横綱を最も高齢まで務めたのは太刀山と常陸山の40歳。次いで羽黒山・男女ノ川・2代西ノ海の38歳、3代西ノ海・2代梅ヶ谷・吉葉山の37歳と続く。年6場所制になってからでは千代の富士・白鵬・鶴竜の35歳が最高である。最も若く土俵を去ったのは双羽黒の24歳。下の表に常陸山以降の東京横綱51人の引退年齢を1人1行で並べた。
引退年齢は最終場所を務めたときの年齢。表は田口が作成した番付を一覧化した。昇進年齢とあわせて見るなら横綱の昇進年齢と引退年齢へ。
横綱の引退年齢 一覧|常陸山以降51人(高齢順)
田口の番付は東西に分かれた形で51人を並べている。それを引退年齢の高い順に組み直したのが下の表である。同じ年齢の力士は番付の並び(東→西)の順にしている。
| 引退年齢 | 横綱 | 番付の位置 |
|---|---|---|
| 40歳 | 太刀山 | 東横綱 |
| 40歳 | 常陸山 | 西横綱 |
| 38歳 | 2代西ノ海 | 東関脇 |
| 38歳 | 男女ノ川 | 西大関 |
| 38歳 | 羽黒山 | 東大関 |
| 37歳 | 2代梅ヶ谷 | 西小結 |
| 37歳 | 3代西ノ海 | 西関脇 |
| 37歳 | 吉葉山 | 東小結 |
| 35歳 | 前田山 | 東2枚目 |
| 35歳 | 千代の富士 | 東1枚目 |
| 35歳 | 宮城山 | 東3枚目 |
| 35歳 | 白鵬 | 西1枚目 |
| 35歳 | 鶴竜 | 西2枚目 |
| 34歳 | 初代若乃花 | 東5枚目 |
| 34歳 | 栃錦 | 西4枚目 |
| 34歳 | 照國 | 西5枚目 |
| 34歳 | 玉錦 | 西3枚目 |
| 34歳 | 鏡里 | 東4枚目 |
| 33歳 | 双葉山 | 東6枚目 |
| 33歳 | 常ノ花 | 東7枚目 |
| 33歳 | 日馬富士 | 西6枚目 |
| 33歳 | 栃木山 | 西8枚目 |
| 33歳 | 琴櫻 | 西7枚目 |
| 33歳 | 輪島 | 東9枚目 |
| 33歳 | 隆の里 | 東8枚目 |
| 33歳 | 鳳 | 西9枚目 |
| 32歳 | 三重ノ海 | 西10枚目 |
| 32歳 | 北の富士 | 西12枚目 |
| 32歳 | 千代の山 | 西11枚目 |
| 32歳 | 安藝ノ海 | 東13枚目 |
| 32歳 | 朝潮 | 西13枚目 |
| 32歳 | 東富士 | 東10枚目 |
| 32歳 | 武蔵丸 | 東11枚目 |
| 32歳 | 稀勢の里 | 東12枚目 |
| 31歳 | 北の湖 | 東15枚目 |
| 31歳 | 大錦 | 西15枚目 |
| 31歳 | 旭富士 | 西14枚目 |
| 31歳 | 曙 | 東14枚目 |
| 30歳 | 佐田の山 | 西17枚目 |
| 30歳 | 大鵬 | 東16枚目 |
| 30歳 | 柏戸 | 西16枚目 |
| 30歳 | 貴乃花 | 東17枚目 |
| 29歳 | 2代若乃花 | 東18枚目 |
| 29歳 | 3代若乃花 | 西19枚目 |
| 29歳 | 朝青龍 | 東19枚目 |
| 29歳 | 武蔵山 | 西18枚目 |
| 28歳 | 北勝海 | 東20枚目 |
| 28歳 | 大乃国 | 西20枚目 |
| 28歳 | 栃ノ海 | 東21枚目 |
| 27歳 | 玉の海 | 西21枚目 |
| 24歳 | 双羽黒 | 東22枚目 |
この表の出どころ
上の表は、この記事に載せている田口作成の番付画像を1人1行に起こしたものである。転記が正しいかは、同じ田口の番付から起こした横綱で優勝なしの記録の51人と顔ぶれが完全に一致することで確かめた。どちらも対象は常陸山以降の東京横綱で、現役の照ノ富士は入っていない。
横綱の年齢に関する基本まとめ|引退・昇進・現役・歴代
横綱の年齢にまつわる基本ポイントを、田口の「横綱引退年齢番付」(2020年8月時点)からまとめておく。
- 引退年齢が最年長:太刀山・常陸山の40歳(年2場所制・東西制の時代)
- 年6場所制での最年長級:千代の富士が36歳直前まで取り、その制度のなかで最年長級に位置する
- 白鵬・鶴竜の引退年齢:田口番付の2020年8月時点ではともに現役の35歳。その後2人とも引退している
- 若くして引退した横綱:大鵬・北の湖・貴乃花は30歳前後で土俵を去った
- 散り際の引退:栃木山は3場所連続で最高成績をあげた翌場所に引退。弟子の栃錦も2場所連続14勝のあと、初日・2日目と連敗してあっさり土俵を下りた
- 現役のまま土俵を去った横綱:玉錦と玉の海は現役のまま亡くなった。大錦は三河島事件の責任をとり、朝青龍は不祥事の責任をとる形で29歳で引退、双羽黒は親方との確執で相撲界を去った
横綱の引退年齢ランキング
| 引退年齢 | おもな横綱 |
|---|---|
| 40歳 | 太刀山・常陸山 |
| 38歳 | 羽黒山 |
| 37歳 | 男女ノ川・吉葉山 |
| 35歳 | 千代の富士・白鵬・鶴竜・前田山 |
| 34歳 | 双葉山・栃錦・照國・日馬富士 |
| 33歳 | 輪島・琴櫻・隆の里・栃ノ海 |
| 32歳 | 東富士・武蔵丸・稀勢の里・千代の山・北の富士 |
| 31歳 | 北の湖・柏戸・旭富士 |
| 30歳 | 大鵬・貴乃花・佐田の山 |
| 29歳 | 朝青龍 |
| 28歳 | 栃木山・北勝海・大乃国 |

