白鵬– tag –
白鵬を含む記事を表示します
-
新大関栃ノ心論
平成30年5月30日曇天の朝、春日野部屋には30人以上の報道陣が早くから集まっていた。そんななか栃ノ心の大関昇進が正式に決定した。9時27分協会から使者が赴き、伝達式が厳粛におこなわれた。「謹んでお受けいたします。親方の教えを守り、力士の手本と... -
平成30年五月場所総評
★大相撲五月場所は15日間満員札止めで終了した発売日に数時間で完売だから人気は続いている。不祥事や横綱の休場が予測されていても少しも影響が出ていない。ただ、その裏にネットダフ屋が暗躍している節があり、ゆゆしき問題である。土日は倍の値段で販売... -
■夏千秋楽 鶴竜対栃ノ心もう一つの戦い
14日目の横綱鶴竜対関脇栃ノ心戦が事実上の優勝決定の一番だった。千秋楽は1敗鶴竜を2敗栃ノ心が追いかける形だが、相撲ファンの間では優勝決定戦はない、という冷めた見方が支配していた。栃ノ心は千秋楽平幕の勢との対戦になったが、危なげなく向こう... -
■夏13日目 落とし穴にはまった栃ノ心
前日最大の実力者であり、天敵であった白鵬を力相撲の末勝利した栃ノ心。そんな栃ノ心にとって白鵬を超える強敵はいないと思われた。13日目、比較的注目の取組が少ないなか、栃ノ心の対戦相手は正代であった。実は先場所栃ノ心の突きをかいくぐってふとこ... -
■夏12日目 1敗白鵬対全勝栃ノ心戦を斬る
3強、横綱鶴竜・白鵬(ともに1敗)・関脇栃ノ心(全勝)の決戦のなかで最大のヤマ場となる白鵬対栃ノ心戦は12日目結びの一番で実現する。優勝の行方を大きく左右する大一番である。これまでの対戦成績は白鵬の25連勝ということは何度も触れてきた。この... -
■夏11日目 3強一歩も譲らず決戦へ
栃ノ心の対戦相手は琴奨菊である。対戦成績は7勝24敗だが、これは過去の数字である。地力はすでに逆転している、と以前書いた。土俵はその通りの展開となった。琴奨菊当たって上手を与えなかったが、出足がとまった。栃ノ心上手を取るやあざやかな上手投... -
■夏10日目 栃ノ心のこれから
栃ノ心は千代大龍に馬力負けしないどころか、圧倒して寄せつけなかった。栃ノ心はここまで10勝と予想をはるかに上回る長足の進歩をみせている。得意は右四つで左上手を取ると力強い。200キロ超えの逸ノ城さえ問題にしない。そしてときには突き押しで対抗す... -
■夏9日目 いつの場所も看板に偽りあり
優勝候補の対戦相手は下記である。栃ノ心対大栄翔白鵬対琴奨菊鶴竜対正代相撲は一方的でいずれも優勝候補を脅かすまではいかなかった。ここへきて9日目から負けが込んだ豪栄道と十両蒼国来が休場した。1日に不戦勝を2番も見せられる観客はたまったもの... -
■夏8日目 平成30年五月場所の行方
栃ノ心対逸ノ城栃ノ心は逸ノ城を苦にしない、ということは以前書いた。右四つがっぷりでは逸ノ城に攻め手がない。栃ノ心は力技で引きつけ寄り立てる。今日もそうした展開になった。栃ノ心はただ一人全勝かつ自身初のストレートでの勝ち越しを決めた。9日... -
■夏7日目 注目度高まる阿炎
7日目、土曜日だけあって国技館内には知った顔が見える。N氏、Y氏、IK氏、A氏とチケット獲得困難をのり越えての観戦だから大変な熱意である。<不戦勝で7勝となった栃ノ心>栃ノ心(肩すかし)遠藤本日の最大の注目の取組は遠藤の休場とともに消滅し... -
■夏6日目 優勝を狙える実力者に暗雲
15日間あれば気合がはいらない日、あるいは調子を落とす日もあるさ、と戦う力士は言う。6日目は優勝を狙える実力者にその兆候がみられた。初めて上位に番付を上げた豊山(前名小柳)はここまで5連敗。しかも横綱戦がまだない。対戦相手の栃ノ心は最も相... -
■夏4日目 差が開いてきた栃ノ心と御嶽海
本日のメインイベントは関脇栃ノ心対小結御嶽海戦である。勝負に絶対はないが、地力は開いてきている。相撲は予想に反して栃ノ心の一気の出足に、御嶽海は何もできずに土俵を割った。栃ノ心が出足で相手を土俵際へもっていく相撲は珍しい。栃ノ心が優勝し... -
■夏2日目 白鵬の成績は立ち合い次第
