大相撲– category –
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貴乃花を退職に追い込んだカタチ・手法
無事に終了した九月場所のわずか2日後、驚きをもって発表されたのが貴乃花の協会退職(本人の表現は引退)であった。記者会見での退職理由と協会の反論が以下である。1.今年の3月内閣府に提出した告発上を事実無根と認めること。そうでないと親方廃業... -
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迷走!貴乃花退職をめぐる不整合性
「やめちゃったね」「残念」「大変なことになったね」相撲仲間からのメールが次々に届く。そんななか、昨日25日夜相撲協会の広報部長である元大乃国の芝田山が、貴乃花が退職に追いやられたいきさつについて反論・見解を示した。<日刊スポーツの記事>1... -
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激震!貴乃花が協会に退職届け提出
貴乃花が退職するのでは、という話は場所中、事情通より伝わっていた。しかし、確かなことが判明するまでこのことにはいっさい触れてこなかった。ただ、最近の貴乃花のホームページには「長らく貴乃花を応援してくださりありがとうございました。厚く御礼... -
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平成30年九月場所総評
★九月場所の相撲人気について九月場所のチケットは発売当日70分で15日間完売した。しかし、ネットには相変わらず、高額のチケットが出回っており、ダフ行為目的の購入者がチケット完売に影響しているのはゆゆしき事態である。相撲協会は対策にのり出す時期... -
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■秋千秋楽 稀勢の里、横綱復活はこれから
白鵬充実の全勝優勝。4連敗中の鶴竜では白鵬を脅かすことはできなかった。カド番を脱した栃ノ心は力強くのびのびした相撲で高安を撃破した。ここまではいい。九月場所の最大の焦点は何か。それは稀勢の里の進退であった。<14日目鶴竜から10勝目をあげた... -
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■秋14日目 白鵬の今後の優勝回数を推測する
結びの一番、白鵬と豪栄道が土俵に上がり、仕切りを繰り返す。そうすると館内は豪栄道コールが響き渡る。白鵬の声援はないのか、かけにくいのか届いてこなく、豪栄道コール一色に聞こえる。だが、白鵬はそんなコールに動じていないようすである。<白鵬、... -
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■秋13日目 場所の焦点は白鵬の全勝優勝
優勝争いが2差となったせいか、どうも取組がもうひとつ盛り上がらない。たんたんと進行していく感が否めない。盛り上がった優勝争いなら、取組の進行とともに徐々に熱くなっていきクライマックスへ達する。五月場所の鶴竜対栃ノ心戦のときはまさにそうだ... -
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■秋12日目 消えた1敗力士
昨日鶴竜に土をつけた栃ノ心だけに対白鵬戦に期待する方がいても不思議ではない。だが、その一縷の期待は白鵬には通じなかった。白鵬は一瞬で栃ノ心を倒した。瞬殺であった。白鵬のスピード、技の切れ、そしてなにより反応の速さは復活している。そして調... -
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■秋11日目 意外な展開となった三番
11日目は意外な展開となって終了した。まず全勝鶴竜対カド番栃ノ心戦。鶴竜はここまで万全の相撲を取ってきた。野球でいえば完全試合である。一方栃ノ心は精彩を欠く相撲が目立ち6勝4敗である。鶴竜に負ける要素はない。立ち合い、鶴竜もろ差し。この形... -
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■秋10日目 1敗で追走高安、稀勢勝ち越し
1敗同士、久々に好調の豪栄道、高安が激突した。10日目の対戦は早すぎると見る方もおられるだろうが、下記の予想取組表を見ていただきたい。数字は○日目で15は千秋楽である。豪栄道の13日目から千秋楽と高安の11日目と12日目が横綱戦を組む以上豪栄道対高... -
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■秋9日目 目を見張った白鵬と稀勢の里
優勝をねらう全勝白鵬と大関をねらう2敗御嶽海が激突した。先場所優勝した御嶽海だが横綱戦はなかった。それだけに白鵬戦は試金石になる。立ち合い白鵬は素早く左上手、いい位置を引いて出た。御嶽海左へまわり込んでくいさがる。白鵬の上手が切れた。白... -
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■秋8日目 平成30年九月場所の行方
