2月中旬に入ったが、貴ノ岩はいっこうに
土俵に姿を現さない。十一月場所、一月場所
と休場してきた。この間稽古をしてきたわけ
ではない。体は動かしているのかもしれない
が、相撲で使う筋肉は土俵で培われる。
<阿武咲対貴ノ岩 H29年九月場所千秋楽>
そのことを思い出させる力士が蒼国来である。
蒼国来が八百長の嫌疑で相撲が取れなくなっ
た。平成23年五月の技量審査場所からである。
無実を訴えた蒼国来は裁判になった。先行きは
どうなるかまるで見通しはたたなかった。
この間熱心なファンが、復帰の署名運動を
両国、名古屋で何度となく行っていたのを
目の当たりにしている。蒼国来に無実の判決
がでた。実に2年かかっていた。協会が一審
の判決を受けいれたことで蒼国来は相撲界に
復帰した。
<蒼国来の復帰祝い>
それでも1場所準備してからだった。復帰は
前の番付の幕内15枚目からだった。しかし、
蒼国来は負け越している。十両降格後も2場
所負け越している。蒼国来とて運動はして
いた。それでも、ブランクというものは、
そう簡単に超えられるモノではないことを
証明している。
貴ノ岩は蒼国来ほどのブランクではない。
しかし、三月場所まで時間がないのは確か
である。今のままでは勝ち越すのは容易で
ないことが想像できる。もちろん、傷の状態
によっては、無理はできない。心情的には
貴ノ岩を応援したくなるが、過酷な現実を
見せられることも覚悟しておかなければなら
ないかもしれない。
白鵬杯に行ってきました。
興味深いテーマをこれからもお届けます。
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