★今場所も一人横綱と3場所連続中である。
白鵬、稀勢の里が途中休場して、またも一人
横綱になった。白鵬は張り差し、かちあげが
封印され、相撲になっていなかった。対戦
相手も白鵬が張り差し、かちあげがこない
から安心してぶつかれる。通常のかちあげは
認められている。張るのは打撃系の技なので、
中止するなら、すべて中止にしたほうがスッ
キリする。
稀勢の里は弱くなっている。後退すると残せ
ない。琴奨菊戦はもろかった。「負けがこむ
と休場する」を繰り返すのは、明らかに判断
の誤りである。自信が回復するほどの稽古を
しない限り、このままで終わる恐れがある。
★今場所も多くの休場者が出たが。
重量級の力士が多くなり、どうしてもケガに
つながりやすい。重量化が改善されない限り、
ケガ人は減ることはない。力士生命が脅か
されることにもなりかねない。
★14勝1敗で優勝した栃ノ心について。
栃ノ心は本当によくやった。力強かった。
右膝の大ケガを克服した苦労が報われた。
栃ノ心がいなければ、ただの混戦場所だった。
大関豪栄道、高安、関脇御嶽海、玉鷲、小結
貴景勝を退けたのだから価値ある優勝だった。
★上位の若手貴景勝、阿武咲、北勝富士は
負け越したが。
まだ、安定した実力ではない。しかし、悲観
することはない。いい素材だし、成長途上だし、
大関候補であることは間違いない。
★三賞について。
殊勲賞栃ノ心は優勝争いを盛り上げたという
理由。これは昭和47年七月場所優勝した高見
山のときいわれた基準である。敢闘賞は10勝
をあげた新入幕阿炎、竜電が受賞。妥当な線
だと思う。技能賞は栃ノ心。前回の技能賞は
吊りが認められての受賞だった。今場所も
御嶽海をごぼう抜きにした。
★場所中に大砂嵐の無免許運転と虚偽報告、
平成26年の春日野部屋で兄弟子が弟弟子に
顎を骨折する事件が明るみになったが。
スキャンダルはどうにも止まらない状態で
ある。弁明の余地がない事件である。相撲界
のイメージを払拭するのは容易ではない。
信用は一瞬で失われる。何が起きても観客が
入るは、いつまでも続かない。
★最後に場所の採点を。
65点。
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