稀勢の里対曲者正代正代戦の注意点はもろ差しを許さないことである。大鵬は両腕を交差してもろ差になったが、稀勢の里の左と正代の右の差し手争いである。稀勢の里はこの争いを制して右上手をがっちり引いて寄り立てる。豊山戦もそうだ... -
■秋4日目 会心の相撲が遠い稀勢の里
稀勢の里の対戦相手は11勝と負けなしの魁聖である。ただし、対戦成績は、今の稀勢の里にとって遠い過去の数字にすぎない。魁聖は幕内ナンバー2の体重の持ち主で巨体である。得意は右四つである。だが、それでも稀勢の里は左四つにはなれそうな対戦相手で... -
■秋3日目 耐えて勝つ稀勢の里
場所前稀勢の里対豊山戦をこう分析した。初顔となる豊山は四つになっても体力負けしない。七月場所千秋楽の御嶽海戦でみせた動きや執拗な攻めもある。体力負けしない力士はほかにもいるが、若さをぶつける相撲は豊山ならではといえる。さて、実際の本場所... -
■秋2日目 稀勢の里の変身
今場所最大の注目力士稀勢の里は、2日目を迎えてますます注目度をあげている。それは対戦相手がパワー相撲でありながらねばりもあり、土俵際も気が抜けず、1勝2敗の対戦成績の貴景勝であるからだ。稀勢の里にとって関脇以下で最も危険な対戦相手である... -
■秋初日 予想を超えた稀勢の里の相撲
今日はいやおうなしに稀勢の里の一挙一動に注目が集まる。久々に見る稀勢の里の横綱の土俵入り。ややテンポが早く、どっしり感がもうひとつに感じた。しかし、観客が本当に見たいのは勝負のゆくえである。観客が投票する注目の一番森永賞の結果は、稀勢の... -
H30年九月 横綱・大関に挑む10人のサムライ
明日から九月場所が始まる。鶴竜対貴景勝、白鵬対玉鷲、稀勢の里対勢が組まれた。稀勢の里は若手で突き押しの破壊力抜群の相手ではななかった。だが2日目は貴景勝という難しい相手になる。稀勢の里は8場所連続休場のあと土俵に戻ってくる。もう休場は許... -
九月場所展望
明後日から九月場所が始まる。猛暑の七月場所からみるといくぶん過ごしやすい季節になってきた。それだけに、力士は思う存分力を発揮しやすい環境になってきたといえる。九月場所の展望というと通常優勝争いから入っていくのだろうが、場所最大の見所は別... -
飛躍できるか期待の若手
大鵬が登場したときは将来の大関・横綱を予感させるモノ感じさせてくれた。大鵬は短期間で優勝、大関、横綱へと駆け上がり、大横綱へと突き進んだ。北の富士・玉の海のときは貴ノ花、大受が現われた。さらに輪島、魁傑と期待のホープが次々に現われた。遅... -
稀勢の里の運命
8場所連続休場の稀勢の里が土俵に帰ってきそうである。総見で横綱・大関相手に4勝4敗ということだが、稽古は必ずしも勝つことを目的としてするものではない。当然奇襲や立ち合いからの変化はない。相手にケガをさせる相撲やケガをしている箇所を攻めた... -
鶴竜の未達成優勝
昨年鶴竜は18勝17敗55休、皆勤1場所というさんざんな成績だった。優勝が初めてなかった年でもあった。4場所連続休場で進退が問われた。それを11勝4敗でのりきった。するとその後13勝優勝、14勝優勝と初めての連続優勝も達成した。あざやかな転身であっ... -
栃ノ心優勝のカギ
七月場所、快調に白星を重ねていた栃ノ心が、6日目思わぬ負傷で休場に追い込まれた。スタートの場所につまずくのはなんともいやな感じである。新大関から一転カド番に陥ってしまう。新大関の休場は15日制が定着した昭和24年夏場所以降では、前の山、大受... -
白鵬を取り巻く記録・問題
第一人者である白鵬が浮上できないでいる。この1年間は30勝9敗51休である。6場所中4場所が休場である。ここへきて以前より休場が多くなってきた傾向がみえる。優勝は現在4場所ない。平成27年七月場所から翌年の三月場所まで5場所優勝なしがあるが、... -
御嶽海の15日間を推測する2
九月場所、御嶽海と対戦が予想される関脇以下の力士をみていこう。意外かもしれないが多くの力士が五分の対戦を残している。◆要注意魁聖 1勝4敗九月場所対戦が予想される関脇以下で負け越している力士が魁聖である。といってもこれはまだ御嶽海が三役に... -