年2場所制と年6場所制で違う「引退年齢」
トップに立つのは、40歳まで取った太刀山と常陸山である。40歳での引退は、年2場所制と東西制という制度のもとならではだ。羽黒山をのぞけば、上位には年2場所制の横綱が並ぶ。戦後では、場所数が3場所から5場所へ増えていく過程で取った吉葉山の名前が見えてくる。

年6場所制で36歳の直前まで取った千代の富士は、その制度のなかで最年長級に位置する。現役だった白鵬は千代の富士の次、鶴竜は前田山をはさんでその2番後だった。年6場所制で横綱が35歳まで務めるのは、それだけで驚異的である。いっぽう大鵬・北の湖・貴乃花は、若くして横綱になっただけに30歳くらいで引退した。3人とも、最後は力尽きて土俵を去った印象が強い。白鵬も若くして横綱になったが、長く取り続けた。

栃木山の美学|散り際の引退
栃木山は、横綱は追い詰められて辞めてはいけない、桜の花が散るようにすぱっと辞めるという美学をもっていた。栃木山自身、3場所連続で最高成績をあげた翌場所に引退している。その教えは弟子の栃錦にも引き継がれた。栃錦は2場所連続14勝のあと、初日・2日目と連敗すると、あっさり土俵を下りた。28歳から34歳での引退には、こうした散り際の美学がにじむ。

現役のまま土俵を去った横綱たち
年齢では測れない引退もある。玉錦と、その孫弟子にあたる玉の海は、現役のまま亡くなった。自らの意志による引退ではない。大錦は三河島事件の責任をとって土俵を去った。朝青龍は不祥事の責任をとる形で、29歳で引退している。双羽黒は立浪(元安念山)親方との確執により、相撲界を去る道を選んだ。番付の数字だけでは見えない事情が、それぞれの引退にはある。

横綱の引退年齢についてよくある質問
Q. 横綱の引退年齢で最年長は誰ですか?
太刀山と常陸山の40歳です。ただし年2場所制・東西制の時代でした。年6場所制では、千代の富士の36歳直前が最年長級になります。
Q. 横綱はふつう何歳で引退しますか?
30代前半での引退が多めです。年6場所制では、35歳まで取れば長く務めたほうにあたります。若くして横綱になった大鵬・貴乃花などは、30歳前後で土俵を去りました。
Q. 白鵬・鶴竜は何歳まで取りましたか?
この番付は2020年8月時点で、白鵬・鶴竜はともに当時現役の35歳でした。年6場所制では驚異的な高齢で、その後2人とも引退しています。
Q. 大鵬・北の湖・貴乃花の引退年齢は?
大鵬と貴乃花は30歳、北の湖は31歳での引退です。若くして横綱になっただけに、30歳前後で土俵を去った形になります。最後は力尽きて土俵を下りた印象が強い面々です。
Q. 横綱が散り際の美学で引退した例は?
栃木山と栃錦が代表例です。栃木山は3場所連続で最高成績をあげた翌場所に引退、弟子の栃錦も2場所連続14勝のあと初日・2日目と連敗して、あっさり土俵を下りました。
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