169センチ116キロの小兵で派手な塩まきの
照強がついに入幕を果たした。入門から9年
かかっての苦労の末の結果であった。まだ
24歳の若武者である。相撲は右前褌をとって
の投げ技である。
照強は阪神・淡路大震災の平成7年に淡路島
で生まれた。少年時代は相撲クラブに所属
していた。中学卒業後縁あって伊勢ヶ濱部屋
に入門した。いわゆる中卒組である。体は
小さかったが、運動能力である第二審査で
合格した。
か三段目とのエレベーターを経験している。
幕下に定着したのは序ノ口から16場所目で
あった。しかし、そこからまた、時間がかか
った。一進一退から結局幕下は4年かかって
しまった。最後は幕下優勝で十両入りを決定
づけた。
新十両までの成績は162勝111敗である。勝敗
差はなんと○51である。通常30台で十両昇進
が多い中、かなり異例の数字である。照強は
ようやく十両に上がったが、1年で一度幕下
に降格している。元関取が幕下に落ちると、
すぐに戻らないと幕下に定着する傾向がある
だけに懸念された。
だが、照強は1場所で十両に復帰した。再十
両の場所こそ7勝8敗と負け越したが、その
後5場所連続勝ち越して入幕につなげた。
十両時代同じ小兵の炎鵬との対戦成績は1勝
1敗である。2人の出世争いも今後の見所と
なる。照強の土俵が楽しみである。