炎鵬が十両に昇進して、関取の仲間入りを
した。一月場所は幕下東6枚目で4勝3敗の
成績だから、普通なら十両昇進はありえない。
ところが一月場所は十両から幕下へ陥落する
力士が、休場力士を含め7人という量産ぶり
の幸運も手伝って、炎鵬は最下位(14枚目)
ながらも、十両入りを果たした。
<序ノ口時代の炎鵬(右)の相撲 相手は隆の成>
昨年末NHKで「大相撲この一年」が放送
された。その中で来年期待する力士として、
モデルの市川紗椰氏が炎鵬をあげた。もう
一人の舞の海氏は貴源治をあげつつも、その
下に小さい字で炎鵬を書いていた。炎鵬は
それほど期待される力士である。
炎鵬はいわゆる相撲少年であった。5歳で
相撲を始め、中学から大学まで相撲部で活躍
して白鵬の内弟子になった。体は小さく169
センチ、94キロである。現代の重量級全盛
時代のなかで、100キロをきっている。それ
でいて意外と思えるほど鋭い相撲を取る。
序ノ口、序二段、三段目までは7戦全勝優勝
で幕下入りしている。
<幕下時代の炎鵬>
幕下は5勝2敗、4勝3敗と苦戦もあったが、
2場所で新十両になった。三月場所、炎鵬が
どんな相撲を取るか、見所の一つになる。
ただ最初に記したように、十両入りがいか
にも早すぎた。幕下で技の相撲を取っていた
石浦も新十両では勝ち越したものの、苦戦
している。石浦は幕内に入るまで結局10場所
かかっている。炎鵬に過大な期待をするのは
酷かもしれない。
「負けて覚える相撲かな」という言葉がある。
炎鵬は、勝敗は眼中におかず、思いっきり
暴れるくらいの気持ちで相撲を取ったほうが
いいのかもしれない。重量級対100キロ未満
の対戦は間違いなく見逃せない相撲になる。
<湘南乃海を投げて勝ち越しを決めた炎鵬(右)>
ビッグカメラに行ってきました。
興味深いテーマをこれからもお届けます。
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