2日目の注目は引き続き、白鵬の立ち合いである。特にパワー相撲は一つ間違えると持っていかれる。2日目の対戦相手はまさにパワー相撲の実力者御嶽海である。白鵬は当たって左上手を取りにいく立ち合いをした。しかし、上手は取れずたちまち後退して防戦... -
■夏初日 稀勢の里と注目の2番を斬る
稀勢の里、高安がそろって休場という寂しい場所がスタートした。稀勢の里のケガは医学的に直るものなのだろうか。直ったとしても横綱の力である「力量抜群」にまで到達できるのだろうか。稀勢の里は今場所休場しても来場所展望が開けるとは限らない。いわ... -
栃ノ心の15日間を推測する
栃ノ心はここ2場所急速に力をつけてきた。稽古総見では最も強さを発揮した。今、心身ともに最も充実しているように映る。五月場所は大関への挑戦場所になる。対戦相手は横綱の鶴竜から5枚目の琴奨菊までである。栃ノ心の15日間の戦いを推測してみた。<... -
H30年夏 横綱・大関に挑む12人のサムライ
横綱稀勢の里は本日11日8時前に五月場所の休場が決まった。7場所連続休場となった。稀勢の里のみならず、高安まで休場とは、一転して寂しい場所になりそうである。横綱白鵬は土俵に戻ってくる。2横綱1大関の上位にフルに挑む力士は、5枚目琴奨菊まで... -
白鵬、迷いのない立ち合いへの脱却
<白鵬の稽古>2勤1休できた白鵬が初の連続休場あとに迎えるのが五月場所である。稽古総見では小結遠藤、小結御嶽海相手に稽古したが、横綱同士の稽古はなかった。ただ、調子は上向いているように見えた。大鵬は休場明けよく優勝したので、不死鳥といわ... -
鶴竜に残された課題
先場所は久々に鶴竜が復活し、優勝した。白鵬、稀勢の里が初日から休場するなか、一人横綱の責任を果たしたといえる。優勝は4回目、大阪では2回目である。ある熱狂的鶴竜ファンは言う。「あと1回優勝して5回にしてほしい」それも必要だが、鶴竜にはま... -
大相撲優勝・次点力士9 平成後期
平成後期に入り、現在に近づいてきた。優勝・次点をみていこう。次点は当然優勝者に次ぐ成績の力士だが、横綱・大関と対戦のない力士及び部分対戦力士ははずした。複数いるときは上位力士とした。大相撲は白鵬時代に入った。この時期の白鵬は19場所中13場... -
大相撲優勝・次点力士8 平成中期
平成中期の優勝・次点をみていこう。次点は当然優勝者に次ぐ成績の力士だが、横綱・大関と対戦のない力士及び部分対戦力士ははずした。複数いるときは上位力士とした。貴乃花は平成10年の九月場所以来13場所優勝から遠ざかっていた。休場5場所、1ケタ勝... -
平成30年稽古総見見聞記
5月3日は公開稽古総見の日である。昨夜から降り出した雨は、日をまたぎ激しくなってきた。いつもは10キロ先の駅まで自転車で行って始発に乗り、両国に5時半ごろ着くのが常だった。ところが激しい雨、場合によっては風も吹き荒れるとの予報では、自転車... -
大相撲優勝・次点力士4 昭和30年代
昭和33年名古屋が本場所に昇格し、年6場所制がスタートした。あまりの間隔の短さに「優勝候補は先場所の優勝者になるのでは」という見方がされたほどであった。また、大日本相撲協会が日本相撲協会に改称した年でもある。<栃錦のブロマイド>次点は当然... -
横綱高安時期尚早論
高安が連続12勝をあげたことで、五月場所の成績次第では横綱昇進と意気込む方がいる。しかし、高安の大関の成績をつぶさにみると以下になる、9勝6敗 1勝2敗13休 8勝5敗2休 12勝3敗 12勝3敗つまり高安は大関としては不成績が続いた後、連続12勝し... -
鶴竜優勝の足跡
三月場所は千秋楽を待たずに鶴竜が4回目の優勝を決めた。昨年(平成29年)は6場所中5度休場という窮地に陥った。フル出場した三月場所も10勝5敗と平凡な成績に終わっている。それを思えば、よく立ち直ったものである。<H30年三月場所 鶴竜4回目の優... -
40回優勝の白鵬でも破れない優勝記録
2勤1休のペースできた白鵬が三月場所休場して、初めて連続休場した。既に前人未到の40回優勝を達成して偉大な横綱にかわりはない。しかし、そんな白鵬でも優勝に関する記録で抜けない記録が実はある。<白鵬の優勝パレード 旗手石浦>◆入幕した年から引... -
