白鵬 翔(はくほう しょう)は第69代横綱。モンゴル・ウランバートル出身、宮城野部屋。平成19年(2007年)七月場所から令和3年(2021年)九月場所まで横綱を務め、幕内優勝45回・通算1187勝はどちらも歴代1位である。63連勝、7連覇、48場所連続の横綱フル出場も持つ。引退後は年寄・間垣から宮城野を襲名して部屋を継いだが、2024年に弟子の問題で部屋が閉鎖され、2025年6月に協会を退職した。田口は「白鵬ほど数々の記録に彩られた横綱はいない」と書いている。
※通算の数字は日本相撲協会の歴代横綱プロフィール(2026年9月13日確認)、平成25年以降の場所ごとの成績は協会の過去の星取表と各段の優勝力士のページから写した。それ以前の年ごとの成績と記録の位置づけは、当サイト運営者・田口 通廣が2021年の引退時に書いた連載「白鵬10大記録」ほかの記名記事を、引用と明示して載せている。歴代横綱の一覧は初代明石から第75代大の里までに。

白鵬の基本データ|協会公式プロフィール(2026年9月13日確認)

| 四股名 | 白鵬 翔(はくほう しょう)。しこ名履歴は 白鵬 のみ |
|---|---|
| 代 | 第69代横綱(平成19年7月〜令和3年9月) |
| 本名・出身 | 白鵬 翔(協会表示)・モンゴル・ウランバートル |
| 生年月日 | 昭和60年(1985年)3月11日 |
| 部屋 | 宮城野 |
| 身長・体重 | 192.0cm・155.0kg(歴代横綱の体重ランキング) |
| 得意技 | 右四つ・寄り・上手投げ |
| 初土俵/新十両/新入幕 | 平成13年三月場所/平成16年一月場所/平成16年五月場所 |
| 新三役/新大関/新横綱 | 平成17年一月場所/平成18年五月場所/平成19年七月場所 |
| 引退 | 令和3年九月場所 |
| 優勝 | 幕内45回・十両1回 |
| 三賞・金星 | 殊勲賞3回・敢闘賞1回・技能賞2回。金星1個 |
| 生涯戦歴 | 1187勝247敗253休(122場所) |
| 幕内戦歴 | 1093勝199敗253休(103場所) |
出典: 日本相撲協会「第69代横綱 白鵬 翔」(歴代横綱・2026年9月13日確認)。
60キロの少年から45回優勝、退職まで|歩みの年表
入門のいきさつを田口はこう書いている。「2000年10月、旭鷲山をつてに6人のモンゴル人と一緒に来日した。他のモンゴル人は次々に相撲部屋にスカウトされた。白鵬はどこからも声がかからず、お土産を買って帰国の予定だった。そのとき、旭鷲山が宮城野(元竹葉山)に声をかけ、ぎりぎりで入門が決まった」「白鵬は体が60キロと軽かった。宮城野は稽古よりも体づくりから始めた」(元白鵬!宮城野部屋継承・2022年7月29日)。
| 時期 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 平成12年(2000年)10月 | 旭鷲山をつてに6人のモンゴル人と来日。入門先が決まらず帰国寸前で宮城野(元竹葉山)が受け入れた。体重は60キロ | 田口 35728 |
| 平成13年三月場所 | 初土俵 | 協会 |
| 平成16年一月/五月場所 | 新十両/新入幕 | 協会 |
| 平成17年一月場所 | 新三役 | 協会 |
| 平成18年五月場所 | 新大関。この場所で初優勝(田口の写真キャプション「2006年5月 初優勝」) | 協会・田口 30972 |
| 平成19年七月場所 | 新横綱(第69代)。朝青龍が出場停止となった九月・十一月場所を含め、この年から8年連続で年間72勝以上 | 協会・田口 49472 |
| 平成22年(2010年) | 63連勝。十一月場所2日目に稀勢の里に敗れて止まる。年間86勝4敗 | 田口 31018・49472 |
| 平成27年一月場所 | 33回目の優勝で大鵬の32回を超える | 田口 30972 |
| 令和3年七月場所 | 15戦全勝で45回目の優勝。千秋楽は照ノ富士との全勝対決 | 協会・田口 29860 |
| 令和3年九月場所 | 全休のまま引退。田口「手術した右ひざは限界だった」。年寄・間垣に | 協会・田口 30886 |
| 令和4年(2022年)8月 | 年寄株を交換して宮城野を襲名、宮城野部屋を継承 | 田口 35728 |
| 令和5年(2023年)1月28日 | 引退大相撲。太刀持ち貴景勝・露払い豊昇龍で最後の土俵入り。止めばさみは師匠の元竹葉山 | 田口 38219 |
| 令和6年(2024年)2月 | 弟子の北青鵬の暴力問題で二階級降格、部屋は伊勢ヶ濱部屋預かりに | 田口 42322 |
| 令和7年(2025年)6月9日 | 協会退職の記者会見。田口「辞めた最大の理由は宮城野部屋の復興の見通しがたたなかったこと」 | 田口 48014 |