稀勢の里の8日目の対戦相手は玉鷲である。玉鷲は全敗だが、すべて関脇以上の敗戦である。あなどれない相手である。稀勢の里は玉鷲の真っ向からの離れての攻めに完敗した。玉鷲は四つにくることはないのだから、稀勢の里は立ち合いの工夫が必要だった。こ... -
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■秋7日目 攻め手がなかった稀勢の里
敗戦から一夜明けた7日目。稀勢の里の心境に変化はあるのか。連敗となるとそうとう窮地に追い込まれる。そんなマイナー思考ではなく、気持ちを切り替え、今日の一番に全力を尽くす心意気であればいいのだが。さて、敗戦後の稀勢の里の相手は千代の国であ... -
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■秋6日目 稀勢の里の真価が問われるのはこれからだ
場所前稀勢の里対千代大龍戦についてこう記した。パワー相撲の千代大龍が立ち合いから一気に出ると一つ間違うと危ない。稀勢の里は千代大龍に立ち合い負けしないことである。実際の稀勢の里対千代大龍戦は次のように展開した。立ち合い、稀勢の里は左足か... -
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■秋5日目 注目の三番を斬る
●8場所連続休場あけ稀勢の里対曲者正代正代戦の注意点はもろ差しを許さないことである。大鵬は両腕を交差してもろ差になったが、稀勢の里の左と正代の右の差し手争いである。稀勢の里はこの争いを制して右上手をがっちり引いて寄り立てる。豊山戦もそうだ... -
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■秋4日目 会心の相撲が遠い稀勢の里
稀勢の里の対戦相手は11勝と負けなしの魁聖である。ただし、対戦成績は、今の稀勢の里にとって遠い過去の数字にすぎない。魁聖は幕内ナンバー2の体重の持ち主で巨体である。得意は右四つである。だが、それでも稀勢の里は左四つにはなれそうな対戦相手で... -
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■秋3日目 耐えて勝つ稀勢の里
場所前稀勢の里対豊山戦をこう分析した。初顔となる豊山は四つになっても体力負けしない。七月場所千秋楽の御嶽海戦でみせた動きや執拗な攻めもある。体力負けしない力士はほかにもいるが、若さをぶつける相撲は豊山ならではといえる。さて、実際の本場所... -
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■秋2日目 稀勢の里の変身
今場所最大の注目力士稀勢の里は、2日目を迎えてますます注目度をあげている。それは対戦相手がパワー相撲でありながらねばりもあり、土俵際も気が抜けず、1勝2敗の対戦成績の貴景勝であるからだ。稀勢の里にとって関脇以下で最も危険な対戦相手である... -
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■秋初日 予想を超えた稀勢の里の相撲
今日はいやおうなしに稀勢の里の一挙一動に注目が集まる。久々に見る稀勢の里の横綱の土俵入り。ややテンポが早く、どっしり感がもうひとつに感じた。しかし、観客が本当に見たいのは勝負のゆくえである。観客が投票する注目の一番森永賞の結果は、稀勢の... -
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H30年九月 横綱・大関に挑む10人のサムライ
明日から九月場所が始まる。鶴竜対貴景勝、白鵬対玉鷲、稀勢の里対勢が組まれた。稀勢の里は若手で突き押しの破壊力抜群の相手ではななかった。だが2日目は貴景勝という難しい相手になる。稀勢の里は8場所連続休場のあと土俵に戻ってくる。もう休場は許... -
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九月場所展望
明後日から九月場所が始まる。猛暑の七月場所からみるといくぶん過ごしやすい季節になってきた。それだけに、力士は思う存分力を発揮しやすい環境になってきたといえる。九月場所の展望というと通常優勝争いから入っていくのだろうが、場所最大の見所は別... -
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飛躍できるか期待の若手
大鵬が登場したときは将来の大関・横綱を予感させるモノ感じさせてくれた。大鵬は短期間で優勝、大関、横綱へと駆け上がり、大横綱へと突き進んだ。北の富士・玉の海のときは貴ノ花、大受が現われた。さらに輪島、魁傑と期待のホープが次々に現われた。遅... -
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稀勢の里の運命
8場所連続休場の稀勢の里が土俵に帰ってきそうである。総見で横綱・大関相手に4勝4敗ということだが、稽古は必ずしも勝つことを目的としてするものではない。当然奇襲や立ち合いからの変化はない。相手にケガをさせる相撲やケガをしている箇所を攻めた... -
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鶴竜の未達成優勝