御嶽海の15日間を推測する1
九月場所は御嶽海の大関取りの場所になる。七月場所、初優勝したが、今度は周囲の御嶽海を見る目が違ってくる。御嶽海の15日間を対戦相手別に推測する。◆強敵白鵬 2勝6敗1勝は不戦勝だから実質1勝6敗である。その1勝は昨年(平成29年)の七月場所、... -
幕下以下の元幕内力士
最高位小結の常幸龍が十両に復帰した。幕下に落ちたのが平成28年七月場所であった。そこから13場所かかって、十両東14枚目に戻した。東幕下5枚目で4勝3敗の成績はかなりラッキーである。幕下東筆頭7戦全勝で優勝した白鷹山は西12枚目で常幸龍との番付... -
隆の勝の出世街道
千賀ノ浦(元隆三杉)部屋の隆の勝が、入門9年目でついに新入幕を果たした。千賀ノ浦部屋への入門は15歳のときである。師匠は元舛田山である。前相撲は平成22年の三月場所である。同期に輝がいる。四股名は舛ノ勝である。少年時代、相撲経験があるものの... -
大相撲幕内体重番付
平成30年九月場所の番付を基に大相撲幕内体重番付を作成してみた。重量級大相撲といわれて久しいが、数字で見るとどうなるか。27日に力士の身体検査があったようだが、数字はそれ以前のモノを採択している。幕内の総重量は6896キロで、平均は164キロである... -
番付の矛盾
九月場所の新番付が発表された。関脇は優勝した御嶽海が東にまわり、8勝の逸ノ城が西にまわった。これは合理的な編成で賞賛したい(予想は逆が多かった)。ちなみに七月場所では御嶽海対逸ノ城戦は実現していない。阿武咲と朝乃山はどちらが上位か。予想... -
関脇以下の優勝力士キラー10最終回
関脇以下の優勝力士キラーのテーマはついに現代まできた。それだけに記憶に新しいのではないだろうか。四股名も現役が多い。例外は大砂嵐で、不祥事のためすでに引退している。照ノ冨士、豊ノ島は幕下に陥落中である。平成29年九月場所、大関から降格した... -
関脇以下の優勝力士キラー9
平成13年から平成25年までの優勝力士キラーをみていこう。ただし、横綱・大関と対戦のない平幕優勝力士及び横綱・大関と部分対戦の平幕優勝力士に勝った力士は、対象外とさせていただいた。この時期は朝青龍が一気に横綱にかけあがり、長い間一人横綱を務... -
稽古は直前の本場所を目指すモノではない
夏の巡業で稀勢の里がどういう稽古をしているかの情報が入ってくる。現在8場所連続休場という不名誉な記録をしているだけに、注目がいくのはしかたがない。しかし、いかにも夏の巡業は九月場所を目指した稽古であるかのような印象を与える。映像となると... -
日々すべて相撲
残暑厳しい中、寝苦しい日があるが、力士はどのように寝ているだろうか。元栃木山の春日野は「寝るときは海老のようになって寝ろ。大の字になって寝たら承知しないぞ」と弟子に戒めていた。夏は暑いからといって窓をあけ、裸で寝ることも禁じた。体のバネ... -
今の井筒部屋は本家井筒部屋の分家
井筒部屋といえば横綱鶴竜をかかえる部屋である。師匠は元逆鉾で、父の鶴ヶ嶺から部屋を引き継いで今日に至っている。横綱を擁する部屋としてはいささか弟子の数が寂しい状態である。井筒部屋というと名門のイメージがあるが、今の井筒部屋は、実は本家井... -
相撲部屋の未来
満員御礼が続く大相撲。チケットが入手困難で寝込む方、立ち直れない方まで出るほどである。過熱を通り越した異常事態である。人気は最高だが、そうはいかない面がある。新弟子である。七月場所は新弟子がゼロだったのである。関取になれる確率が低いから... -
関脇以下の優勝力士キラー8
平成初期その後から平成12年までの優勝力士キラーをみていこう。ただし、横綱・大関と対戦のない平幕優勝力士及び横綱・大関と部分対戦の平幕優勝力士に勝った力士は、対象外とさせていただいた。この時期は貴花田、曙、若花田が優勝し始め、大関・横綱へ... -
知られざる十両優勝