白鵬の記録一覧|優勝45回・63連勝・7連覇・年間86勝(田口「白鵬10大記録」より)
田口は2021年10月、引退報道の直後に「白鵬10大記録」を10回に分けて書いた。「記録の価値判断は人それぞれであるが、ここでは独断と偏見で選ばせていただいた」と断ったうえでの選定である。主な数字を一つの表にまとめた。
| 記録 | 数字 | 田口の位置づけ(記事ID) |
|---|---|---|
| 幕内優勝 | 45回 | 大鵬32回・千代の富士31回に続く3傑の中で断然(30972) |
| 全勝優勝 | 16回 | 2位は双葉山・大鵬の8回(47182) |
| 連勝 | 63連勝 | 平成22年、稀勢の里に止められる。双葉山69連勝に次ぐ(31018) |
| 連覇 | 7連覇 | 大鵬の6連覇を更新(31057) |
| 年間最多勝 | 10回 | 平成21年・22年の86勝4敗は年間最高(30991・49472) |
| 通算勝利 | 1187勝 | 協会プロフィールと一致。魁皇の1047勝を更新(31087) |
| 連続横綱フル出場 | 48場所 | 北の湖の43場所を更新。約8年(31164) |
| 横綱優勝率 | 0.500 | 田口の算出。1位は朝青龍0.584・2位双葉山0.529(31337) |
優勝45回について田口は「この記録は50年あるいは100年破られないのでは。若くして横綱になり、横綱生命が長い力士が最低条件になる」と書き、その土台として「白鵬の強みは横綱フル出場場所が65場所あったことだ。休場場所は19場所である。それも晩年が多かった」を挙げた(白鵬10大記録1 優勝回数)。
| 年 | 6場所の成績 | 年間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 平成19年(2007年) | 10勝-13勝優勝-15戦全勝優勝-11勝-13勝優勝-12勝優勝 | 74勝 | 七月場所から横綱 |
| 平成20年(2008年) | — | 79勝11敗 | 優勝4回 |
| 平成21年(2009年) | — | 86勝4敗 | 優勝3回。年間86勝は最高記録 |
| 平成22年(2010年) | — | 86勝4敗 | 優勝5回。この年63連勝 |
| 平成23年(2011年) | — | 66勝9敗 | 優勝4回。1場所中止の年(5場所) |
| 平成24年(2012年) | — | 76勝14敗 | 優勝2回 |
| 平成25年(2013年) | — | 82勝8敗 | 優勝4回 |
| 平成26年(2014年) | — | 81勝9敗 | 優勝5回。8年連続の年間72勝以上はここまで |
横綱後半の52場所の星取表|平成25年一月〜令和3年九月(協会の星取表より)
協会サイトの過去の成績は平成25年一月場所から見られる。白鵬の横綱84場所(平成23年三月・令和2年五月の中止2場所を除く)のうち後半の52場所ぶんを写した。合計470勝78敗232休、優勝22回。前半(平成19年七月〜24年十一月)の優勝23回と合わせて45回になる。
| 場所 | 成績 | 備考 |
|---|---|---|
| 平成25年一月場所 | 12勝3敗 | |
| 平成25年三月場所 | 15勝0敗 | 優勝 |
| 平成25年五月場所 | 15勝0敗 | 優勝 |
| 平成25年七月場所 | 13勝2敗 | 優勝 |
| 平成25年九月場所 | 14勝1敗 | 優勝 |
| 平成25年十一月場所 | 13勝2敗 | |
| 平成26年一月場所 | 14勝1敗 | 優勝 |
| 平成26年三月場所 | 12勝3敗 | |
| 平成26年五月場所 | 14勝1敗 | 優勝 |
| 平成26年七月場所 | 13勝2敗 | 優勝 |
| 平成26年九月場所 | 14勝1敗 | 優勝 |
| 平成26年十一月場所 | 14勝1敗 | 優勝 |
| 平成27年一月場所 | 15勝0敗 | 優勝 |
| 平成27年三月場所 | 14勝1敗 | 優勝 |
| 平成27年五月場所 | 11勝4敗 | |
| 平成27年七月場所 | 14勝1敗 | 優勝 |
| 平成27年九月場所 | 0勝3敗12休 | |
| 平成27年十一月場所 | 12勝3敗 | |
| 平成28年一月場所 | 12勝3敗 | |
| 平成28年三月場所 | 14勝1敗 | 優勝 |
| 平成28年五月場所 | 15勝0敗 | 優勝 |
| 平成28年七月場所 | 10勝5敗 | |
| 平成28年九月場所 | 全休 | |
| 平成28年十一月場所 | 11勝4敗 | |
| 平成29年一月場所 | 11勝4敗 | |
| 平成29年三月場所 | 2勝3敗10休 | |
| 平成29年五月場所 | 15勝0敗 | 優勝 |
| 平成29年七月場所 | 14勝1敗 | 優勝 |
| 平成29年九月場所 | 全休 | |
| 平成29年十一月場所 | 14勝1敗 | 優勝 |
| 平成30年一月場所 | 2勝3敗10休 | |
| 平成30年三月場所 | 全休 | |
| 平成30年五月場所 | 11勝4敗 | |
| 平成30年七月場所 | 3勝1敗11休 | |
| 平成30年九月場所 | 15勝0敗 | 優勝 |
| 平成30年十一月場所 | 全休 | |
| 平成31年一月場所 | 10勝4敗1休 | |
| 平成31年三月場所 | 15勝0敗 | 優勝 |
| 令和元年五月場所 | 全休 | |
| 令和元年七月場所 | 12勝3敗 | |
| 令和元年九月場所 | 0勝2敗13休 | |
| 令和元年十一月場所 | 14勝1敗 | 優勝 |
| 令和2年一月場所 | 1勝3敗11休 | |
| 令和2年三月場所 | 13勝2敗 | 優勝 |
| 令和2年七月場所 | 10勝3敗2休 | |
| 令和2年九月場所 | 全休 | |
| 令和2年十一月場所 | 全休 | |
| 令和3年一月場所 | 全休 | |
| 令和3年三月場所 | 2勝1敗12休 | |
| 令和3年五月場所 | 全休 | |
| 令和3年七月場所 | 15勝0敗 | 優勝 |
| 令和3年九月場所 | 全休 | 全休・場所中に引退 |
| 合計(52場所) | 470勝78敗232休 | 優勝22回 |

