昨年の十一月場所中、貴乃花と協会首脳の間
で決定的な溝ができることになった。それは
貴乃花が役員室に呼ばれたときのことである。
「内々で済む話だろう」と被害届を取り下げ
るよう言われたことである。役員室にいたの
は、八角(元北勝海)理事長と尾車(元琴
風)・鏡山(元多賀竜)・春日野(元栃乃
和歌)の各理事だという。これが事実なら
大変な事態である。協会の体質に疑念がもた
れる話である。当然ながら協会は発表した
ことが事実と反発している。
<八角理事長>
鏡山が何度も貴乃花部屋を訪れ、文書を新聞
郵便受けに入れていった光景は、テレビで
流された。協会の貴ノ岩の調書の要請に応じ
るよう促したと言う。八角理事長が電話して
も電話に出ないので鏡山が貴乃花部屋を訪問
せざるを得ないからだという。しかし、貴乃
花は貴ノ岩の事情聴取に対して文書で回答
しているという。理事長の電話に対して、
電話で話せることではない、と反論している。
貴乃花は文書で回答というが、何度も訪れる
ということは相手に伝わっていない、と想像
される。伝わっていないのなら、善処する
必要はある。電話で話せることではないと
いうのなら、そう伝えるべきである。話さず
に伝わることはない。どうも貴乃花は相手に
伝わるように対応することが、苦手な節が
ある。
<貴乃花親方>
貴乃花の理事降格は理事会で議論したわけで
はなく、結論ありきだった。この結論に異議
はないかというカタチで決められた。しかも
発言しにくい雰囲気だったという。この辺は
どうも開かれた民主的な組織からは程遠いと
思わざるを得ない。
さらに評議員会がこの決定を認定したとき、
報告義務の怠り、協会の聴取に非協力的
以外に、八角理事長の電話に出ない、という
礼を欠いたという話を発表した。しかし、礼
を欠いたといのは、評議員会で出た話では
なく、池坊議長が付け加えたといのだから、
きわめておかしなことである。
また、貴乃花がこの処分を「わかりました」
という談話を発表した。だが、貴乃花は承諾
していないとテレビ局に話している。本気で
そう思うのなら覆す対処をすべきだが、どうも
そこに話を向けるとトーンダウンしている。
ただ、ここまでこじれると、協会首脳と貴乃
花の新たな闘争の始まりであり、すぐには
終わることはない雰囲気である。
オリンピックを結構見ています。
興味深いテーマをこれからもお届けます。
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