七月場所千秋楽、十両で貴ノ岩対隆の勝の優勝決定戦がおこなわれた。貴ノ岩が勝利し、平成25年一月場所以来2回目の十両優勝となった。5年半ぶりの十両優勝であった。優勝賞金200万円とともに貴ノ岩は来場所の再入幕を決定した。<貴ノ岩と隆の勝の十両優... -
体重からみた旧両国国技館の英雄
現在は160キロ以上の重量級全盛の時代である。小兵というと116キロの石浦、115キロの照強があげられる。それではひと昔前はどうだったのか。旧両国国技館時代をみていこう。旧両国国技館は明治42年夏場所より、戦後まもない一時期まで使用された。途中何度... -
問われる!稀勢の里8場所連続休場後の成績
横綱という地位をひとくくりにはできない。ピンとキリには随分差がある。横綱中の横綱、大横綱といういい方はあるが、別に定義があるわけではない。しかし、時代を築いた横綱となるとイメージは固まってくる。その対極にあるのが弱小横綱である。横綱とし... -
関脇以下の優勝力士キラー7
昭和最後から平成初期の優勝力士キラーをみていこう。ただし、横綱・大関と対戦のない平幕優勝力士及び横綱・大関と部分対戦の平幕優勝力士に勝った力士は、対象外とさせていただいた。この時期は千代の富士の優勝街道を邁進中であり、弟弟子の北勝海が台... -
59年前の大関昇降基準アンケート
九月場所、御嶽海の大関取りが見所になる。最近は3場所33勝以上が大関の目安とされているが、これは相撲協会が公式に打ち出している見解ではない。つまり大関昇進には、はっきりとした基準はないわけである。また、大関は横綱と違い、適格者がいなければ... -
横綱・大関の途中出場
七月場所4日目、白鵬が休場した。そのとき大相撲中継で「再出場はまだようすをみて、おそらく…どうでしょうか」とアナウンサーが向こう正面で白鵬の師匠である宮城野(元竹葉山)に尋ねた。「ちょっとまだはっきりとはわからないですね」と答えている。驚... -
引退相撲思いつくまま
日馬富士の引退相撲のチケットが8月初めに届いた。正式には「第70代横綱日馬富士引退断髪披露大相撲」という。日馬富士が引退相撲を9月30日におこなうという情報は、五月場所開始早々耳に入ってきていた。ところがチケットはどうなっているかは定かでは... -
関脇優勝その翌場所4
取口を変えて急激に強くなったのが、千代の富士である。それまで投げが中心だった。そのため、よく肩を脱臼した。8回も脱臼すれば、あきらめの境地になっても不思議ではない。しかし、千代の富士は鍛えぬき、筋肉の鎧を身につけた。そして前褌を取って寄... -
平成30年九月場所チケット事情
九月場所の前売りが始まった。七月場所の平日分チケットはけっこう長期に渡って販売され続けたが、九月場所はそうはいかなかった。コンビニでは最初から回線がつながらないありさまだった、という。特に土日祝日は秒殺というくらい、短時間でなくなった。... -
希善龍の苦悩
七月場所、栄光は御嶽海に初めて輝いた。その一方でまたも達成できなかった勝ち越しに苦しむ十両力士がいた。希善龍である。成績は6勝9敗だった。希善龍はこれまで9場所十両に在位しながら、1度も勝ち越せないでいる。さすがに9度という数字になると... -
関脇優勝その翌場所3
大鵬から年6場所制である。比較的現代の制度に近づいてきている。大鵬は入幕した年に関脇優勝している。驚異の新人であった。成績も11勝-12勝-13勝優勝だから文句なしの大関昇進であった。大鵬は関脇で優勝しながら三賞が1つももらえなかった。... -
4場所経過した平成30年年間最多勝レース
鶴竜と栃ノ心がハイレベルで争っていた年間最多勝が、両力士が途中休場したことによって、にわかにあやしくなってきた。4場所が経過した年間最多勝レースはどのように変化したか。4場所までの経過をまとめてみた。それが以下である。なお、対象は4場所... -
関脇優勝その翌場所2
東西合併後年4場所だった大相撲は、昭和8年から年2場所制に戻っている。この時期関脇で優勝した力士は翌場所皆大関に昇進している。男女ノ川の関脇優勝は実は2回目の優勝である。男女ノ川は昭和7年におきた春秋園事件で協会を脱退していた。復帰した... -