昨年鶴竜は18勝17敗55休、皆勤1場所というさんざんな成績だった。優勝が初めてなかった年でもあった。4場所連続休場で進退が問われた。それを11勝4敗でのりきった。するとその後13勝優勝、14勝優勝と初めての連続優勝も達成した。あざやかな転身であっ... -
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栃ノ心優勝のカギ
七月場所、快調に白星を重ねていた栃ノ心が、6日目思わぬ負傷で休場に追い込まれた。スタートの場所につまずくのはなんともいやな感じである。新大関から一転カド番に陥ってしまう。新大関の休場は15日制が定着した昭和24年夏場所以降では、前の山、大受... -
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白鵬を取り巻く記録・問題
第一人者である白鵬が浮上できないでいる。この1年間は30勝9敗51休である。6場所中4場所が休場である。ここへきて以前より休場が多くなってきた傾向がみえる。優勝は現在4場所ない。平成27年七月場所から翌年の三月場所まで5場所優勝なしがあるが、... -
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御嶽海の15日間を推測する2
九月場所、御嶽海と対戦が予想される関脇以下の力士をみていこう。意外かもしれないが多くの力士が五分の対戦を残している。◆要注意魁聖 1勝4敗九月場所対戦が予想される関脇以下で負け越している力士が魁聖である。といってもこれはまだ御嶽海が三役に... -
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御嶽海の15日間を推測する1
九月場所は御嶽海の大関取りの場所になる。七月場所、初優勝したが、今度は周囲の御嶽海を見る目が違ってくる。御嶽海の15日間を対戦相手別に推測する。◆強敵白鵬 2勝6敗1勝は不戦勝だから実質1勝6敗である。その1勝は昨年(平成29年)の七月場所、... -
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幕下以下の元幕内力士
最高位小結の常幸龍が十両に復帰した。幕下に落ちたのが平成28年七月場所であった。そこから13場所かかって、十両東14枚目に戻した。東幕下5枚目で4勝3敗の成績はかなりラッキーである。幕下東筆頭7戦全勝で優勝した白鷹山は西12枚目で常幸龍との番付... -
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隆の勝の出世街道
千賀ノ浦(元隆三杉)部屋の隆の勝が、入門9年目でついに新入幕を果たした。千賀ノ浦部屋への入門は15歳のときである。師匠は元舛田山である。前相撲は平成22年の三月場所である。同期に輝がいる。四股名は舛ノ勝である。少年時代、相撲経験があるものの... -
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大相撲幕内体重番付
平成30年九月場所の番付を基に大相撲幕内体重番付を作成してみた。重量級大相撲といわれて久しいが、数字で見るとどうなるか。27日に力士の身体検査があったようだが、数字はそれ以前のモノを採択している。幕内の総重量は6896キロで、平均は164キロである... -
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番付の矛盾
九月場所の新番付が発表された。関脇は優勝した御嶽海が東にまわり、8勝の逸ノ城が西にまわった。これは合理的な編成で賞賛したい(予想は逆が多かった)。ちなみに七月場所では御嶽海対逸ノ城戦は実現していない。阿武咲と朝乃山はどちらが上位か。予想... -
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関脇以下の優勝力士キラー10最終回
関脇以下の優勝力士キラーのテーマはついに現代まできた。それだけに記憶に新しいのではないだろうか。四股名も現役が多い。例外は大砂嵐で、不祥事のためすでに引退している。照ノ冨士、豊ノ島は幕下に陥落中である。平成29年九月場所、大関から降格した... -
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関脇以下の優勝力士キラー9
平成13年から平成25年までの優勝力士キラーをみていこう。ただし、横綱・大関と対戦のない平幕優勝力士及び横綱・大関と部分対戦の平幕優勝力士に勝った力士は、対象外とさせていただいた。この時期は朝青龍が一気に横綱にかけあがり、長い間一人横綱を務... -
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稽古は直前の本場所を目指すモノではない
夏の巡業で稀勢の里がどういう稽古をしているかの情報が入ってくる。現在8場所連続休場という不名誉な記録をしているだけに、注目がいくのはしかたがない。しかし、いかにも夏の巡業は九月場所を目指した稽古であるかのような印象を与える。映像となると... -
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日々すべて相撲