貴乃花親方の変身
貴乃花親方がこれまでの言動を平謝りに謝って一見落着した。平成28年の理事長選挙に2対6で敗れたときは「すがすがしい気持ち」とか「八角理事長のもとで」と語っていたが、日馬富士暴行事件勃発後に協会首脳と表立った対立関係にはいった。その言動は留... -
■春千秋楽 優勝予想は難しい時期に突入
千秋楽結びの一番は、出る高安、まわりこむ鶴竜。行司は鶴竜にあげたが、物言いがついて長い長い協議となった。結果は取り直しとなった。鶴竜の引き技はもう効かない。出る高安を止めない限り、鶴竜に勝ち目はない。出足を止めるには鋭く踏み込んで前褌を... -
■春6日目 サバイバル戦は中盤戦から始まっている
今場所は白鵬、稀勢の里が休場している関係で横綱・大関と対戦する地位は前頭東5枚目の千代丸までである。優勝は12勝3敗も考えられるが、早めの3敗では優勝は難しい。2敗までの力士もこれから星のつぶしあいになる。1敗御嶽海は信用できるのだろうか... -
■春3日目 一人横綱を苦としないモンゴル勢
出場唯一の横綱鶴竜の対戦相手は難敵の玉鷲である。昨年の一月場所、三月場所、先場所と負けていて目下3連敗中。3日目にして試練の一番になった。だが、相撲は突き合いから突き起こしておいて、瞬時にはたきこんだ。落ち着いた取り口であり、危なげなか... -
■春2日目 実力者玉鷲、栃ノ心戦を制す
2日目の注目の一番は関脇栃ノ心対玉鷲戦である。この一番、2月のトーナメント大会の決勝戦の組み合わせである。このときは、力強さの栃ノ心が一月場所の勢いのまま優勝した。関脇以下の実力者同士の対戦が、早くも実現したわけである。ただ、対戦成績は1... -
3横綱時代の休場
三月場所は結局白鵬が休場、鶴竜、貴ノ岩が出場することになった。ただし、15日間務まるとは限らない要因を含んでいる。場合によっては3横綱休場のケースが出てくるかもしれない。白鵬、日馬富士、鶴竜、稀勢の里の4横綱の皆勤はついに1度もなかった。... -
高安に優勝のチャンス
先場所は栃ノ心の優勝にわいて目立たなかったが、次点は12勝3敗の高安だった。高安が久々に好成績をあげたわけである。高安は昨年の大阪場所で自己最高の12勝3敗の成績で、大関の足固めをした。だが、大関に昇進したとたん、9勝6敗、1勝2敗12休、8... -
看板に偽りあり
稀勢の里が一門の連合稽古を欠席したことで、休場濃厚の見出しが出た。しかし、稀勢の里は最初から初日を目指しての稽古ではなかったから、いまさらという感がする。稀勢の里はもう後がない。出場するときは最好調のときのみである。<H29年11月 稀勢の... -
栃ノ心カモと苦手
一月場所、見事に初優勝を飾った栃ノ心。終盤逸ノ城、松鳳山と対戦したが、実は両力士とも栃ノ心にとってはそれほど取りにくい対戦相手ではなかった。両力士に勝ったことによって十両以上の対戦成績は逸ノ城には11勝5敗(十両優勝決定戦を含む)となった... -
目が離せないホープ炎鵬の相撲
炎鵬が十両に昇進して、関取の仲間入りをした。一月場所は幕下東6枚目で4勝3敗の成績だから、普通なら十両昇進はありえない。ところが一月場所は十両から幕下へ陥落する力士が、休場力士を含め7人という量産ぶりの幸運も手伝って、炎鵬は最下位(14枚... -
三月場所、3横綱の行方
昨年の九月場所、白鵬、稀勢の里、鶴竜の3横綱が初日から休場したのは記憶に新しい。ところが下手をすると来る三月場所で歴史が繰り返される恐れがあるかもしれない。再び看板のいない場所になるのか。<一月場所玉鷲に敗れた鶴竜>横綱は出場する以上優... -
横綱の皆勤場所数
来る三月場所で白鵬の横綱在位場所数が、北の湖を抜いて64場所になる。実に10年半を超えて横綱に在位し、なおかつ単独首位になるわけである。北の湖に続くのは、千代の富士の59場所、大鵬の58場所となる。しかし、横綱在位場所数といっても、横綱は降格し... -
波乱の春か三月場所番付発表
