大相撲

■春2日目 勝利へつながった辛抱相撲

2019年3月11日

大関最強の高安対関脇・小結13場所連続在位
の御嶽海が2日目に激突した。相撲は御嶽海
が頭をつけて食い下がる体勢をつくった。
だが右手は高安のさがりをつかみ、左の
差し手も抱えているだけである。体勢はいい
が、これでは攻められない。もとより高安
とて上体がおきているから攻められない。
膠着した状態がしばらく続く。

先に動いたのは御嶽海である。前に攻めたの
ではなく、まわり込もうとしての動きである。
高安ついていって前に攻め込むと、御嶽海は
西土俵を割って土俵下に落ちた。御嶽海の
敗因はいい体勢をつくりながら、攻め手を
つくれなかったことにある。

高安はよく辛抱した。辛抱はときとして勝利
をもたらす。「引いてくれたらごっつぁん」
という。御嶽海はまともに引いたわけでなく、
まわり込むように動いたが、高安はつけいっ
て前に出てついていった。

相撲と辛抱は切り離せない。かつて元初代
若乃花の二子山親方が、テレビCMで静寂の
中、すわって一言だけ発した。「人間辛抱だ」。
この言葉はやけに印象深く、世の中に伝わっ
た。大鵬は揮毫として「忍」をよく書いた。
辛抱は土俵の上だけではない。稽古や里心と
いったメンタルな部分にまで及ぶ。

押しは忍(おし)に通じるといわれる。押し
ていくことは、時には押し切れず、苦しい
ことがある。それでも押していかなければ
ならない。昔は、相手が前のめりになっても
起こして押せという教えがあった。

2日目、高安は辛抱相撲で貴重な1勝をあげた。

【大相撲写真館】

130602木村庄之助 174
<2013年 元36代木村庄之助と鶴竜>

デストロイヤーのマスクとサインが出て
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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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