残暑厳しい中、寝苦しい日があるが、力士はどのように寝ているだろうか。元栃木山の春日野は「寝るときは海老のようになって寝ろ。大の字になって寝たら承知しないぞ」と弟子に戒めていた。夏は暑いからといって窓をあけ、裸で寝ることも禁じた。体のバネ... -
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今の井筒部屋は本家井筒部屋の分家
井筒部屋といえば横綱鶴竜をかかえる部屋である。師匠は元逆鉾で、父の鶴ヶ嶺から部屋を引き継いで今日に至っている。横綱を擁する部屋としてはいささか弟子の数が寂しい状態である。井筒部屋というと名門のイメージがあるが、今の井筒部屋は、実は本家井... -
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相撲部屋の未来
満員御礼が続く大相撲。チケットが入手困難で寝込む方、立ち直れない方まで出るほどである。過熱を通り越した異常事態である。人気は最高だが、そうはいかない面がある。新弟子である。七月場所は新弟子がゼロだったのである。関取になれる確率が低いから... -
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関脇以下の優勝力士キラー8
平成初期その後から平成12年までの優勝力士キラーをみていこう。ただし、横綱・大関と対戦のない平幕優勝力士及び横綱・大関と部分対戦の平幕優勝力士に勝った力士は、対象外とさせていただいた。この時期は貴花田、曙、若花田が優勝し始め、大関・横綱へ... -
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知られざる十両優勝
七月場所千秋楽、十両で貴ノ岩対隆の勝の優勝決定戦がおこなわれた。貴ノ岩が勝利し、平成25年一月場所以来2回目の十両優勝となった。5年半ぶりの十両優勝であった。優勝賞金200万円とともに貴ノ岩は来場所の再入幕を決定した。<貴ノ岩と隆の勝の十両優... -
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体重からみた旧両国国技館の英雄
現在は160キロ以上の重量級全盛の時代である。小兵というと116キロの石浦、115キロの照強があげられる。それではひと昔前はどうだったのか。旧両国国技館時代をみていこう。旧両国国技館は明治42年夏場所より、戦後まもない一時期まで使用された。途中何度... -
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問われる!稀勢の里8場所連続休場後の成績
横綱という地位をひとくくりにはできない。ピンとキリには随分差がある。横綱中の横綱、大横綱といういい方はあるが、別に定義があるわけではない。しかし、時代を築いた横綱となるとイメージは固まってくる。その対極にあるのが弱小横綱である。横綱とし... -
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関脇以下の優勝力士キラー7
昭和最後から平成初期の優勝力士キラーをみていこう。ただし、横綱・大関と対戦のない平幕優勝力士及び横綱・大関と部分対戦の平幕優勝力士に勝った力士は、対象外とさせていただいた。この時期は千代の富士の優勝街道を邁進中であり、弟弟子の北勝海が台... -
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59年前の大関昇降基準アンケート
九月場所、御嶽海の大関取りが見所になる。最近は3場所33勝以上が大関の目安とされているが、これは相撲協会が公式に打ち出している見解ではない。つまり大関昇進には、はっきりとした基準はないわけである。また、大関は横綱と違い、適格者がいなければ... -
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横綱・大関の途中出場
七月場所4日目、白鵬が休場した。そのとき大相撲中継で「再出場はまだようすをみて、おそらく…どうでしょうか」とアナウンサーが向こう正面で白鵬の師匠である宮城野(元竹葉山)に尋ねた。「ちょっとまだはっきりとはわからないですね」と答えている。驚... -
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引退相撲思いつくまま
日馬富士の引退相撲のチケットが8月初めに届いた。正式には「第70代横綱日馬富士引退断髪披露大相撲」という。日馬富士が引退相撲を9月30日におこなうという情報は、五月場所開始早々耳に入ってきていた。ところがチケットはどうなっているかは定かでは... -
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関脇優勝その翌場所4
取口を変えて急激に強くなったのが、千代の富士である。それまで投げが中心だった。そのため、よく肩を脱臼した。8回も脱臼すれば、あきらめの境地になっても不思議ではない。しかし、千代の富士は鍛えぬき、筋肉の鎧を身につけた。そして前褌を取って寄... -