御嶽海、15日間の戦いを採点する
七月場所、横綱・新大関があいついで休場するなか、御嶽海はまさかの快進撃で前半を全勝で折り返した。常にトップに立ち続け、最後まで譲ることなく突っ走り、14日目に優勝を決めた。立ち合いからの当たり、常に前に出て相手に圧力をかけ、安定した相撲を... -
関脇優勝その翌場所1
七月場所関脇御嶽海の優勝の余韻を残す場所後である。いつの時代も初優勝はどこか感動的である。御嶽海は関脇で優勝しながら、大関は来場所かけることになる。三月場所7勝8敗、五月場所9勝6敗では無理からぬことであった。<NHK金杯を受ける御嶽海>関... -
続旧貴乃花一門は呼称なしのその他に分類
決まり手係だった親方がかつてこう言ったことがある。「マスコミの決まり手が正式な決まり手になるのではありません。協会が決定した決まり手が正式な記録になるのです」これは報道されたことは必ずしも日本相撲協会の見解や決定ではないということを表し... -
初優勝御嶽海、栄光のグラフ
3横綱・新大関が休場するなか、御嶽海が堂々たる相撲で昭和55年一月場所の三重ノ海以来の優勝を出羽海部屋にもたらした。関脇の優勝は平成27年五月場所の照ノ富士以来で、25人目である。朝汐が2度関脇で優勝しているのを1人として数えている。なお、最... -
平成30年七月場所総評
★七月場所の相撲人気について七月場所は珍しく、発売日即日完売にならなかった。土日祝日13日目は完売だが、平日は、けっこう最後まで残った。もっとも発売日即完売は、ダフ行為が要因の面はある。高値のチケットは購入しないようにしない限り、ダフ行為は... -
■名古屋千秋楽 御嶽海大関昇進のハードル
千秋楽、御嶽海の対戦相手は逸ノ城ではなく、3敗の豊山であった。逸ノ城ではなく豊山との対戦は吉とでるか凶とでるか。ところがこれが予想に反して大熱戦となった。それも離れての攻防が多く、最後は正面での投げの打ち合いで豊山が制した。優勝が決まっ... -
■名古屋14日目 大相撲にほしい将来の大物
御嶽海が栃煌山をくだし、堂々たる初優勝を達成した。御嶽海は大関陣が崩れるなか、よく踏みとどまってくれた。御嶽海がいなければ乱戦・混戦になって、場所は収拾がつかなかくなるところだった。<御嶽海、栃煌山をくだし初優勝>先場所、鶴竜と栃ノ心が... -
■名古屋13日目 大関の失墜
「大関に勝たなくては」と優勝に大関戦の勝利にこだわっていた御嶽海だが、この日豪栄道を寄せつけず、圧倒的な勝利となった。後続は3敗のため、御嶽海が優勝を逃すケースは、このあと連敗し、優勝決定戦でも負ける以外はあり得なくなった。もっとも、追... -
■名古屋12日目 御嶽海対高安戦を斬る
全勝御嶽海の優勝は濃厚である。そうなると誰が御嶽海を倒すかに注目がいくことになる。御嶽海の12日目の対戦は4敗の大関高安である。高安はどうも調子に乗り切れない傾向がある。相撲はこう展開した。立ち合い当たりあって御嶽海素早く右でまわしの浅い... -
■名古屋11日目 高安の限界
高安がまさかの相手に負けた。対戦相手は眠れる巨像逸ノ城である。今場所の逸ノ城はピリっとしない。破壊力がない。抵抗なく負けている。ここ数場所、逸ノ城の強さが復活してきた、と思わせたが、今場所は元に戻っている。だから眠れる巨像なのである。逸... -
■名古屋10日目 強者の激突なき優勝争い
場所は3横綱1大関が休場している。その分残された者ががんばる、とはいかなかった。そのマイナスの影響がもろにでてしまっている。御嶽海はりっぱだが、もう一人優勝を争う強者と「両者激突の一瞬来たれり」、とはいきそうもない。<御嶽海、輝を退け1... -
【7月22日】関脇以下の優勝力士キラー6
昭和49年五月場所から57年一月場所までの優勝力士キラーをみていこう。ただし、横綱・大関と対戦のない平幕優勝力士及び横綱・大関と部分対戦の平幕優勝力士に勝った力士は、対象外とさせていただいた。この時期は輪湖時代から北の湖時代、さらに千代の富...