勝利数となると数がものをいうだけに6場所
制力士の独断場である。横綱の代でいえば
大鵬以降になる。6場所制の申し子大鵬が
引退したとき、その記録は当分破られない、
と思われた。後にメディアで話題になった
のは通算勝利数であった。まず、この点を
中心に触れていこう。
大鵬の通算勝利数は872勝であった。幕下以下
は7番相撲だが大鵬のときは8番であった。
ただ、幕下以下の大鵬は番付運がなく、成績
の割に時間がかかってしまった。ちなみに
初代若乃花は幕下以下で5番、6番、12番
相撲のときがあった。大鵬の通算勝利は872勝
であった。この記録を破った力士が北の湖
だった。通算勝利951勝であった。ところが
通算勝利が1000勝を超える力士が現れた。
千代の富士である。この数字は驚きをもって
ファンに認識された。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/10/千代の富士A-e1633918504221.jpg)
この千代の富士の記録1045勝に挑んだ力士が
いた。大関魁皇である。魁皇最後の場所は
連日悪戦苦闘だった。魁皇はこの場所2勝
上まわる1047勝をあげ、場所中引退した。
このとき筆者は予言した。この記録はいつか
白鵬によって破られると。当時のメモが以下
である。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/10/魁皇対安美錦A-e1633918576817.jpg)
魁皇が左四つ十分の体勢で旭天鵬に上手を
与えず寄り切って通算勝利数1046勝をあげ、
新記録を達成した。しかし、この瞬間にも
超スピードで追い上げてくる力士がいる。
超人白鵬である。白鵬は60場所で604勝をあげ
ている。しかも2009年、2010年は86勝をあげ
ている。
今後12.5勝平均をあげていくと40場所(6年
4場所)で1104勝に達する。白鵬の実力なら
ここ3年は6場所で78勝以上あげていくの
では。そして柔軟性がある体質はけがをしに
くく休場は少ないと考えられる。魁皇の記録
はすでに破られる運命にある。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/10/170721十三日目幕内-670-e1633918551375.jpg)
実際、白鵬は6年後と1場所目の2017年七月
場所13日目の高安戦で1048勝をあげて記録を
更新した。このあとも記録をのばし、最終的
に通算勝利数は1187勝まで到達した。1048勝
を達成したとき、次は幕内1000勝と書いた
メディアがあったが、こちらは1093勝まで
いった。2位は魁皇の879勝である。横綱
勝利数は899勝(2位は北の湖の670勝)で
ある。白鵬は勝利数3部門でトップという
途方もない記録を残した。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/10/0R9A2794-e1633918612125.jpg)
九州へ送ったビッグな荷物が大変喜ばれてなによりです。
興味深いテーマをこれからもお届けします。