三月場所の番付が発表された。先場所横綱・大関と対戦する地位で勝ち越した関脇以下の力士は4人。御嶽海、逸ノ城、栃ノ心、千代大龍の4力士である。前場所優勝した栃ノ心が関脇に返り咲いたのをはじめ。4人で関脇・小結を占めた。<優勝した栃ノ心(右... -
数字で比較する双葉山・大鵬・白鵬3
5.優勝回数( )は全勝双葉山 12回(8回)大鵬 32回(8回)白鵬 40回(13回)年2場所制の双葉山が6場所制なら何回優勝できただろうか。3倍の36回かというと、そうは言い切れない。年2場所時代で1回優勝の出羽湊は年6場所なら3回優勝で... -
数字で比較する双葉山・大鵬・白鵬2
2.大関・横綱の勝率協会の看板となり、責任ある地位になる大関・横綱時代の勝率はどうか。双葉山 204勝24敗22休 勝率8割9分5厘大鵬 680勝120敗136休 勝率8割5分白鵬 851勝122敗77休 勝率8割7分5厘双葉山が大関時代を全勝で通過したのに対... -
数字で比較する双葉山・大鵬・白鵬1
<双葉山>昭和・平成の3強を選ぶとすると双葉山、大鵬、白鵬であるならば、異論は少ないであろう。改めてこの3強を数字で比較してみる。数字といっても双葉山は年2場所の力士であり、1場所の日数も現在のように15日制ではなく、まちまちである。また... -
外国出身力士、親方への道
去る2月4日、朝赤龍の引退相撲がおこなわれた。朝赤龍は帰化していたため、協会に残り、親方業を務めていた。鶴竜も親方になるため帰化申請中というニュースが流れたことがあった。日馬富士も事件さえなければ、協会に残る意志があったともいわれている... -
気になる貴ノ岩の動向
2月中旬に入ったが、貴ノ岩はいっこうに土俵に姿を現さない。十一月場所、一月場所と休場してきた。この間稽古をしてきたわけではない。体は動かしているのかもしれないが、相撲で使う筋肉は土俵で培われる。<阿武咲対貴ノ岩 H29年九月場所千秋楽>そ... -
強さ持続!栃ノ心がトーナメントで優勝
日本大相撲トーナメント第42回大会が開催された。国技館に到着したら入場の列ができていた。以前国技館前テント村で知り合った彼は5時からに並んだという超人ぶり。筆者は10時15分に国技館に着いたが、正門が見える範囲であった。列は4、5人の幅であっ... -
貴乃花VS協会新たな闘争勃発1
貴乃花親方がテレビ朝日の3時間半にも及ぶインタビューに答えた。これが7日2時間弱の枠で放送された。日馬富士の暴行が明るみになった昨年の11月14日以来だから、3ヶ月弱を経て初めて語ったことになる。いささか遅きに失した感はある。事件に関しては... -
平成30年一月場所総評
★今場所も一人横綱と3場所連続中である。白鵬、稀勢の里が途中休場して、またも一人横綱になった。白鵬は張り差し、かちあげが封印され、相撲になっていなかった。対戦相手も白鵬が張り差し、かちあげがこないから安心してぶつかれる。通常のかちあげは認... -
■初9日目 不思議な相撲人気
相撲界にまたまた不祥事が発覚した。今月の3日大砂嵐が乗った車が追突事故を起こしていた。車を運転していたのは、大砂嵐か大砂嵐の妻か現時点では定かではない。大砂嵐だとしたら現役力士の運転を禁じた協会の規定に違反することになる。それだけではな... -
■初8日目 好調鶴竜を倒すのは誰
<鶴竜、正代を倒し全勝>場所前、優勝候補にあげられるのは、白鵬一人であった。その白鵬は歯車がくるって早々と休場してしまった。変わって浮上したのが、4場所連続休場明けの鶴竜である。この日も正代を問題なく一蹴して全勝街道を驀進中である。同じ... -
■初7日目混迷の時代は新しい英雄の出現を待望
鶴竜と栃ノ心の全勝対決が結びで実現。地位も対戦成績もはるかに上の鶴竜が、危なげなく寄り切った。今の鶴竜は充実している。結果論だが、思い切って十一月場所を全休したのがよかったと思う。稀勢の里が中途半端に出場して、結果を出せずに苦しんでいる... -
■初6日目 予想以上の健闘鶴竜
稀勢の里が休場したことによって、鶴竜は一人横綱の立場になった。鶴竜も稀勢の里同様4場所連続休場後の出場。この日全盛期は過ぎたが、油断はできない琴奨菊戦。相撲は琴奨菊の圧力に苦戦しながらも、しのいで逆襲し必死で寄り切った。鶴竜は横綱になっ... -