最後の優勝から2か月後、令和3年九月場所を全休したまま引退した。田口は「手術した右ひざは限界だった。今後は年寄間垣として部屋付きの親方として後進の指導にあたる」「年6場所制では異例とも思える36歳まで相撲を取った白鵬。晩年は休場が多すぎた」と書いている(白鵬引退の波紋・2021年9月29日)。
引退後|宮城野部屋の継承、2023年の引退大相撲、2025年の協会退職


2022年8月、師匠の宮城野(元竹葉山)が65歳の定年を迎えるのに合わせて年寄株を交換し、元白鵬が宮城野を襲名して部屋を継いだ(元白鵬!宮城野部屋継承)。2023年1月28日の引退大相撲では、太刀持ち貴景勝・露払い豊昇龍で最後の土俵入りを披露し、断髪式には多くの著名人がはさみを入れた(白鵬引退大相撲レポート)。
2024年2月、弟子の北青鵬の部屋での暴力問題で師匠として監督責任を問われ、二階級降格、部屋は伊勢ヶ濱部屋預かりとなった(北青鵬引退、宮城野降格の結末・2024年2月23日)。2025年6月9日に協会退職の記者会見を開き、田口は「白鵬が辞めた最大の理由は宮城野部屋の復興の見通しがたたなかったことである」「横綱には横綱にしかわからない経験がある。それが指導に生かされることなく、機会は永遠に失われた」と書いた(白鵬協会退職考)。旧宮城野部屋の力士は伊勢ヶ濱部屋に移り、伯桜鵬は伯乃富士と四股名を改めている。
白鵬についてよくある質問
Q. 白鵬は何代目の横綱ですか?
第69代です。平成19年七月場所に昇進し、令和3年九月場所を最後に引退しました(協会プロフィール)。前が第68代朝青龍、次が第70代日馬富士です。
Q. 優勝は何回ですか?
幕内優勝45回で歴代1位です。2位は大鵬の32回、3位は千代の富士の31回。全勝優勝は16回で、これも1位です。
Q. 連勝記録は?
63連勝です。平成22年十一月場所2日目に稀勢の里に敗れて止まりました。歴代1位は双葉山の69連勝です。
Q. 通算勝ち星は?
1187勝247敗253休(協会プロフィール)。歴代1位です。
Q. 土俵入りの型は?
不知火型です。歴代の一覧は不知火型の横綱一覧に。
Q. 今は何をしていますか?
2025年6月に日本相撲協会を退職しました。それまでは年寄・宮城野として宮城野部屋の師匠でした。
▶ 歴代横綱シリーズ:歴代横綱一覧|初代明石から第75代大の里まで/第35代 双葉山/第48代 大鵬/第51代 玉の海/第52代 北の富士/第55代 北の湖/第58代 千代の富士/第64代 曙/第65代 貴乃花/第68代 朝青龍/第70代 日馬富士/第71代 鶴竜/第72代 稀勢の里/第73代 照ノ富士/第74代 豊昇龍/第75代 大の里/不知火型の横綱一覧/全勝優勝3回以上の力士一覧
▶ 田口の白鵬論:白鵬10大記録1 優勝回数/2 年間最多勝/3 連勝/4 連覇/5 勝利数/6 全勝優勝/7 連続横綱フル出場/8 横綱勝率/9 横綱12勝以上/10 優勝率/写真でみる栄光の白鵬/朝青龍対白鵬29番勝負