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平成30年九月場所チケット事情
九月場所の前売りが始まった。七月場所の平日分チケットはけっこう長期に渡って販売され続けたが、九月場所はそうはいかなかった。コンビニでは最初から回線がつながらないありさまだった、という。特に土日祝日は秒殺というくらい、短時間でなくなった。... -
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希善龍の苦悩
七月場所、栄光は御嶽海に初めて輝いた。その一方でまたも達成できなかった勝ち越しに苦しむ十両力士がいた。希善龍である。成績は6勝9敗だった。希善龍はこれまで9場所十両に在位しながら、1度も勝ち越せないでいる。さすがに9度という数字になると... -
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関脇優勝その翌場所3
大鵬から年6場所制である。比較的現代の制度に近づいてきている。大鵬は入幕した年に関脇優勝している。驚異の新人であった。成績も11勝-12勝-13勝優勝だから文句なしの大関昇進であった。大鵬は関脇で優勝しながら三賞が1つももらえなかった。... -
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4場所経過した平成30年年間最多勝レース
鶴竜と栃ノ心がハイレベルで争っていた年間最多勝が、両力士が途中休場したことによって、にわかにあやしくなってきた。4場所が経過した年間最多勝レースはどのように変化したか。4場所までの経過をまとめてみた。それが以下である。なお、対象は4場所... -
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関脇優勝その翌場所2
東西合併後年4場所だった大相撲は、昭和8年から年2場所制に戻っている。この時期関脇で優勝した力士は翌場所皆大関に昇進している。男女ノ川の関脇優勝は実は2回目の優勝である。男女ノ川は昭和7年におきた春秋園事件で協会を脱退していた。復帰した... -
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御嶽海、15日間の戦いを採点する
七月場所、横綱・新大関があいついで休場するなか、御嶽海はまさかの快進撃で前半を全勝で折り返した。常にトップに立ち続け、最後まで譲ることなく突っ走り、14日目に優勝を決めた。立ち合いからの当たり、常に前に出て相手に圧力をかけ、安定した相撲を... -
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関脇優勝その翌場所1
七月場所関脇御嶽海の優勝の余韻を残す場所後である。いつの時代も初優勝はどこか感動的である。御嶽海は関脇で優勝しながら、大関は来場所かけることになる。三月場所7勝8敗、五月場所9勝6敗では無理からぬことであった。<NHK金杯を受ける御嶽海>関... -
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続旧貴乃花一門は呼称なしのその他に分類
決まり手係だった親方がかつてこう言ったことがある。「マスコミの決まり手が正式な決まり手になるのではありません。協会が決定した決まり手が正式な記録になるのです」これは報道されたことは必ずしも日本相撲協会の見解や決定ではないということを表し... -
大相撲
初優勝御嶽海、栄光のグラフ
3横綱・新大関が休場するなか、御嶽海が堂々たる相撲で昭和55年一月場所の三重ノ海以来の優勝を出羽海部屋にもたらした。関脇の優勝は平成27年五月場所の照ノ富士以来で、25人目である。朝汐が2度関脇で優勝しているのを1人として数えている。なお、最... -
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平成30年七月場所総評
★七月場所の相撲人気について七月場所は珍しく、発売日即日完売にならなかった。土日祝日13日目は完売だが、平日は、けっこう最後まで残った。もっとも発売日即完売は、ダフ行為が要因の面はある。高値のチケットは購入しないようにしない限り、ダフ行為は... -
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■名古屋千秋楽 御嶽海大関昇進のハードル
千秋楽、御嶽海の対戦相手は逸ノ城ではなく、3敗の豊山であった。逸ノ城ではなく豊山との対戦は吉とでるか凶とでるか。ところがこれが予想に反して大熱戦となった。それも離れての攻防が多く、最後は正面での投げの打ち合いで豊山が制した。優勝が決まっ... -
大相撲
■名古屋14日目 大相撲にほしい将来の大物
御嶽海が栃煌山をくだし、堂々たる初優勝を達成した。御嶽海は大関陣が崩れるなか、よく踏みとどまってくれた。御嶽海がいなければ乱戦・混戦になって、場所は収拾がつかなかくなるところだった。<御嶽海、栃煌山をくだし初優勝>先場所、鶴竜と栃ノ心が... -
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■名古屋13日目 大関の失墜