■初5日目 横綱の終焉
横綱白鵬が5日目から休場した。これまで2勤1休のペースできていた白鵬が、1勤1休へと変化した。それにしても4横綱時代の横綱はよく休む。どれくらい休んだかというと以下である。三月場所 白鵬五月場所 稀勢の里 鶴竜七月場所 稀勢の里 鶴竜&nb... -
■初4日目 限界!稀勢の里
稀勢の里が琴奨菊に敗れ、早くも3敗目になった。初日の貴景勝は勝利が逃げていったような負け方であった。だが、3日目の逸ノ城戦は正面から堂々と負けた。4日目の琴奨菊戦はもろい負け方であった。しかも、逸ノ城、琴奨菊は比較的取り易い相手であった... -
■初3日目 歯車がくるった白鵬
白鵬が北勝富士に対して何もできずに土俵を割った。白鵬は北勝富士をつかまえることも、突き押しで反撃もできずに、守りにまわされ押し出された。白鵬は初日から3日目まで何かピリッとしない。今場所の白鵬はいつもの白鵬ではない。<白鵬と北勝富士の立... -
■初 初日 3者3様の3横綱
今場所の見所の1つに4場所連続休場明けの稀勢の里と鶴竜がどこまで持ち直すか、が上げられる。4場所の成績は、稀勢の里が12勝15敗33休、鶴竜が3勝6敗51休と悲惨な結果を残している。ブランンク後の初日は誰しも不安ななかのスタートとなるのが常であ... -
H30年一月 横綱・大関に挑む10人のサムライ
明日から一月場所である。白鵬対阿武咲、稀勢の里対貴景勝、鶴竜対北勝富士と3横綱は若手で突き押しの破壊力抜群の3力士を迎える。いずれも難敵である。稀勢の里、鶴竜は4場所連続休場のあと土俵に戻ってくる。もう休場は許されないところまできている... -
ハンディキャップ戦に挑む白鵬
一月場所が近づいてきた。優勝候補をあげるとしたら、白鵬しかいない。同じ横綱の稀勢の里、鶴竜は4場所連続休場あけであり、不安要素がついてまわる。大関豪栄道、高安はコンスタントに13勝以上あげる力はない。そうみてくると、優勝候補は白鵬しかいな... -
次の大関は誰か
白鵬 32歳稀勢の里 31歳鶴竜 32歳豪栄道 31歳高安 27歳横綱と豪栄道は30歳以上。高安は27歳だが、28歳はそう遠くない。横綱、大関は全盛期を過ぎている。高安も大関に昇進する前の勢いが消えてしまった。横綱どころか、大関を守るのが精一杯である。... -
張り手論
横綱審議委員会が白鵬の張り差し、エルボー気味のかち上げを横綱相撲にふさわしくない美しくない技として昨年12月苦言を呈した。エルボー気味のかち上げは通常のかち上げにすることで解決できるので、ここでは張り手のみにしぼって検証してみる。稽古総見... -
日馬富士10番勝負3
日馬富士の熱闘10番のうち残りの5番をふり返ってみよう。大関時代平成24年七月場所千秋楽横綱白鵬戦横綱対大関による史上初の千秋楽全勝決戦である。もっとも、大正6年春場所に横綱太刀山と大関大錦が9戦全勝で対戦している。ただし、これは時事新報社... -
カド番理事になる貴乃花
貴乃花親方の理事解任の措置は、議論して決まったものではなかった。結論ありきに異論を挟む雰囲気がまったくないなか、形式上全員一致ということで決まったものだという。これでは相撲協会は開かれた民主的な組織とはとうていいえない。報告義務を怠った... -
新番付発表!重苦しかった新三役の記者会見
新番付の最大の注目点は、貴乃花部屋初の三役貴景勝誕生に貴乃花親方が同席するかであった。それはあっさりなくなり、新三役貴景勝が国技館で単独会見した。貴乃花親方は、暴行事件発覚以降沈黙続きだが、弟子のおめでたい会見に違った顔を見せるかと思っ... -
平成29年大相撲10大ニュース4位・3位
■4位 稀勢の里念願の初優勝ずっとずっと応援してきて、稀勢の里はいつも肝心なところで駄目だった。やっと優勝。とI氏はふり返る。稀勢の里の優勝は待望されながらも、遠かった。稀勢の里は初優勝以前13勝2敗を5度あげているが、いずれも優勝にはつな... -
相撲協会の重く長い日
