一月場所、貴景勝11勝と次点の成績をあげ
ながら、千秋楽の豪栄道戦のみを北の富士・
舞の海両氏に酷評された。その影響があった
かどうかは定かでないが、審判部長の阿武松
(元益荒雄)は貴景勝の大関昇進を審議なし
でもう1場所見るとの見解を即、打ち出した
。
先場所の優勝はそんない軽いものなのか。
貴景勝の一月場所のほかの14番はどういう
相撲内容でどう評価すべきか。あらためて
一番一番を検証し、採点してみた。それを
しなくては正しい貴景勝の評価はできない
からである。
採点の基準は、自分の力をどれくらい土俵で
発揮したかである。必ずしも勝ち負けでは
ない。勝ち方と同時に負け方なのである。
点数は1点から最高5点までとし、小数点
0.5まで区切って採点した。
初日正代
貴景勝、当たって突き起こしにでた。正代
一度は踏み留まったが、貴景勝すぐ突き立て
前に圧力をかけ、西土俵突き出した。完勝で
あった。
<5点>
2日目松鳳山
貴景勝、当たって突き放し。松鳳山に何も
させずにそのまま西土俵に押し出した。完璧
な相撲内容であった。
<5点>
3日目関脇玉鷲
この時点では優勝に関係する一番ととらえ
られていない関脇同士の一番である。両力士
当たって突き合い。貴景勝攻勢も引きで一瞬
見合う。貴景勝頭でいくが、玉鷲に引きが
でて、つけいって貴景勝が白房下に突き出し
た。
<4.5点>
4日目小結御嶽海
両力士当たりあって、貴景勝左に動いて突き
落としにいかんとした。だが、御嶽海ふとこ
ろにはいって押しあげ、最後向こう正面に
寄り切った。
<2点>
5日目小結妙義龍
貴景勝立ち合いから突き上げ、押し上げ一気
に勝負を決めた。
<5点>
6日目栃煌山
栃煌山当たってくる貴景勝を左からいなし、
右四つに組みとめた。貴景勝必死に抵抗する
もどうにもならず、最後は後ろ向きにされ
送り出された。貴景勝、組みとめられては
なすすべがなかった。
<2点>
7日目逸ノ城
目標が大きいだけに貴景勝は思い切って当た
り、おこしてそのまま出ていき勝負を決めた。
<5点>
8日目阿武咲
天覧相撲の目玉として組まれた若手同士の
突き押し相撲の激突となった。激しい当たり
から突き合い。貴景勝左へ動きいなし、阿武
咲を横から攻め、一気に出ていった。
(この項目続く)
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