「大関に勝たなくては」と優勝に大関戦の勝利にこだわっていた御嶽海だが、この日豪栄道を寄せつけず、圧倒的な勝利となった。後続は3敗のため、御嶽海が優勝を逃すケースは、このあと連敗し、優勝決定戦でも負ける以外はあり得なくなった。もっとも、追... -
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■名古屋12日目 御嶽海対高安戦を斬る
全勝御嶽海の優勝は濃厚である。そうなると誰が御嶽海を倒すかに注目がいくことになる。御嶽海の12日目の対戦は4敗の大関高安である。高安はどうも調子に乗り切れない傾向がある。相撲はこう展開した。立ち合い当たりあって御嶽海素早く右でまわしの浅い... -
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■名古屋11日目 高安の限界
高安がまさかの相手に負けた。対戦相手は眠れる巨像逸ノ城である。今場所の逸ノ城はピリっとしない。破壊力がない。抵抗なく負けている。ここ数場所、逸ノ城の強さが復活してきた、と思わせたが、今場所は元に戻っている。だから眠れる巨像なのである。逸... -
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■名古屋10日目 強者の激突なき優勝争い
場所は3横綱1大関が休場している。その分残された者ががんばる、とはいかなかった。そのマイナスの影響がもろにでてしまっている。御嶽海はりっぱだが、もう一人優勝を争う強者と「両者激突の一瞬来たれり」、とはいきそうもない。<御嶽海、輝を退け1... -
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【7月22日】関脇以下の優勝力士キラー6
昭和49年五月場所から57年一月場所までの優勝力士キラーをみていこう。ただし、横綱・大関と対戦のない平幕優勝力士及び横綱・大関と部分対戦の平幕優勝力士に勝った力士は、対象外とさせていただいた。この時期は輪湖時代から北の湖時代、さらに千代の富... -
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【7月21日】横綱稀勢の里の立ち位置
稀勢の里の休場が恒例化している。権利があれば義務がある。権利の行使となる「休場しても地位は横綱のまま」なのだが、横綱の責任を果たしていない。これでは休場にいい意味での甘えなどありえない。これ以上出場できないのならば、限界と判断されても仕... -
大相撲
【7月21日】専門誌へのアプローチ
学生時代はプロレスと大相撲に明け暮れていた。大学を卒業したらプロレス専門誌「ゴング」の日本スポーツ出版社か相撲専門誌「大相撲」(読売「新聞社)の就職を考えていた。日本スポーツ出版社は、あるスポーツ出版社が昭和42年ごろ傾き、そのなかからはじ... -
大相撲
【7月20日】白鵬63連勝の中身
NHKの解説者だった玉の海梅吉さんが、双葉山の69連勝の話題になったとき「この連勝には私も大分貢献してますな」と語ったことがあった。実際双葉山の69連勝には玉ノ海の名が5度登場している。昭和14年春場所、双葉山の連勝が安藝ノ海にストップされた... -
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【7月20日】日馬富士の時代
安馬は技能派の力士であった。それが大関になり、優勝し、横綱にまで上り詰めることは予想外のできごとだった。優勝は9回であった。きりがいい10回まではいきたかったのかもしれない。それでも日馬富士は自己の限界以上の力を発揮した力士であった。<雄... -
大相撲
【7月19日】大相撲幕内年齢番付
2018年七月場所の番付を基に大相撲幕内年齢番付を作成してみた。年齢は2018年7月31日現在とした。(年齢を出す必要上西暦を使用)それが以下である。これをみると鶴竜32歳、白鵬33歳、稀勢の里32歳は幕内下位クラスである。横綱の高齢化はかなり進んでい... -
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【7月18日】大関の通信簿新版
今場所、高安、豪栄道の両大関はそろってカド番である。高安は大関になりたてのころは期待はずれの1ケタ勝利が続いた。今年に入って連続12勝をあげたと思った矢先、翌場所全休とどうも長続きしない。<高安>豪栄道は大関ともに苦労が始まった。9場所... -
大相撲
【7月18日】安馬の時代
<引退相撲の案内>9月30日、日馬富士の引退大相撲が開催される。日馬富士はスピードと集中力で取る力士であった。現代ではそうしたタイプは少ないだけに貴重な存在だった。筆者は日馬富士が国技館から離れた所でもファンサービスに徹している姿を見てき... -
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【7月17日】平成30年七月場所の行方
3横綱と新大関が休場で一転異常事態となった七月場所。場所はなんとも物足りなく、見所が少ない場所になった。番付の意味が失われた七月場所。結びの一番がカド番大関では何とも締まらない。横綱は高齢化している。横綱をねらえる大関はいなくなった。次... -