ここ数日は今日の臨時理事会でどんな処分がくだされるか、多数の予想が繰り広げられた。それが急転直下、貴ノ岩の事情聴取が昨夜実施されたというのだから、驚きをもって迎えられた。これをもって貴乃花親方の軟化か、という見方があるが、組織に身をおく... -
平成29年大相撲10大ニュース8位・7位
※まず、最初にお詫びをさせていただきます。第9位を負傷負傷稀勢の里が逆転優勝としましたが、点数のつけ方に誤りがみつかり、9位は横綱・大関はじめ休場力士多発でした。改めまして訂正させていただき、掲載し直させていただきました。■8位 貴乃花親... -
平成29年大相撲10大ニュース10位・9位
■10位 高安大関に昇進今年の前半、高安が11勝、12勝、11勝の成績をあげ、文句なく大関に昇進した。高安が急速に力をつけてきたのは平成28年七月場所だから、そのまま一気に駆け上がって大関を決めたことになる。新しい大関の誕生は大きな期待をもって迎え... -
日馬富士10番勝負2
大関時代平成23年七月場所千秋楽 稀勢の里戦まず、平成23年七月場所はどういう場所であったか説明しよう。白鵬は63連勝、そして63連勝後も優勝を続け7連覇を達成していた。日馬富士は約2年前の五月場所に悲願の優勝を達成していたが、大関としての成績... -
日馬富士10番勝負1
<細かった安馬>日馬富士は突然引退した。小兵ながら技に生き、自己の限界以上の力を発揮した力士であった。日馬富士は立ち合いの鋭さからスピードと集中力で取った力士であった。今こういうタイプは稀有である。そんな日馬富士の熱闘10番をふり返ってみ... -
平成29年年間最多勝 最終版
<年間最多勝の表彰を受ける白鵬>今年の年間最多勝が白鵬に決まった。2場所休場の白鵬の年間最多勝は、他の横綱・大関の休場も多かったことによるものである。七月場所まで、高安が43勝17敗でトップだった。その高安は、九月場所、途中休場してしまった... -
求道者双葉山
日馬富士問題はここへきて、貴乃花と白鵬の相撲に対する姿勢へと広がりを見せてきた。白鵬の勝ちにいく相撲。そのために張り差し、ひじ打ち気味のかちあげ、挙句のはては猫だましまで繰り出したことさえあった。また、ダメ押しも目立つ。また強ければなん... -
日馬富士 横綱の通信簿
思いがけないカタチで突如日馬富士が引退した。心情的に惜しむ声はあるが、他のスポーツのように大相撲界ではカムバックはあり得ない。これで日馬富士の横綱の成績が確定したことになる。それでは日馬富士はどのような横綱の成績を残したのか、みていこう... -
不信・確執・軋轢渦巻く相撲界
3時間半にも及んだ異例の理事会の様子が伝わってきている。それによると、どうも貴乃花親方の「警察の捜査が終わったら協力する」は、スムーズに決まったモノではなさそうである。<一代年寄貴乃花>あくまで貴乃花親方は「協力できない」と主張した。そ... -
隠されたままの貴ノ岩
日馬富士の引退記者会見から一夜明けた日は、定例の理事会が開催された、これが異例の注目を浴びた。注目すべき議案がそろいすぎていた。日馬富士暴行事件の中間報告、日馬富士の引退を受けて、貴乃花親方は何か語るのだろうか。冬巡業の帯同はどうなるの... -
■福岡14日目 盛り下がる一方の場所
2敗の隠岐の海が玉鷲に敗れ3敗。同じく2敗の北勝富士が阿武咲に敗れ3敗。1敗の白鵬が遠藤を無難に退けて、40回目の優勝を決めた。優勝争いをしたことがない隠岐の海、北勝富士に過大な期待はいだけない。だが、だからこそ白鵬対隠岐の海戦を組めば、... -
■福岡13日目 工夫なき取組編成 興行上は冬の時代
この日から大関高安が休場した。休場者は留まることがない域にまで達した。先場所に引き続き看板に偽りありの場所になった。横綱・大関リーグ戦は千秋楽結びの一番のみという寂しさである。ネットのチケットがさばけなかったせいか、ところどころ席があい... -
■福岡12日目 貴乃花のルーツ
白鵬は昨日の敗戦を引きずることなく、御嶽海を圧倒した。高安は北勝富士に敗れ4敗目、豪栄道は逸ノ城に敗れ5敗目。ともに大関として弱すぎる。今後も期待はできないし、弱い大関はいらない。<北勝富士の攻めに崩れる高安><豪栄道、逸ノ城に敗れる>... -
