大相撲

張り手論

2018年1月8日

横綱審議委員会が白鵬の張り差し、エルボー
気味のかち上げを横綱相撲にふさわしくない
美しくない技として昨年12月苦言を呈した。
エルボー気味のかち上げは通常のかち上げに
することで解決できるので、ここでは張り手
のみにしぼって検証してみる。

稽古総見では白鵬の相撲で一番だけ張り差し
があったという。これに対し「横綱だけが
使えない技があるのはおかしい」とか「横綱
だけが使ったら美しくない技って何だ。ほか
の者なら、例えば大関ならそうではないと
いうのか」という異論が出ている。横綱だけ
が使うと美しくない技、これにどんな合理的
な説明があるのか。
171113二日目幕内 940
<H29年十一月場所2日目 玉鷲に張り差しにいく白鵬>

横綱に無用な技ならある。一か八かのけたぐ
りなどである。横綱北の富士は高見山に立ち
合いから腕捻りにいってつぶされたことが
ある。これも横綱に無用な技といえる。負け
を呼ぶ確率がある技は、無用な技といえる。
効果が薄い猫だましも無用な技といえる。

昭和16年春場所大関前田山が張り手旋風で、
横綱双葉山、大関羽黒山を撃破したことが
ある。その場所の双葉山、羽黒山はともに
14勝1敗の成績であった。前田山に英雄双葉
山をぶったたく悪いやつという見方をする
ファンもいたようである。板井が張り手一発
で大乃国をKOしたことがある。
前田山、
<前田山のブロマイド>

美しい、美しくない技といったところで、
しょせん主観の問題になってしまう。どこで
線引きするのか。誰がどのような見識で決め
るのか。その技を使用したら反則負けにする
のか。また、横綱といえども、その力量は
同一ではない。時代を築いた横綱、物足り
ない横綱、弱い横綱と様々である。

アマチュア相撲では張り差し、さば折りも
含め張り手は禁じ手になっている。対戦相手
をたたくという行為が、相撲にふさわしく
ない技というのであれば、いっそうのこと
禁じ手したほうがよほどすっきりすると思う
のだが、いかがだろうか。

成人の日、珍しく本場所中でなかった。
興味深いテーマをこれからもお届けます。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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