大相撲

■初 9日目 場所に水さす大関陣

2019年1月21日

ここへきて上位の引退及び相次ぐ休場で白鵬
の対戦相手の範囲がひろがっている。今日は
琴奨菊が相手である。だが、今の琴奨菊では
白鵬を脅かす要素は見当たらない。勝負は
離れての攻防から素早い突き落としで琴奨菊
を一蹴した。

この日は高安が玉鷲に、豪栄道が隠岐の海に
敗れ、ますます勝ち越しが危うくなった。
上位陣手薄のなかで両大関も休場という駆け
込み寺へ駆け込むのだろうか。そうなったら
救いようのないほどの上位消失である。2横
綱3大関好調小結が欠ける結果になる。

それともそのまま出場を続けるのだろうか。
そうなったら14日目、千秋楽は優勝を争う
白鵬と負けが込んだ大関が対戦することに
なってくる。そうなったら何とも盛り上が
らない展開になる。休場しても、出場しても
いずれにしても茨の道である。

今場所は連日満員札止めであり、おそらく
千秋楽まで続くであろうと思われる。しかし、
今場所の展開は足を運んでくれる観客に応え
る内容ではない。雪をかき分け、北の大地
から観戦にくるお客さんに肩すかしをくら
わしている。

救いは関脇貴景勝と玉鷲がいい相撲を取って
いることである。現時点で2敗のため、白鵬
と優勝を争っているとは言い難い。だが、
白鵬に対してどんな相撲を取るかは大変興味
深い。場所の焦点は白鵬対貴景勝、白鵬対
玉鷲に移った。徐々に調子をあげてきた白鵬
となると勝利は容易でないが、相撲内容に
期待したい。

【稀勢の里写真館】
170326千秋楽幕内・表彰 642
<稀勢の里最後の優勝>
170326千秋楽パレード 016
<稀勢の里最後の優勝パレード>

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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