■福岡11日目 白鵬のアピールに物言い
結びの一番で奇妙な光景が繰り広げられた。嘉風対白鵬戦は、嘉風のもろ差し速攻で、白鵬は西土俵下の客席まで吹っ飛んだ。世にも奇妙な光景はその直後におきた。土俵下で白鵬が右手をあげているのだ。待ったをアピールしているのか。審判に物言いを要請し... -
横綱の合格ライン
鶴竜が4場所連続休場中である。今年に入っても皆勤は1場所で、その成績も10勝5敗で横綱の責任を果たしたとはいえない。優勝は通算3回と少ない。今、横綱が抱える最大の問題点は、同じ横綱でもあまりにも差がありすぎることである。双葉山と武蔵山では... -
平成29年十一月場所のゆくえ
優勝は白鵬以外考えられない。9連勝と負けなしの上、相撲内容が一番安定している。ただし絶対ではない。昭和42年十一月場所、11勝1敗で独走していた大鵬が休場して優勝を逃したことがある。そういう意味で、白鵬も絶対とはいえない。追いかける上位力士... -
■福岡8日目 声なき貴ノ岩
稀勢の里は比較的取り易い逸ノ城相手に四つにもなれず、ずるずる後退して土俵を割った。これで4勝4敗となった。稀勢の里は自信を回復するほど十二分な稽古が、いき届いていたとは言いがたい。自信喪失状態の相撲である。明日は宝富士戦。今後の相手は白... -
■福岡7日目 混迷深める貴乃花親方
北勝富士は徹底した右おっつけで、稀勢の里の左を封じた。稀勢の里は相変わらず、腰高だし、守りに入っては苦しい。成績も4勝3敗と怪しくなってきた。今場所は優勝争いする前に白鵬以外の横綱・大関は自滅していっている。一言でいうと、地位ほど強くな... -
■福岡6日目 異なる証言、疑問に推測憶測が渦巻く事件
大関豪栄道がパワー相撲の千代大龍の猛攻にしのいで、まわりこんだが、最後に土俵を割った。貴景勝は落ちない。高安との突き押し合戦は、貴景勝が優った。白鵬が星も相撲内容も群を抜いている。日馬富士の暴行事件はますます混迷を深めてきた。ビール瓶は... -
■福岡5日目 スピード感がない協会の独自調査
今日から照ノ富士が休場した。初日から力の入らない相撲が目立っていたので、休場もやむなしである。これで休場は鶴竜、貴ノ岩、宇良、日馬富士、碧山に続いて幕内6人目である。休場者花盛りというところか。白鵬が珍しく時間前に立ったが、栃煌山は立て... -
平成29年福岡 横綱・大関に挑む9人のサムライ
横綱白鵬・稀勢の里、大関高安が土俵に戻ってくる。3横綱2大関の上位にフルに挑む力士は3枚目北勝富士までである。東関脇御嶽海から北勝富士までのここ1年間の上位戦の成績は以下である。なお、照ノ富士、琴奨菊は元大関のプライドのため、表からはず... -
年間最多優勝争いになる十一月場所
納めの十一月場所の優勝は白鵬か稀勢の里か。白鵬になっても、稀勢の里になっても今年3回目の優勝になり、年間最多優勝になる。ともに休場明けの場所となる。白鵬は過去休場後の成績は以下である。関脇6勝3敗6休→9勝6敗大関全休→10勝5敗▼横綱0勝3... -
4横綱時代の終焉
<H29年7月 鶴竜(右)今年最後の一番となった北勝富士戦>鶴竜が早々と十一月場所の休場を決定した。これでまたも4横綱皆勤はならなかったと嘆く方がいるだろうが、4横綱時代は75場所あって皆勤はわずか14場所にすぎない。期待値は20%にすぎないので... -
阿武咲と貴景勝を徹底比較2
4.取り口阿武咲・貴景勝ともに突き押しを得意とする。前に出る相撲は四つ相撲力士にとっては一歩間違えると、もっていかれる恐れがある。横綱・大関戦で波乱を巻き起こす要素がいっそう出てくる。突きを得意とした力士に千代の山と朝潮がいる。相撲巧者... -
2勤1休の白鵬の限界を探る
白鵬は連続優勝しながら九月場所を休場した。白鵬はこれまで休場の少ない横綱だった。それが、優勝回数や各通算勝利数新記録を達成した要因であった。ここ1年は2勤1休の場所となっている。白鵬自身は東京オリンピックまで務めることを口にしているが、... -
現役力士の三賞受賞事情
