大相撲

連敗記録

2019年4月21日

『NHK「趣味の手帳」より 大相撲こぼれ
話』という本が手元にある。これはNHK
ラジオ「趣味の手帳」を一冊にまとめたもの
である。大相撲に関してのラジオ放送は昭和
47年から52年まで放送され、12人の方が登場
している。誰がどんなテーマで話したことを
載せたかは、写真をご覧いただきたい。
趣味の手帳
<NHK「趣味の手帳」より 
大相撲こぼれ話 文化出版局発行>

そのなかで能見正比古氏が大相撲珍記録集に
触れている。本文は珍記録に触れる前に偉大
な記録を紹介している。連勝記録である。
そのなかでこんなことを言っている。

世の中には天邪鬼(あまのじゃく)の人も
いるもので、連勝記録に対して連敗記録は
あるか……など聞かれますが、私はヒュー
マニストのほうで、そういう気の毒な記録は
調べたことがありません。が、こちらは六十
九連敗などという大記録はおろか、三十連敗
もないようです。

さらにこう続けている。

だいたい連勝も難しいが、連敗というのも
たいへん難しく、負け続けると番付も下がる、
そうすると、まわりが弱い相手になって、
ついつい勝ってしまうというわけ。たしか
番付もごく下の序二段あたりで、二十連敗
前後の人があったような記憶があります。
190322十三日目十両幕下以下 005
<服部桜>

これが連敗に対する認識である。それが覆さ
れる日が平成になって訪れるとは、誰も想像
できなかったであろう。言うまでもなく序ノ
口の服部桜である。まず負けると番付が下が
り、弱い相手になる、という前提が崩れて
いる。服部桜はずっと序ノ口なのである。
積み重ねた連敗は89連敗である。幕下以下は
7番しか相撲を取らない中での数字である。

服部桜は序ノ口が21場所続いている。勝利は
わずかに3勝である。連敗を止めた勝利は、
昨年(2018年)の七月場所の二番相撲であっ
た。この相撲を見た方に話をうかがうと、
相手に触れることなく勝ったという。決まり
手は腰砕けであった。
190324千秋楽十両幕下以下 014渡部対服部桜
<H31年3月 服部桜の立ち合い(右) 相手は渡部>

大阪の相撲仲間と服部桜の勝利の瞬間をこの
目で見たいものだ、という話が出た。大阪
場所では、服部桜は8番相撲まであったが、
ついに実現しなかった。そもそも序ノ口の
取組だから早くから直接見られる方は限定
されてしまう。

次に服部桜が勝利する日はいつくるのか。
そのときの貴重な瞬間の目撃者になれる方
はどれくらいいるのか。がんばれ服部桜!

明るくなるのがだいぶ早まっています。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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