一月場所中、横綱稀勢の里が引退した。その
とき元横綱の親方は4人しかいなかった。
元北勝海の八角、元大乃国の芝田山、元旭富
士の伊勢ヶ濱、元武蔵丸の武蔵川である。
大鵬が引退したときは元横綱の親方は11人
いた。隔世の感がする。
なぜ、こうした差が生まれたのか。次の表を
ご覧いただきたい。双羽黒以降現代までの
横綱の引退後と年齢である。


<双羽黒>
まず、親方にならない横綱が増えてきたこと
である。双羽黒は師匠との対立から体力十分
のまま協会を去ってしまった。朝青龍と日馬
富士は国籍という壁にはばまれてしまった。
白鵬と鶴竜はどういう選択をするのか。そも
そも日本国籍でなければならない、という
規定が適切なのか。少なくとも議論はあって
もいいはずである。

<元朝青竜>
もう一つは、協会を離職した横綱が目立つ
ことである。曙と3代目若乃花はわずかな
親方期間だった。一代年寄貴乃花は昨年突如
協会を離職してしまった。まだ46歳であった。
曙、貴乃花、若乃花は同期であり、大相撲
人気、大相撲ブームを支えてきた功績者で
ある。それが失われてしまったのが、現状
なのである。
元横綱の親方がこうも少ないと、次期理事長
は元横綱とは限らない恐れが出てきた。今後
も元横綱の親方が増えるということは難しい
流れである。寂しい限りであるが、どうしよ
うもない現実である。
(この項目終わり)
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