先場所は3横綱・2大関が休場するなか、貴景勝、阿武咲、朝乃山、嘉風の三賞力士の活躍で場所は盛り上がった。三賞は戦後の混乱期のなかからなんとか大相撲を盛り上げようという気運から誕生した。また、優勝できる力士は限られるが、三賞なら受賞できる... -
平成29年十一月場所番付雑感
十一月場所の番付が発表された。今回、予想番付はそれほど苦労する面が少なかったのでは。その原因ははっきりしている。3横綱が休場して横綱の白星独占がなかったからである。大関もそこそこ勝つが、2大関が休場して輪をかけてしまった。結局出場したの... -
優勝大台40回に挑む白鵬
優勝大台の40回を目前にして九月場所は休場してしまった白鵬。前人未到の優勝記録は十一月場所以降に持ち越しとなった。大鵬が32回の優勝回数を達成したときは、今後破られない記録になるのでは、と思われた。なにしろそれまでの優勝最高記録は年2場所制... -
横綱10大史10 外国人横綱誕生
外国人関取の事実上のパイオニアといえば、ハワイ出身の高見山である。外国人唯一の幕内力士であった時代は97場所に及んだ。高見山は愛嬌があり、強さともろさをもち合わせて土俵をわかせた。優勝経験はあるが、最高位は関脇であった。<高見山優勝の記事... -
たった1度の十両入りのチャンス
▼十両東12枚目 北はり磨 5勝10敗西13枚目 矢後 7勝8敗西14枚目 希善龍 6勝6敗3休△幕下東筆頭 貴源治 4勝3敗西筆頭 北太樹 4勝3敗東2枚目 翔猿 5勝2敗東3枚目 舛の勝6勝1敗十一月場所の十両昇進は、舛の勝改め隆の勝と再十両... -
5場所経過!平成29年年間最多勝レース
月日が経つのは早いもので、今年もすでに5場所を終え、残り1場所になった。5場所までの各力士の成績はどのようになったのか。それが以下である。いつも通り、横綱・大関との対戦率によってクラス分けした。その結果横綱・大関はAクラスには一人もいな... -
幕内最高優勝の賞金案
平成29年九月場所は日馬富士の11勝4敗の優勝で閉幕した。幕内最高優勝の賞金は、現在1000万円である。しかし、これは成績とまるで無縁である。優勝改革として筆者はかねがね賞金は成績に応じて配分すべきだと主張してきた。ではどのようにするのがいいの... -
■秋2日目 高安の1敗は1敗以上の深刻さ
3横綱が休場しているだけに、どうしても残された横綱・大関に今まで以上に期待がかかる。特に大関2場所目の新しい力高安には期待したくなる。その高安の2日目の対戦相手は、実力者玉鷲である。高安は玉鷲に6勝8敗で、この1年間、1勝4敗と分が悪い... -
異常事態となった九月場所
昨日、稀勢の里と鶴竜の休場が決定した。今日は、それに続いて白鵬の休場が決定した。3横綱が初日から休場する異常事態となった。ニュースでは昭和以降初と報じていたが、初日から3横綱が休場するケースは明治、大正にもない史上初である。九月場所はど... -
消えつつある優勝をかけての激突
大相撲人気が爆発したきっかけは、平成28年一月場所の大関琴奨菊の初優勝である。10年ぶりの日本出身の日本人優勝であった。十年一昔というが、さすがに長い年月であった。それだけにファンの歓喜は大きかった。このとき琴将菊は11日目、横綱白鵬と全勝同... -
一人横綱(?)日馬富士優勝の可能性
まだ確定ではないが、もしかしたら九月場所は3横綱の休場があるかもしれない。4横綱時代、最悪の一歩手前状態である。鶴竜の休場は濃厚である。稀勢の里は万全にはほど遠い状態である。白鵬もケガからか出稽古を避けているという。仮に出場しても最後ま... -
御嶽海カモと苦手
九月場所の東関脇は御嶽海である。大関に最も近いポジションである。御嶽海は今年に入って4場所連続上位勝ち越しで東関脇の位置を獲得した。御嶽海は先場所で入幕11場所目を経過した。インフルエンザで休場したこともあったが、ここまで不戦勝・不戦敗を... -
高安を検証する
高安が九月場所に向けて本場所で使用する黒まわしで汗をかいた。新大関の先場所、高安は全勝を口にしたにも関らず、9勝6敗と優勝からはほど遠い成績だった。これをどう見るか。高安の実力をどうみたらいいのか検証してみた高安は最初から将来の大関候補...