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■名古屋9日目 熱闘豪栄道対輝戦に大相撲の本質
3横綱、新大関が休場するなかでは、どうしても取組は寂しくなる。9日目、三役同士の取組は高安対玉鷲戦のみであった。横綱・大関が7人いたときは8日目で横綱対大関戦が組まれたことがあったことを思うと隔世の感である。だが、相撲内容は別である。結... -
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◆お知らせ(予告)賢明な読者の皆様へ
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。暑さに負けず、足を使い、この目で見た生の大相撲をお届けするために七月場所の10日目から千秋楽まで名古屋に赴きます。その間以下の大相撲のテーマをお届けし、場所の話題、名古屋情報は場... -
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■名古屋8日目 場所を面白くするカギは高安と貴景勝
今日の御嶽海の表情は堅かったように映った。そのせいか、相撲は千代の国のいなしに泳いだ。こらえて前に出て勝負はきまった。考え過ぎると敵は千代の国ではなく、自分自身になる。御嶽海は初日から8連勝で勝ち越した。魔の一月場所の7連勝5連敗を繰り... -
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■名古屋7日目 乱戦混戦を防ぐ存在御嶽海
休場の流れがいっこうに止まらない。ここへきて栃ノ心まで休場してしまった。負けがこんでのことではなく、足の親指を痛めたというのだから事態は重かった。勝ち越しへ向け、途中出場があり得るかもしれない。しかし、無理だけはしてほしくない。これで大... -
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■名古屋6日目 横綱不在、栃ノ心に土で不安な土俵展開
そして横綱はいなくなった。鶴竜がまさかの休場である。そうとう早く決まっていたのか朝のワイドショーで急遽報道された。それにしても3横綱の休場で横綱・大関リーグ戦が3番に減ることになる。当然横綱の休場によって三役の取組は平幕を対戦させるしか... -
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■名古屋5日目 暗転の一人横綱
鶴竜がおかしい。前日に続き阿炎相手に引き技にでてあっけなく敗れた。鶴竜が連敗したのは、一月場所以来である。このときは終盤4連敗している。フル出場して前半で2敗したのは、平成29年三月場所以来である。このときは10勝5敗に終わっている。負けた... -
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■名古屋4日目 白鵬休場で急に冷え込んだ本場所
今日から白鵬が突然休場した。本場所でどこか痛めた様子は見られなかっただけに意外な感じがした。ケガは支度部屋だという。白鵬の休場で土俵が急に冷え込んだ。横綱同士の一番はなくなった。そして横綱・大関リーグ戦は6番になった。NHKの放送は途中... -
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■名古屋3日目 千代の国大健闘と栃ノ心への戒め
3日目、満員札止めのなか取組はたんたんと進む。この日意外と言っては失礼だが、千代の国対大関高安戦は予想を超える大熱戦になった。地位も体格的にもはるかに高安がまさっているにも関らず熱戦となった要因は、千代の国の果敢な攻めとねばりにあった。... -
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■名古屋2日目 再び遠のく日本人優勝
初日、正代を油断ならない力士になってきたと書いたばかりだが、今日の白鵬戦はなすすべなく簡単に負けた。最初立ち合い手つき不十分のやり直しで、気力がそがれたわけではないだろうけど、それにしてもあっけない勝負であった。白鵬は今年に入って優勝が... -
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■名古屋初日 明暗分かれた横綱・大関陣
8日から七月場所が始まった。異例な事態はここ数日、西日本を中心にやまない大雨をもたらしていることである。交通機関は動いているのか。動いていても時間がかかるケースも出てくる。降りすぎた大雨の地域西日本から名古屋入りした相撲仲間がいる。雨に... -
大相撲
H30年名古屋 横綱・大関に挑む10人のサムライ
七月場所が明日8日からスタートする。今場所から栃ノ心が大関に加わる。横綱稀勢の里はいつも通り休場となる。大関高安は土俵に戻ってくる。2横綱3大関に上位力士が挑むカタチになる。フルに挑む力士は、上位に新たな休場者が出ない限り、4枚目魁聖ま... -
大相撲
復活が遠のく稀勢の里
稀勢の里の休場が正式に決定した。七月場所出場しても自信をもって相撲が取れないということなのだろうが、毎場所同じことを何度も繰り返している。きちんとした再起計画に基づいてなら、何月までに7分の復調にもっていき、翌々月で9分どおりに仕上げる... -
