綱は優勝を宿命づけられている。事実優勝
力士のほとんどは横綱である。三役優勝も
横綱になった力士で占められている。逆に
横綱が優勝できない連続場所数はどれくらい
になるのか。そこで作成したのが、横綱優勝
なし連続場所数番付である。対象は実質横綱
が地位化した常陸山以降の東京横綱とした。
宮城山は東西合併以降の数字である。現役の
照ノ富士は除外した。大正15年の優勝制度
以前は幕内最高成績とした。その結果番付は
以下となった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/06/横綱A.jpg)
強豪太刀山は横綱最後の3場所のみ最高成績
でなかった。やはり大変な横綱だった。
玉の海は現役で死去した影響で優勝なしは
新横綱から3場所となった。3場所目は9勝
6敗で「こんな横綱ってあるか」と言われた。
これが玉の海を奮起させ、安定性のある横綱に
かえた。朝青龍は晩年を迎えることなく引退
したたため、優勝なしは4場所連続であった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/06/06初 初日-287.jpg)
東富士は連続優勝がないせいか、横綱優勝
なしは4場所連続であった。旭富士は短命で
あったことから4場所連続なしの結果となっ
た。双葉山の優勝なし5場所連続は引退前の
晩年のことであった。大鵬の5場所連続は
すべて休場であった。再起をかけた大鵬は
休場あけの場所から45連勝を達成した。連勝
は誤審でストップして、汚点を残した。
ワーストは大乃国の優勝なし連続20場所で
ある。3年2場所で師匠の元魁傑の放駒が
引退を促したのもやむを得なかった。大乃国
は28歳で引退した。優勝11回曙の18場所連続
優勝なしは意外な感じがする。9回目の優勝
から10回目の優勝の間でおきている。6場所
休場がある。吉葉山はついに横綱優勝がなか
った。17場所連続優勝なしは、そのまま吉葉
山の横綱在位場所数になっている。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/06/62代横綱-大乃国.jpg)
なお、横綱優勝(幕内最高成績)がない横綱
は9人に及んでいる。いささか多すぎる。
横綱優勝1回の横綱もいる。柏戸は優勝なし
連続12場所のほかに11場所連続が2回ある。
こうした例は鶴竜の9連続、8連続、7連続
がある。羽黒山も11連続、6連続、5連続が
ある。羽黒山はアキレス腱切断が影響して
いる。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/06/柏戸-1.jpg)
横綱がピンからキリまで存在することがこう
したことでも参考材料になる。