大相撲

新大関貴景勝論

2019年3月27日

27日貴景勝の大関昇進が正式に決定した。
伝達式会場は部屋ではなく、ホテルで行われ
た。使者を迎え、貴景勝は「謹んでお受け
いたします。大関の名に恥じぬよう武士道
精神を重んじ、感謝の気持ちと思いやりを
忘れず相撲道に精進します」と口上を述べた。
181226赤ちゃん抱っこ 359
<22歳の貴景勝>

貴景勝は現在の幕内で最年少の22歳である。
久々に若い大関の誕生である。現在の横綱・
大関は高安以外30歳を超えている。その高安
にしても29歳である。貴景勝は若くて、成長
性と可能性を秘めている大関なのである。

貴景勝は父とともに二人三脚で相撲に取組ん
できた。そのせいか、考え方がしっかりして
いる。臥薪嘗胆、一寸先は闇など自分を見失
うようなことはしない。北の湖が横綱になっ
たときは、その言動から出羽海(元佐田の山)
から「北の湖は子供だなあ」と言われた。
181125千秋楽表彰 990
<貴景勝と父>

貴景勝の相撲は突き押しである。威力はかな
りある。突き押しでゆさぶって、いなしたり
突き落としたりもする。貴景勝が目指すのは
横綱である。その言やよし。そのためには
貴景勝は四つ相撲を覚えたほうがいい、と
いう意見がある。しかし、身長や腕の長さ
から四つ身では勝負できない。
190319十日目幕内 1404
<H31年三月場所10日目 鶴竜を押し込む貴景勝>

突き押し相撲は歯車がくるうと確かに勝て
なくなる。それだけに難しさがある。貴景勝
対策としては、立ち合い踏み込むこと。立ち
合いから前褌を素早く取ることなどがあげ
られる。これに対し、貴景勝が伸ばすべきは
立ち合いの当たり、二の矢の破壊力である。
また、押しの幅を広げるために、はず押しを
加えるのもいい。

横綱栃木山は172センチ、103キロ、筋骨隆々
で、はず押しの威力は抜群だった。相手に
絶対まわしを与えず、理詰めの相撲に終始
した。私生活でも腰のばねが失われないよう
海老になって寝ていた。すべてが相撲に直結
していた方だった。ここに貴景勝横綱への
ヒントがあるように思える。
栃木山
<栃木山>

大関になると、周囲がほうっておかない。

なにかとひっぱり出されるが、誘惑に負けず、
相撲一直線を貫いていくことが肝心である。
三月場所は5敗した。まだまだ課題は十分
あるのだ。相撲人生最良の日が遠くなるか、
近くなるか。すべては貴景勝の相撲に対する
姿勢で決まってくる。

五月場所へむけ始動。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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