大相撲
白鵬優勝の可能性を探る
白鵬が稀勢の里と稽古したり、胸を貸したりと話題を呼んでいる。その白鵬は今年に入って相撲人生初の連続休場をした。昨年は2回休場しながら、3回優勝したが、今年はまだない。五月場所は終盤失速して、優勝争いから脱落した。白鵬はもはや昔の白鵬でな... -
大相撲
鶴竜のカモと苦手3
鶴竜が対戦成績で差をつけている力士をみていこう。鶴竜が6番以上取って、1度も負けていない力士が4人いる。正代、魁聖、千代大龍、豪風である。正代には8勝0敗である。すべて鶴竜が横綱になってからのため、当然と思える。だが、途中休場した場所が... -
大相撲
鶴竜のカモと苦手2
鶴竜の苦手をもう少しみていこう。苦手の一人は七月場所関脇に復帰した御嶽海である。4勝3敗とかなり接近されている。三月場所は鶴竜対魁聖戦を組んだ関係で両者の対戦はなかった。横綱対関脇戦がないのはきわめておかしい。鶴竜対御嶽海、鶴竜対魁聖両... -
大相撲
鶴竜のカモと苦手1
五月場所、初の連続優勝を見事成し遂げた鶴竜。五月場所鶴竜は、唯一の黒星を松鳳山につけられている。松鳳山には12勝2敗と特に取りにくい相手ではなかった。14日目栃ノ心と優勝をかけて対戦したが、実は鶴竜にとって栃ノ心はそれほど取りにくい対戦相手... -
大相撲
関脇以下の優勝力士キラー5
昭和40年から49年三月場所までの優勝力士キラーをみていこう。ただし、横綱・大関と対戦のない平幕優勝力士に勝った力士は対象外とさせていただいた。昭和40年一月場所から部屋別総当たり制が始まった。それは今日まで続いている。この時期は大鵬時代から... -
大相撲
優勝をねらえる新大関栃ノ心
一月場所、思いもかけず優勝したのが栃ノ心である。その自信とプライドを背景に戦ったのが三月場所であった。前場所の優勝者として恥ずかしい成績は残せないという思いが伝わってきてくる相撲であった。それが10勝という成績につながった。<健闘を誓う鶴... -
大相撲
明生の出世街道
明生が序ノ口から42場所かかって新入幕を果たした。一見順調な出世のように映るが、けしてそんなことはない。中学卒業後立浪(元旭豊)部屋に入門した。前相撲は平成23年の就職場所といわれる三月場所の予定だったが、中止となり翌場所の技量審査場所とな... -
大相撲
旧貴乃花一門は呼称なしのその他に分類
本日は名古屋場所展望号の専門誌の発売日である。それを見てあることに目がいった。それは立浪(元旭豊)常盤山(元舛田山)そして貴乃花が離脱した旧貴乃花一門が呼び名もなく、その他に分類されていたことである。貴乃花が離脱をしたときは阿武松グルー... -
大相撲
関脇以下の優勝力士キラー4
昭和30年代の優勝力士キラーをみていこう。ただし、横綱・大関と対戦のない平幕優勝力士に勝った力士は対象外とさせていただいた。昭和32年福岡で本場所が開催され、年5場所になった。しかし、年5場所はこの年だけで、翌年の昭和33年は名古屋が本場所に... -
大相撲
琴恵光の出世街道
琴恵光が苦節11年ついに新入幕を果たした。祖父松恵山(立浪部屋)は十両までだったので、それを超えたことになる。もっとも十両での実績ですでに超えていた。松恵山は昭和30年春場所十両入りした。十両在位は通算4場所である。最高位は十両17枚目である... -
大相撲
合理性と非合理性が入り混じった番付
平成30年七月場所新番付が発表された。予想通り新大関の栃ノ心はカド番大関豪栄道、高安の風下に立った。この点に関して、番付編成会議はどうしても不合理的考えを貫きたいようである。それならせめて大関の月給を以下に改めてはいかがだろうか。どんな成... -
大相撲
一門離脱、無所属になる貴乃花は無責任
今年に入って貴乃花親方の変身ぶりが激しい。貴公俊の支度部屋での付け人暴行を機に協会との対決姿勢からこれまでの言動を平謝りに謝る姿勢に転じた。三月場所直前、内閣府への告発状を提出していたが、取り下げた。貴公俊の師匠としての責任から厳罰を受... -
大相撲
関脇以下の優勝力士キラー3
戦後の混乱期、日本の古いものはすべてダメという風潮のなか、相撲人気はどん底であった。そんななか、相撲協会と記者クラブが人気回復に考え出したのが、優勝決定戦制度であり三賞であった。これまで同点の成績の場合、番付上位者の優勝であった。また、... -
大相撲
4人の豊山
五月場所、初の上位進出で健闘したのが豊山であった。勝ち星にはつながらなかったが、突き押しで攻め立て持ち味を十分に発揮した。栃ノ心を追い込んだものの、もう一歩であった。<H30年5月 栃ノ心を攻め立てる豊山(前名小柳)>実は豊山という四股名はこ... -
大相撲
関脇以下の優勝力士キラー2
大正15年協会制定の優勝制度が始まった。それに伴い取り直し、不戦勝制度が整備されていった。最初の優勝者は常ノ花である。昭和初期の関脇以下の優勝力士キラーの特徴は2度達成した力士が出てきたことである。第1号は清瀬川である。大正12年春場所横綱... -
大相撲
関脇以下の優勝力士キラー1
五月場所、松鳳山は横綱鶴竜に勝ちながら、殊勲賞は鶴竜が優勝した場合というので、最後まで待たされた。幸い結びの一番で鶴竜が白鵬を寄り切り、14勝1敗で優勝を決めたので、松鳳山の殊勲賞受賞が決定した。松鳳山は優勝鶴竜に勝った唯一の力士として価...